プラティアを植えてはいけないって本当?
植えてはいけないわけではありませんが、グランドカバーには適さない性質です。
小さな可愛い花が咲き、グランドカバーとして人気のプラティア。
しかし、影では「庭に植えるのはよくない」・「デメリットが多い」などの声も……。
そこで今回は
- プラティアを植えてはいけない理由
- 「プラティアが庭を覆い尽くす説」の真偽
- プラティアを害なく元気に育てるコツ
などをご紹介します。
昔からガーデニングが趣味の私がお届けします。
プラティアを植えてはいけない4つの理由
プラティアを植えると雑草を抑制してくれるため、グランドカバーとして人気です。
しかし、実はこんな4つのデメリットがあるためグランドカバーには適しません。
- 足で踏むと傷むから
- ダンゴムシやナメクジに葉っぱを食べられるから
- 強い日差しが苦手だから
- 高温多湿に弱いから
致命的な欠点ともいえるので、ぜひ植える前にチェックしてください。
足で踏むと傷むから
プラティアの葉や茎はとても柔らかくできています。
そのため、人間が頻繁に歩く場所に植えると、その重みや衝撃に耐えられず傷んでしまいます……。
「耐踏性(たいとうせい)」という踏みつけに対する強さでいうと、プラティアはグランドカバーのなかでは劣る方なんですよ。
通路に植える目的で買った人からすると
弱いからプラティアは植えてはいけないね
などと愚痴ってしまいたくもなるでしょう。
ダンゴムシやナメクジに葉っぱを食べられるから
プラティアの葉は柔らかいため、ダンゴムシやナメクジにとっては格好のご馳走。
被害にあった人の話によると、たった一晩で葉っぱがすべて食べ尽くされ、丸裸になったとか……。
虫嫌いの女性からするとゾッとする光景のようで
虫をわざわざ引き寄せるプラティアは植えてはいけないわ
なんて毛嫌いしてしまうようです。
経済的に大損害ですし、気分もよくないですよね。
強い日差しが苦手だから
プラティアは真夏の強い日差しに長時間当たり続けると、萎れたり「葉焼け」を起こします。
1日を通して日当たりの良い庭に植えてしまうと、元気が失い、せっかくのキレイな葉色が失われてしまうんですね。
せっかく殺風景なエリアに植え付けたのに、葉焼けを起こした茶色い葉が広がったら誰だってガッカリするでしょう。
高温多湿に弱いから
プラティアはニュージーランド原産。
ニュージーランドの気候は日本と比べて
- 気温が低い
- 降水量が少ない
といった年間を通して穏やかもの。
そのため日本の高温多湿の環境には適しません。
梅雨の長雨や真夏の猛暑のときには、根腐れを起こすなど苗が弱ってしまいます。
そんな様子を見た人からすると
日本の気候には合わないプラティアは植えてはいけないかも?
なんて及び腰になるのも無理ありません。
「プラティアが庭を覆い尽くす説」は誤解
一部では「プラティアが庭を覆い尽くす、増えすぎてしまう」という説がまことしやかに囁かれています。
多年草であり地下茎を持つため、恐れる人も多いようですね。
しかし、それは完全に誤解です。
プラティアはそれほど繁殖力が強いわけではなく、他の植物を枯らすほどのパワーはありません。
逆に日本の高温多湿の気候に合わず、うまく広がらないと悩む人が多いのはここまで説明してきたとおりです。
なお、グランドカバーとして脅威になるのはヒメイワダレソウなどです。
プラティアを害なく元気に育てるコツ
プラティアはどんな環境だろうと元気に育つ強い植物ではありません。
つまり万能なグランドカバーではないんですね。
しかし、そのデメリットや欠点を頭に入れておけば、害なく元気に楽しむことができます。
そのポイントをまとめると、この2つ。
- 「半日陰・踏まないエリア・寒冷地」に植える
- 鉢植えで育てる
「場所を選ぶ」植物である点をよく知っておかないといけないわけですね。
「半日陰・踏まないエリア・寒冷地」に植える
まず大切なのが1日中、太陽がさんさんと降り注ぐ場所には植えないこと。
プラティアは午前中は日が当たって、午後からは日陰になるような「半日陰」くらいを好みます。
そして、花壇のなかやシンボルツリーの根本など人間が足を踏み入れない場所に植えること。
踏みつけには弱いので、犬などペットが走り回ったりするところにも不向きです。
また、それに加えて日本の高温多湿の気候には弱いので、関東から南の地域では地植えには適しません。
プラティアを元気に育てられるのは「寒冷地」である
- 北海道
- 東北
- 北陸
などに限られます。
プラティア(別名「スターラベンダー」・「エクボソウ」)の基本的な育て方はこちらの動画をご覧ください。
鉢植えで育てる
寒冷地ではなく夏が蒸し暑く長雨が多い地域にお住まいの方は、いっそ庭に植えるのは諦めて「鉢植え」で楽しんではいかがでしょうか。
寄植えの彩りとして植えてもきれいですよ。
夏場は半日だけ日光に当てて日陰に移したり、雨が続く日は家の中に取り込んだりなど鉢植えなら人間の手で環境をコントロールできるため安全。
ナメクジやダンゴムシは夜間に活動することが多いので、夜は必ず屋内に避難させれば食害を防ぐことも可能です。
まとめ
プラティアを植えてはいけないといわれる理由は
- 踏みつけに弱い
- 虫の食害が多発する
- 直射日光に弱い
- 高温多湿に弱い
といった弱点から、グランドカバーとしての役割を求める人の間で不評のせいでした。
ただ、日陰でも育ち、耐寒性が強く、水や肥料などはそれほど必要としないなど育てやすい面も併せ持っています。
そんな性質から花言葉は「物事に動じない」だったり(笑)
植える前にデメリットを知っておけば、白や青の星型の花を咲かす姿を楽しめるはずですよ。
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