この記事で分かること
- インスタントコーヒーの賞味期限
- 賞味期限切れのインスタントコーヒーは飲んでもいい?
- インスタントコーヒーが腐った場合の見分け方
- インスタントコーヒーの保存方法
- 賞味期限が切れたインスタントコーヒーの活用法
年末に大掃除をしている途中、床下収納から賞味期限が10年以上まえのインスタントコーヒーが発掘されたんですね。
たしか親戚からお歳暮で贈られたちょっと高い種類のインスタントコーヒーだったので、大事に飲もうとしまいこんでいて忘れたみたいです……。
かなりショックだったんですが、瓶を開けてみると、見た目も匂いも別に変化はなし。
でも、「さすがに10年も過ぎていたら危険じゃないか」と誰もがためらうはず。
コーヒー好きな私が知ってる確実な情報だけをご紹介しましょう。
インスタントコーヒーの容器ごとの賞味期限まとめ
インスタントコーヒーは「瓶」・「スティック」・「袋(詰替え用)」の3種類の容器で販売されています。
同じ商品でも容器ごとに賞味期限は違いますので、それぞれ分けてご紹介していきますね。
瓶のインスタントコーヒーの賞味期限
瓶入りのインスタントコーヒーの賞味期限がこちら。
メーカー/商品名 | 賞味期限 |
ネスレ「ネスカフェエクセラ」 | 24ヶ月(2年) |
ネスレ「ネスカフェゴールドブレンド」 | 24ヶ月(2年) |
AGF「ブレンディ」 | 37ヶ月(3年と1ヶ月) |
AGF「ちょっと贅沢な珈琲店」 | 37ヶ月(3年と1ヶ月) |
AGF「マキシム」 | 37ヶ月(3年と1ヶ月) |
UCC「ザ・ブレンド114」 | 36ヶ月(3年) |
UCC「ザ・ブレンド117」 | 36ヶ月(3年) |
UCC「おいしいカフェインレスコーヒー」 | 36ヶ月(3年) |
ネスレは2年、それ以外のAGFとUCCは3年と覚えておけばいいでしょう。
スティックのインスタントコーヒーの賞味期限
スティックタイプのインスタントコーヒーの賞味期限がこちら。
メーカー/商品名 | 賞味期限 |
ネスレ「ネスカフェエクセラ・スティック・ブラック」 | 15ヶ月(1年3ヶ月) |
ネスレ「ネスカフェゴールドブレンド・スティック・ブラック」 | 15ヶ月(1年3ヶ月) |
AGF「ブレンディ・スティックカフェオレ」 | 25ヶ月(2年1ヶ月) |
AGF「ちょっと贅沢な珈琲店・スペシャル・ブレンドスティック」 | 25ヶ月(2年1ヶ月) |
AGF「マキシム・スティック」 | 25ヶ月(2年1ヶ月) |
UCC「ザ・ブレンド114・スティック」 | 24ヶ月(2年) |
UCC「ザ・ブレンド117・スティック」 | 24ヶ月(2年) |
UCC「おいしいカフェインレスコーヒー・スティック」 | 24ヶ月(2年) |
ネスレのスティックは1年3ヶ月、AGFとUCCは約2年となっています。
袋入りのインスタントコーヒーの賞味期限
袋に入ったインスタントコーヒーは、瓶に詰め替えるためのものです。
詰め替え用の賞味期限はこちら。
メーカー/商品名 | 賞味期限 |
ネスレ「ネスカフェエクセラ・つめかえ用袋」 | 12ヶ月 |
ネスレ「ネスカフェゴールドブレンド・エコ&システムパック」 | 15ヶ月(1年3ヶ月) |
AGF「ブレンディ・袋」 | 19ヶ月(1年7ヶ月) |
AGF「ちょっと贅沢な珈琲店・スペシャル・ブレンド袋」 | 19ヶ月(1年7ヶ月) |
AGF「マキシム・袋」 | 19ヶ月(1年7ヶ月) |
UCC「ザ・ブレンド114・袋」 | 24ヶ月(2年) |
UCC「ザ・ブレンド117・袋」 | 24ヶ月(2年) |
袋入りのインスタントコーヒーは、1年~2年と賞味期限はバラバラですね。
開封後のインスタントコーヒーの賞味期限
開封後のインスタントコーヒーは、その時点で賞味期限は関係なくなります。
おいしく飲める限度は、開封してから1ヶ月以内が限度。
この「1ヶ月」という限度は、瓶入り・スティック・袋入り(詰替え用)とも共通ですよ。
一度開封してしまうとコーヒーが酸化していき、香りが薄くなり、味もピントがぼけたような手応えのない風味になっていきます……。
開封済みのインスタントコーヒーはできるだけ早く飲んでしまいましょう。
インスタントコーヒーの賞味期限の見方!どこに表示がある?
インスタントコーヒーの賞味期限は、どの商品もだいたい裏側のラベルに表示されています。
ネスレ「ゴールドブレンド」(瓶)の賞味期限も瓶の裏側のラベルを見れば確認できますよ。
数字が2段になっていて分かりづらいですが、上段が賞味期限、下段がロット番号です。
賞味期限切れのインスタントコーヒーが飲める限度はどのくらい?
実はインスタントコーヒーの賞味期限が切れても、急に飲めなくなるわけじゃありません。
そもそも賞味期限とは、「美味しさを保つことが保証された期限」のこと。
腐りやすいナマモノに表示される「消費期限」は、1日でも過ぎると食べるのは危険ですが、賞味期限はおいしくなくなるだけで、食べるのに支障はないんですね。
そもそも賞味期限は短めに設定されており、実際にはもっと長いんですよ。
だいたい商品に表示された賞味期限の1.2倍~1.5倍まではおいしく飲めると思って大丈夫。
では、賞味期限を1.2倍~1.5倍して、インスタントコーヒーの実際の賞味期限を割り出してみましょう。
- 賞味期限が1年の商品⇒1年2ヶ月~1年半まで
- 賞味期限が2年の商品⇒2年4ヶ月~3年まで
- 賞味期限が3年の商品⇒3年6ヶ月~4年半まで
お手元のインスタントコーヒーがもう賞味期限が過ぎていても、これくらいまではギリギリ飲むことができます。
Twitterでみんなの声を拾ってみると?
インスタントコーヒー大手メーカー「ネスレ」の公式サイトにある「よくあるご質問」でも、賞味期限が切れても飲めなくなるわけではないと説明されています。
しかし、そのあとに付け加える形で、おいしく飲むなら期限を守るよう推奨していますね。
ただ、世間の人たちはそれを知ってか知らずか、わりと大幅に賞味期限が切れたあとでも平気で飲んでいたりします。
そんな生の声をTwitterから拾ってみました。
賞味期限2016年の未開封インスタントコーヒーがあって
(まぁ、インスタントコーヒーだし期限切れとか大丈夫っしょ)
と思って開けてみたらコーヒーがモサモサとかたまっており、なんだこれ?ってよく見たらカビが繁殖してました。期限切れ危険(◜௰◝)捨て
— ぬこたそ (@HXlOtSZjwfocAAH) March 16, 2019
…え?店長が飲んでるインスタントコーヒー賞味期限めっちゃ切れてね…? pic.twitter.com/NSKySjaBww
— 野獣主任 (@yajyu___) January 12, 2018
私が目にしたなかでは、賞味期限から10年が過ぎたインスタントコーヒーを飲んでも平気だったという証言が最長記録です。
しかし、いくらなんでもそれはリスクがあるので、真似してはいけませんね。
賞味期限からかなり経ったインスタントコーヒーを飲むときは、変化がないか自己判断しましょう。
そのための見分け方を次にご紹介していきます。
インスタントコーヒーが腐ったときの見分け方
意外な事実ですが、じつはインスタントコーヒーが腐ることはまずありえません。
なぜかというと、インスタントコーヒーは製造過程で水分を飛ばして、カラカラの乾燥状態で保存されるため。
そもそも食品が腐るとは、水分(湿気)があるところに細菌がやってきて、繁殖した状態を指します。
しかし、インスタントコーヒーは密閉されていれば湿気が来ることがなく、また外から細菌が入り込めません
そのため未開封であれば、腐ることはまずないわけですね。
「劣化(変化)」した場合の様子
ただ、インスタントコーヒーに含まれる「油脂分」が時間経過で酸化し、味が変化することがあります。
ですから、腐るというより「劣化(変化)」するといったほうが正確です。
また、当然ながら開封後に湿気たりすれば、カビが生えることもあるでしょう。
そんなインスタントコーヒーが腐った(劣化した)ときの見分け方がコチラ。
- 固まっている
- 黒く変色している
- 白いカビが生えている
- 焦げ臭いような異臭がする
- 酸っぱいような味がする
- 味がしない(薄くなっている)
未開封で保存していて賞味期限が過ぎると、色や味に変化が現れて、おいしく飲むのは難しくなります。
酸化したコーヒーを飲むと、腹痛を起こす恐れも……。
一旦開封した後は、湿気って固まったりカビが生えたりする可能性があります。
このような変化が見られたら飲むのはやめて、いさぎよく廃棄しましょう。
劣化具合の簡単な見分け方
開封してからしばらく飲むことがなく、しばらく時間が経ってから存在に気づくこともあるはず。
そんなときは瓶を開ける前に、左右に軽く振ってみてコーヒーの粉が左右にスムーズに動くようなら湿気ていない証拠。
そのあと瓶を開けてみて、見た目や匂いを嗅いでみて、違和感を覚えなければ飲んでも大丈夫でしょう。
インスタントコーヒーの粉に白いものが見える場合
賞味期限が切れていないのにインスタントコーヒーの粉の表面に白いものが付いてしまう場合があります。
非常にまぎらわしいのですが、白いものはカビではなくカフェインの結晶。
温かい場所・湿気の多い場所に置くと発生しやすいそうですが、飲んでも害はありません。
ただ、変質していることは事実であり、風味が落ちている場合もあります。
賞味期限が切れてから現れる白いものはカビの可能性が高いので、飲むのは止しましょう。
インスタントコーヒーの「カビ」の正体については、こちらの記事にくわしくまとめています。
インスタントコーヒーのカビ(白・黒)の正体は意外なアレ!
インスタントコーヒーの保存方法
インスタントコーヒーは、いつでもどこでも飲めることを目的に作られているため、ある程度は雑に扱っても品質を損なうことはありません。
ただ、1日でもおいしさを保ったまま保存するなら、正しい保存場所と方法を選ぶべきです。
それでは、未開封と開封後に分けて保存方法をチェックしていきましょう。
未開封のインスタントコーヒーの保存方法
安売りでまとめて買ったり、お歳暮などで頂いたインスタントコーヒーは、常温で保存すれば大丈夫です。
ただし、直射日光が当たったり、高温になる場所におくと劣化が進むため、暗くて温度が一定のいわゆる冷暗所に置くのがベスト。
床下収納や食品ストック用の棚などが適しています。
また、贈り物として箱入りで貰った場合は、そのままクロゼットや押し入れにしまってもOKでしょう。
開封後のインスタントコーヒーの保存方法
一度、開封した後は、湿気や空気に触れやすくなります。
瓶詰めならしっかりと蓋を閉めて、日光が当たらず、炊飯器やオーブントースターなど高温になるものから離れた食品棚などへしまいましょう。
袋入りのインスタントコーヒーは「詰替え用」として設計されていますので、開封したら瓶に移し替えるのが基本です。
もし瓶に入り切らないで残ったら、袋の中の空気を抜いた状態で輪ゴムか食品用のクリップで口をしっかり縛りましょう。
そして、冷暗所に保存して、なるべく早く瓶に詰め替えたほうがいいですね。
瓶入りは内蓋シールの開け方で保存期間が変わる!
瓶入りのインスタントコーヒーは、内蓋として貼られているシールの開け方で保存期間が前後しますよ。
乱暴に内蓋をビリっと剥がすと、ところどころ内蓋シールが剥がれずに残りませんか?
こうなると外蓋(キャップ)と瓶の間にかすかなスキマが生じ、そこから空気が入りこみ、インスタントコーヒーが湿気る原因に……。
そのため、コチラの動画で紹介されている2通りの剥がし方が推奨されます。
- 内蓋シールの「ふち」を残してナイフでぐるっと切り取る
- 内蓋シールの一部をスプーンが入る大きさに丸く切り取る
ちょっと面倒ですが、この一手間が湿気るの防ぎます。ぜひお試しを。
1ヶ月以上保存するなら冷蔵庫や冷凍庫に入れる
インスタントコーヒーを開封してから1ヶ月以内に飲みきってしまうなら、常温保存でかまいません。
でも(賛否両論あるものの)、飲みきるまで1ヶ月以上かかる場合は、最初から冷蔵庫か冷凍庫で保存したほうがいいですよ。
たしかに冷蔵庫や冷凍庫に入れると、温度差で結露し、湿気を吸って固まってしまうリスクはあります。
ただ、メリットとリスクを天秤にかけると、メリットのほうが多いでしょう。
冷蔵庫や冷凍庫から取り出したら、使う分だけカップに注ぎ、すぐにもとの場所へ戻すようにすれば結露するリスクはゼロになりますから大丈夫ですよ。
さらにリスクを軽減するなら、1ヶ月で飲む分だけを常温で保存し、残りを冷蔵庫や冷凍庫に入れるのもグッドアイデアだと思います。
濡れたスプーンは厳禁!
インスタントコーヒーが瓶の中で固まってしまう最大の原因が、濡れたスプーンを使うこと。
ほんの少しでも水で濡れたスプーンを瓶に入れると、それを吸ったインスタントコーヒーが固まってしまいます……。
また、濡れた手を瓶につっこんでも同じような状態に。
インスタントコーヒーを扱う際は「水分」には十分ご注意ください。
もしインスタントコーヒーが湿気て固まってしまったときでも復活させるのは意外とカンタンです。
くわしくはこちらの記事でご紹介しています。
インスタントコーヒーが湿気たけど復活!固まらない対策は?
賞味期限が切れそうなインスタントコーヒーの活用法
賞味期限があと少しで切れそうだけど、とても期限内に消費しきれないときは、こんな活用法もあります。
- カレーの隠し味に入れる
- ホームベーカリーでコーヒーパンを作る
- コーヒーゼリー
- ティラミス
私がよくやっているのが「カレーの隠し味」に使う方法。
あとはホームベーカリーでパンを焼くときに生地に入れて、コーヒー味のパンにします。
これなら日々、少しずつでも消費できるのでコーヒーを飲む頻度が少ない人にオススメしたい活用法です。
インスタントコーヒーで作るコーヒーゼリー
一度に大量にインスタントコーヒーを消費するならコーヒーゼリーが一番!
簡単に作れて、甘いものが苦手な大人でも食べられるデザートになりますよ。
賞味期限が切れて飲めないインスタントコーヒーの活用法
賞味期限からかなり年数が経っていて、もう明らかに飲むことができないインスタントコーヒー。
でも、こんな活用法もあるんですよ。
- 消臭剤・脱臭剤にする
- 湿気取りにする
- 風呂に入れてコーヒー風呂にする
まだインスタントコーヒーに香りが残っていれば、下駄箱やトイレなどに置けば、嫌な匂いをごまかしてくれる役割が期待できます。
また、いつも湿気でベタベタしている場所に瓶の蓋を開けておいておけば多少は湿気を吸い込んでくれるでしょう。
カビが生えたりしていなければ、浴槽に入れてコーヒー風呂にする手も。
リラックス効果は期待できますが、ベタベタするのは事実なので湯上がりにはシャワーが必須です。
まとめ
インスタントコーヒーの賞味期限についてお伝えしてきました。
最後に要点をふりかえってまとめましょう。
- 瓶のインスタントコーヒー(未開封)の賞味期限は2~3年
- 開封後は瓶・スティック・袋入とも1ヶ月以内
- 賞味期限切れから2ヶ月~1年半までは飲める場合もある
- 固まったり変色したら劣化したと判断して捨てる
- 常温保存が基本だが1ヶ月以上なら冷蔵庫か冷凍庫保存もOK
- 余ったら料理の隠し味やスイーツ等などに活用できる
賞味期限が切れても意外なほど長く飲むことはできますが、それはただ「飲める」というだけで美味しいかどうかは別問題。
たとえちょっと高い商品でも温存して美味しさを損なうくらいだったら、なるべく早く飲んでしまったほうがいいですね。
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