料理を作るとき、たまに必要になるのがレモン汁。
でも、生のレモンをいつも冷蔵庫に常備している人は、まずいませんよね?
それにレモンの木が生えている家なんて、日本では珍しいでしょう。
でも、ご安心ください!レモン汁の代用品はたくさんあるんですよ。
とはいえ、「酸っぱいものならなんでもいいだろう」と使ってしまうと、料理や食材の味が変になってしまうのも確かで……。
そこで、ここでは
- ナンバーワンのレモン汁の代用品とは?
- 料理や食材ごとに適したレモン汁の代用品
- レモン汁の代わりにはならないもの
などなど、今すぐに、あるいは今後ずっと役立つ知識をまとめてみました。
結論を先に言ってしまうと、代用品ナンバーワンはポッカレモン、次点でお酢とクエン酸です。
それでは本文へ、どうぞ~~~。
レモン汁の代用品No.1「ポッカレモン」はすべての料理に使用可
レモン汁の代用品のナンバーワンは、なんといっても「ポッカレモン」。
この商品はレモンを絞った100%のレモン果汁なので、生のレモン汁を使うのとほぼ一緒です。
レモネードはもちろん、チーズケーキ作りやジャム作りなど、すべての料理に対してポッカレモンは完璧に代用をこなしてくれますよ。
有名な商品は、ポッカが販売する「ポッカレモン100」ですが、ほかに
- トップバリュ「オーガニックレモン果汁」
- セブンプレミアム「レモン100%」
なども同様の商品なので、こちらを使ってもかまいません。
ポッカレモンで代用するときの分量
レモン汁をポッカレモンで代用するときは、ポッカの公式サイトにて以下の量を目安にするように説明されています。
料理のレシピにあるレモン果汁に「ポッカレモン100」を利用する場合、どのくらい使えばよいでしょうか?
「ポッカレモン100」を使う場合は、次の量を目安にお使いください。
レモン1個分:約30ml(大さじ2杯)
レモンスライス1枚分:約3ml
■引用:レモン|よくあるご質問|お客様相談室|ポッカサッポロフード&ビバレッジ
つまりレシピで「レモン1個分のレモン果汁を入れる」と書かれていたら、大さじ2(30ml)を入れればいいわけですね。
「レモン汁を大さじ1入れる」と書かれていれば、そのままポッカレモンを大さじ1入れれば良いわけです。
レモンティー用のポーションはポッカレモンと一緒
また、レモンティー用のポーションも同じくレモン果汁が100%の液体なので、こちらを使っても大丈夫。
メロディアンの「パッとそのままレモン」が有名です。
レモン汁の代用に酢は使える?
レモン汁の代用としてお酢は、使える場合と使えない場合に分かれます。
その理由は、この3つから。
- 酸味はレモンより弱め
- レモンのような柑橘系の香りはない
- 独特の「お酢臭さ」が残る場合がある
こんな理由から唐揚げなどのフライにかけるレモン汁の代役としては、不適格と言わざるを得ません。
また、繊細なお菓子作りに使うと、お酢のニオイが残って風味を邪魔する場合も……。
酢がレモン汁の代用として使えるのは、こんな場合です。
- ドレッシングの酸味づけ
- 料理の隠し味
- 肉や魚の臭み消し
- アボカドなど野菜の変色防止
これらの用途なら、酢独特の風味も気にならないでしょう。
酢でレモン汁を代用するときの分量
お酢でレモン汁を代用するときは、以下のように1:1が基本です。
ただ、お酢の種類によってはレモン汁よりも酸味が薄い場合もあるので、もう少し多めでもいいかと思います。
ワインビネガー・リンゴ酢でも代用可
ブドウ果汁から作られるワインビネガー、リンゴ果汁から作られるリンゴ酢も立派なお酢の一種。
これらも酢としてレモン汁に代わりになります。
使う場合の対比(分量)の目安がこちら。
- レモン汁大さじ1=ワインビネガー大さじ1
- レモン汁大さじ1=リンゴ酢大さじ1
粉末のクエン酸(食用)もレモン汁の代用候補
そもそも「クエン酸」とは、レモンなどの柑橘類や梅干しなどに含まれる酸味の成分。
最近では、お掃除用品としての役割のほうが有名ですが、本来は清涼飲料水やお菓子などに酸味料として使われるものです。
ですから、純粋に酸味を加えたい目的で使うなら、十分にレモン汁の代用になるんですね。
クエン酸のメリット・デメリット
クエン酸は粉末で、水に溶かして使います。
そのため計量しやすいですし、日持ちするので、生のレモンやポッカレモンより常備するのに便利な食品です。
また、酢のように余計な風味がなく、お菓子に使っても味を邪魔しません。
ただ、レモン汁にある柑橘系の香りはない点はデメリットですね。
クエン酸でレモン汁を代用するときの分量
クエン酸でレモン汁を代用するときは、以下の分量の比率で使いましょう。
クエン酸は水に溶けやすいので、少量の水に溶いて入れると混ざりやすいでしょう。
お菓子作りのときのレモン汁の代用品
お菓子作りにはわりと頻繁にレモン汁がレシピのひとつに含まれます。
レモン汁がない場合は、ポッカレモンが代用の第一候補。
もし、それもない場合は、それぞれのお菓子の種類に合わせて選びましょう。
チーズケーキ
チーズケーキはレモン汁を入れることで、適度な酸味とフレッシュな香りが漂い、味が引き締まります。
そんな必須なレモン汁の代わりになるのは、以下の7つ。
- ポッカレモン
- ヨーグルト
- サワークリーム
- 生のグレープフルーツ果汁(またはジュース)
- 生のライムの果汁
- 柑橘系の酸味があるジャム
- クエン酸
ただ、極論を言えば、チーズケーキにはレモン汁もその代用品もなくても、普通に食べられるレベルには仕上がります。
個人的にレアチーズケーキには入れたほうが好きですが、ベイクドチーズケーキは入れないほうが好きです。
チーズケーキ独特の酸味が苦手……
という男性は多いので、もしかしたらナシで作ったほうが喜ばれる可能性も?
アップルパイ
焼いたリンゴのほのかな甘味と酸味がおいしいアップルパイ。
アップルパイにレモン汁を加えるのは、リンゴを煮るときに変色を防ぐためと、リンゴの甘さを引き立てるため。
もしレモン汁がない場合はこちらの2つをお試しください。
- ポッカレモン
- お酢
- クエン酸
お酢はお菓子作りに向いていないと先ほど書きましたが、アップルパイにおいては大丈夫。
クックパッドにもレモン汁をお酢で代用するレシピがありますから。
ただ、酸味があるリンゴを使ったり、砂糖を控えめにすれば、レモン(または代用品)で酸味を足す必要はないという意見も。
個人的にも無理に入れなくていいかなと思います。
ティラミス
ティラミスのレシピを検索すると、レモン汁を使わないものがほとんど。
ですから、もし家にレモンがなければ、レモン汁を使わないレシピで作ったほうが楽ではないかと思います。
それでも、どうしても代用品を探したい方は、以下のものが候補でしょう。
- ポッカレモン
- グレープフルーツ果汁(またはジュース)
- ゆず果汁
- かぼす果汁
- すだち果汁
- シークワーサー果汁
- ライム果汁
柑橘系の酸味を足せるものを冷蔵庫から探しだしてみては。
ゼリー
夏になると食べたくなるプルプルのゼリー。
ゼリーにレモン汁を加えるのは、酸味を足して清涼感をアップさせるため。
また、ゼラチン特有のニオイを消したり、果物の変色を防ぐ目的もあります。
そんなゼリーにレモン汁の代わりに入れるのは、こちら。
- ポッカレモン
- クエン酸
- グレープフルーツ果汁(またはジュース)
- ゆず果汁
- かぼす果汁
- すだち果汁
- シークワーサー果汁
- ライム果汁
ゼリーは酸味が強い果実(果汁)をたくさん入れると、固まりにくくなるので、レモン汁と同量入れるようにしましょう。
ホイップ
ホイップ(生クリーム)を泡立てる際に、レモン汁を入れると早くなる裏ワザがあります。
この裏ワザは私も試したことがありますが、本当です!
でも、冷蔵庫にレモンがないというときは、以下のもので代用できますよ。
- ポッカレモン
- 酢・リンゴ酢
- ヨーグルト
- 柑橘系のジャム(イチゴ・マーマレード等)
分量は生クリーム200ccに対して
- ヨーグルト:大さじ1くらい
- ジャム:50gくらい
これくらいが適量です。
ジャムは入れると若干そのジャムの色(イチゴジャムなら赤)に染まる点は仕方ないですね。
ポッカレモンと酢は、レモン汁と同量の大さじ1くらいが適量です。
りんごのコンポート
りんごを煮たもの、いわゆる「コンポート」を煮るときにもレモン汁は必須です。
リンゴが酸化して色が変化するのを防ぐためや、味のアクセントとして酸味を足す目的で使われます。
そんなりんごのコンポートを作るときに、レモン汁の代用になるのが、こちら。
- ポッカレモン
- クエン酸
- 酢
- グレープフルーツ果汁(またはジュース)
- ゆず果汁
- かぼす果汁
- すだち果汁
- シークワーサー果汁
- ライム果汁
- オレンジ果汁
- いよかん果汁
わりと何でもよくて、お酢を入れるのが抵抗があるなら、柑橘類をひとつ用意すれば良いでしょう。
ジャム作りのときのレモン汁の代用品
ジャム作り、それも特にイチゴジャムのレシピを見ると、必ずレモン汁が必要だと書かれていますよね?
その理由は、イチゴには「ペクチン」が少ないため。
ジャム特有のとろみは「ペクチン」の作用によって生まれるのですが、他の果物に比べてイチゴはそれが少ないんですね。
ですから、レモン汁でペクチンを補ってあげるために必須というわけです。
また、レモンに含まれるクエン酸のおかげで、鮮やかな赤い色のジャムになるという理由もあるんですって。
そんないちごジャム作りに欠かせないレモン汁の代用になる候補がこちら。
- ポッカレモン
- クエン酸
- 酢
- グレープフルーツ果汁(またはジュース)
- ゆず果汁
- かぼす果汁
- すだち果汁
- シークワーサー果汁
- ライム果汁
ようはクエン酸が加わればいいので、選択肢は広いわけです。
ジャムにとろみなんて付けなくていい、色が悪くても構わないという方は、そもそもレモン汁を入れないで作ってもいいかと思います。
料理を作るときのレモン汁の代用品
サラダのドレッシング・マリネ・カルパッチョ・タルタルソースなど、料理でもレモン汁が求められる場面は多々あります。
そんなときはポッカレモンがあれば一番ですが、なくても以下のどれかの酢でまったく問題なく代用できますよ。
- 普通の酢
- リンゴ酢
- ワインビネガー
ようするに甘味がなく酸味があれば大丈夫。
唐揚げにかけるレモン汁の代用品
世間には鶏の唐揚げにレモンをかける派とかけない派がいて、なにかと論争を巻き起こします。
かける派の人は、唐揚げの脂っこさを抑えるために必要でしょうから、こんな代用品を用意してみては?
- ポッカレモン
- ポン酢
- ゆず
- かぼす
- すだち
- シークワーサー
- ライム
さすがにお酢だと強すぎると思いますが、少し柑橘が加わってマイルドなポン酢なら納得できるでしょう。
スポーツドリンクを作るときのレモン汁の代用品
熱中症予防や子供のスポーツ用に、自分でスポーツドリンクを作る方が増えています。
スポーツドリンクにはレモン汁は、必ずしも必須ではありません。
しかし、酸味を加えて飲みやすくするため、また、クエン酸やカリウムの摂取のため、入れたほうがいいのは確か。
そんなスポーツドリンクを作る際にレモン汁の代用になるのがこちら。
- ポッカレモン
- クエン酸
- 生のグレープフルーツ(またはジュース)
- 酢
市販のスポーツドリンクに近い味を再現するなら、やはりポッカレモン。
次いでグレープフルーツの果汁あたり。
それがない場合は最悪、お酢でもいいですが、匂いが気になる人もいるので分量を少なめにするなど対応してください。
ラッシーを作るときのレモン汁の代用品
インド料理店でカレーを食べると、一緒に出てくるのがラッシー。
家でも作れると聞いて、レシピをみるとレモン汁が必要だと判明。
そんなときは、こんなものでも代用できますよ。
- ポッカレモン
- オレンジジュース
- グレープフルーツジュース
ほんの少し酸味が加わればいいので、家にある酸っぱいみかんでも、庭の木になっている正体不明の柑橘類の果汁でもなんでもいいでしょう。
相手はインドなんですから、そのあたりはアバウトでも受け入れてくれそう。
アボカドの色の変化を抑えるときのレモン汁の代用品
アボカドはカットして置いておくと、すぐに黒ずんでしまいます。
これはアボカドのポリフェノールが空気に触れてメラニン色素ができてしまうことが原因。
そんなアボカドの変色を防ぐには、以下の3つをふりかけてみてください。
- ポッカレモン
- 酢
- オリーブオイル
あとでサラダにするなら、酢のほかにオリーブオイルを塗っておくのも有効ですよ。
レモン汁の代用としてNGなもの
一部の例外を除いて、レモン汁の代わりに使ってはいけないものがこちら。
- みかん
- オレンジジュース
- キレートレモン
- レモンスカッシュ
- CCレモン
これらはすべて甘味が強いので、レモン汁の代わりに使うと甘さが加わってしまいます。
また、レモン味が強いジュース類でも、レモン果汁がわずかしか使われていなかったり、そもそもまったく使われていない場合もあります。
レモン汁が料理に必要な4つの理由
レモン汁は意外といろんなもので代用できますが、なぜそこまでして料理に必要かと言うと、こんな4つ理由があるんですよ。
- 臭みを抑えて新鮮な香りをつけてくれるから
- 肉を柔らかくしてくれるから
- 食材の色の変化を抑えてくれるから
- 酸味で味を引き締めてくれるから
それぞれの料理によって「必要な訳」は違います。
レシピに必要だと書かれているなら、なるべく用意したほうがいいのは当然ですね。
まとめ
レモン汁の代用は、なんといっても「ポッカレモン100」が一番。
サラダのドレッシングなど酸味を足す料理なら、酢やクエン酸、各種柑橘類の果汁でも代わりが効きます。
ただ、お菓子の場合はお酢は基本的にNG。
また、ジュース類はレモン果汁が少なく、甘味が強いので適さないものが多数あります。
その点は注意したいですね。
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