味噌鍋、キムチ鍋、塩ちゃんこ鍋、カレー鍋。
それにおでんやすき焼きなど、冬はなにかと土鍋のお世話になる季節。
そんな土鍋で悩みなのが、頻繁に洗っていても落ちない汚れやコゲ付きがあること!
いつも洗剤でゴシゴシ洗ってますが、土鍋は洗剤を吸収するから使ってはいけないとか、重曹のほうが良いともいいますよね?
そこで今回は
- 土鍋は重曹で洗って大丈夫?
- 土鍋は洗剤を吸収する?
- 土鍋の焦げ付きの落とし方
などを解説します。
土鍋は重曹で洗っても大丈夫?
土鍋洗いに重曹を選ぶ人が増えています。
しかし、土鍋メーカーのホームページの注意書きには
重曹は土鍋が吸収してしまうので使用を控えてください。
と書いてあるのを読んだことがあります。
ただ、多くの人が重曹を「汚れが落ちやすいから」ではなく「安全性が高いから」から、土鍋を洗うのに使っています。
たしかに重曹は食品添加物としても使われるものですから、その成分が土鍋に吸収されてもまったく問題ないと思うんですよね。
私としても重曹は使っても大丈夫だと判断しています。
重曹で土鍋を洗ってみた!
重曹を使った土鍋の洗い方、私も試してみました。
その上で重曹と洗剤、どちらが良いかは土鍋で作った料理によっても変わってくるなと感じましたね。
確かに重曹も汚れや臭いを落としてくれましたが、その力は洗剤に比べるとやや弱いというのが正直な感想。
特にすき焼きみたいな脂身の多い肉を多く使った鍋料理の際は、重曹では洗った後も油がベタベタに残ってしまいました……。
重曹は安心して使える便利なものですが、万全ではありません。
鍋料理の種類によっては、やはり洗剤を使った方がいいものもあります。
私は両方を上手に使い分けようと思います。
重曹を使った土鍋の洗い方
それでは、重曹を使った土鍋の洗い方についてご紹介しましょう。
やり方は、汚れの程度に合わせて2種類あります。
汚れが少ない場合
- 土鍋に重曹を振りかける
- 水をつけたスポンジで優しく洗う
- 水で洗い流す
※使う重曹は大さじ1~2杯程度です。
油汚れが多い場合
- 重曹を少量の水で練ってペースト状にする
- それを手につけて優しく「なで洗い」する
※使う重曹は大さじ1~2杯程度です。
これだけで、ほとんどの汚れやにおいが落ちます。
油汚れが気になるときにはペーストを使う方法のほうがよく落ちました。
それでも「油汚れに~♪」と宣伝している洗剤には敵いませんが。
【シンク周りの掃除にも使えるので重曹は1kgで買ったほうがお得】
土鍋を洗剤を吸収するから使ってはいけない?
私は土鍋も他の食器や鍋と同じように洗剤をつけたスポンジで内側も外側もゴシゴシ洗っていました。
しかし、土鍋は基本的に洗剤を吸収してしまうので「使ってはいけない!」というのが定説です。
なぜ洗剤を使ってはいけないかというと、金属製の鍋と違って土鍋は「吸水性の良い素材」で出来ているため。
洗剤を使うと、その成分が土鍋に吸収されてしまいます。
そうして吸収された洗剤は、次回使うときに出し汁に溶けだしてしまうそうです……。
吸収されるとはいっても小量なので人の身体には影響はないそうですが、できれば使わないに越したことはありません。
ただ、ある土鍋メーカーのホームページの注意書きによると
- 中性洗剤(台所洗剤)を少量なら使っても良い
- すぐに洗い流すようにすれば吸収しない
- 洗剤で長時間の付け置き洗いをしない
といった注意点を守れば洗剤で洗っても良いそうですよ。
ようは、ほんの少しスポンジにつけて時間をかけずササッと洗うならOKということですね。
土鍋の洗い方【基本編】
では、土鍋の洗い方について基本的なことをここでおさらいしておきましょう。
まず、土鍋を洗うには使った後にアツアツのまま洗ってはいけません。
土鍋は急激な温度変化に弱いため、コンロの火で熱した状態からすぐに冷たい水に漬けてしまうと、最悪の場合、ヒビが入って割れてしまうことも……。
十分に冷えてから洗うようにしてくださいね(翌日以降だと安心です)。
洗う際にはやわらかいスポンジのみを使用するようします。
決して固いタワシは使ってはいけません!
土鍋は金属製の鍋と違って、非常に傷つきやすい素材で出来ています。
タワシでゴシゴシやると細かい傷がたくさんついて「ひび割れ」し易くなってしまいますから。
また、研磨剤を含んだクレンザーの使用も厳禁です。
クレンザーの成分を吸収する恐れもありますし、研磨剤のせいで土鍋が傷んでしまう恐れがあります。
要点を箇条書きにしておきますので覚えておいてくださいね。
【土鍋の洗い方のポイント】
- 中性洗剤は少量のみ使う
- 洗う道具は柔らかいスポンジを使う
- タワシやクレンザーの使用は厳禁
冬が終わって土鍋を使わないシーズンオフにしまうときは、1週間くらいよく乾燥させることをお忘れなく。
土鍋の焦げ付きを落とす方法
土鍋って具材も出し汁もたっぷりで煮込んでいても、うっかり焦げ付いてしまうこともありますよね。
最近はカレー鍋やトマト鍋などの変わり種もあって、シメはご飯とチーズを入れてリゾットが我が家の定番。
ただ、ちょっと油断すると焦げ付いて落ちなくなってしまうのです……。
そんな時はタワシでゴシゴシとこするのではなく、土鍋に水を入れて一晩置いておきます。
そうすると焦げ付きがやわらかくなって取れ易くなりますよ。
それでも取れないときはここでも「重曹」の出番ですね。
重曹で土鍋の焦げ付きを落とすやり方
- 土鍋の半分ほどに水を入れて小さじ2~3杯の重曹を溶かす
- 火にかけてグツグツと泡が出るまで煮立たせる
- お湯を捨てて、スポンジで洗い流す
これだけで焦げ付きが剥がれてきますよ。
私はよく普通のお鍋でこの方法で焦げ付きを落としていますが、調べると土鍋でも使える方法でした。困ったときはぜひ試してみてください。
まとめ
土鍋を洗うには洗剤や重曹を使っても大丈夫なのかという疑問にお答えしてきました。
あらためて振り返ると
- 重曹は本来はダメだけど、さっと洗うなら大丈夫!
- 中性洗剤も少量で、さっと洗うなら大丈夫!
- 重曹は洗うだけじゃなく焦げ落としにも有効
というのが私なりの結論です。
お鍋やおでんが美味しい季節になりましたね。
我が家では冬の間は土鍋がコンロに出しっぱなしです。
毎日のように豆乳鍋・キムチ鍋・すき焼き・おでんと料理を変えながら活躍しているので、食器棚の奥にしまい込むと面倒というのが理由。
家族が多いし、食べ盛りの子供がいるせいか、土鍋で作られた料理も「え!?もう無くなったの」と驚愕するほど、あっという間になくなるため大きな土鍋にしました。
寒い冬に家族で一つの鍋から温かい料理を食べると美味しいですよね。
鍋料理を囲むと家族の好物や意外な癖に気がついたりして。
私は早くに父を病気で亡くしたのですが、すき焼きの豆腐やおでんの玉子が上手く取れなくて、お箸の使い方が上手で器用な父にとってもらったことなど今でもよく覚えています。
小さい頃家族で鍋を囲んだことは今では大切な思い出です。
うちの子供たちも同じように記憶に残る楽しい思い出になってくれたらいいなあ。
みんなが笑顔になれる食卓の中心にある土鍋。
正しいお手入れをして大切に使いましょう。
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