エゴノキを植えてはいけない5つの理由｜毒がある？虫が大量発生？

清楚な白い花が咲き、卵型のかわいい実がなるエゴノキ。

シンボルツリーとして人気がありますが、一方で「庭に植えてはいけない木」のひとつとも言われます。

そこで今回は

これらを解説します。

エゴノキを植えてはいけない5つの理由

エゴノキを植えてはいけないと言われる理由が、この5つです。

「毒」なんてドキッとする言葉もありますが、ひとまず落ち着いてひとつひとつ見ていきましょう。

果実に毒性がある

エゴノキを植えてはいけない理由の1つ目が「果実に毒性がある」ため。

エゴノキの果実の皮には「サポニン」という毒性が含まれています。

サポニンを摂取すると

などの症状が出る場合があります。

昔はこの毒の性質を利用し、エゴノキの果実をすりつぶした汁を水に流し、麻痺して浮き上がってきた魚を捕獲する漁も行われていたとか。

誤食する小さい子供やペット（犬猫）、または庭に池があり魚を飼っている人の間では

なんて真剣に言われているようです。

果実を食べに鳥が寄ってくる

エゴノキを植えてはいけない理由の2つ目が「果実を食べに鳥が寄ってくる」ため。

有毒なエゴノキの果実ですが、毒を避けて実を食べるツワモノの鳥がいます。

ヤマガラは器用に果皮を割って、なかの種子だけを取り出してエサにします。

エゴノキの実を啄む
ヤマガラ
鳴き声もどうぞ pic.twitter.com/GP4pPLESQz

— みみ太郎 (@resimi2731d) October 16, 2022

庭に鳥がやってくる様子を楽しめる人はいいですが、当然ながら鳥が来るということは鳴き声や糞害もつきまといます。

そんな様子を嫌って

なんて言うんでしょうね。

クマバチやアブラムシなどの虫が寄ってくる

エゴノキを植えてはいけない理由の3つ目が「クマバチやアブラムシなどの虫が寄ってくる」ため。

エゴノキの花が満開になる頃、その蜜を吸うために大量のクマバチがやってきます。

クマバチとは体長2ｃｍほどの真っ黒で大きな蜂。

滅多に人を刺すことはありませんが、飛行音（羽音）が「ブーン」という重低音で響きます。

今年もエゴノキが満開になりました。たくさんのクマバチが来てくれるのが毎年楽しみなのです。ほかの蜂も蜜を吸いに来るので、羽音がすごいです。動画はスズメの声が邪魔ですが、伝わればいいなぁ( ⸝⸝⸝⁼̴́◡︎⁼̴̀⸝⸝⸝)
#エゴノキ#クマバチ#羽音すごい pic.twitter.com/y9BchWGM0r

— 難儀さん (@qKamFoSxxJ6dvpK) May 17, 2019

お子さんのいる家庭では子供が手をだして刺されないか心配になるでしょう。

また、「エゴノネコアシアブラムシ」というアブラムシの一種が寄生し、「虫こぶ」を作ります。

この虫こぶは「エゴノネコアシ」と呼ばれ、なかにはアブラムシの幼虫が無数に入っています。

🐾🐈エゴノネコアシ🐈🐾

エゴノネコアシアブラムシという
アブラムシがつくる虫こぶで、
エゴノキにできるよ🍃

中で育ったエゴノネコアシアブラムシたちは
夏になると外へと飛び出し、
アシボソというイネ科植物に移動するよ🌾

これは猫の足だし、きっとバズ
…るわけないか(笑) pic.twitter.com/NqfCsXPRRW

— わぴちゃん🐰🎀【公式】気象予報士🌦️/自然系ライター🌺 (@wapichan_ap) July 20, 2022

その形が「猫の足」に似ているため「エゴノネコアシ」という名前だとか。

あらゆる虫が苦手な人からすると、エゴノキは敬遠した立派な理由になりますね。

枝が横に大きく伸びて邪魔になる

エゴノキを植えてはいけない理由の4つ目が「枝が横に大きく伸びて邪魔になる」ため。

エゴノキは細い幹が何本の立ち上がり、その幹からそれぞれ枝を左右に伸ばします。

高さは7mほどまでしか伸びませんが、枝が横に大きく伸びるのが問題。

手入れをしなかったり間違った剪定をすると、お隣の庭まで越境して伸びてしまうことも……。

そんな収集がつかない旺盛な枝の伸び具合を見て、せっかく植えたエゴノキの伐採を決断する人もいるようです。

花びらや落ち葉の掃除が大変

エゴノキを植えてはいけない理由の5つ目が「花びらや落ち葉の掃除が大変」なため。

エゴノキは落葉樹のため、秋になると葉が落ちて大量の落ち葉が発生します。

目を楽しませてくれる白い花も落下してしまえば、ゴミとして処理しなければなりません。

雨がちょっとやんだのでざっと掃除。
どうせまだまだ落ちてくるから適当に。

10分ほどやっただけでゴミ袋ほぼ1袋だよ。

エゴノキは花の時期と実の時期、そして落ち葉の時期とほんと掃除の手間がかかる木でツライ😢 pic.twitter.com/HbvHixzNHo

— CHIKA⌨️モノマリスト (@ouchigoto1978) May 17, 2021

花が咲く落葉樹の宿命といってしまえば、そうなんですが、庭の植樹は手がかからない点を重視する人からすると

なんてマイナス評価になるのは事実ですね。

エゴノキの不安点をカバーして植える2つのポイント

エゴノキはマイナス点もありますが、それを補って余りある魅力もあります。

不安な点をカバーするには、この2つだけ気をつければいいでしょう。

子供やペットがいる場合は注意する

エゴノキの果実の毒は弱いとは言え、やはり気になります。

など想像すると不安になりますよね。

果実の毒リスクを無くすには、エゴノキを小さく仕立てたうえで生る果実の数をおさえばいいかと思います。

そして生った実は、大きく育って落下するまえにカットして、廃棄してしまえばいいでしょう。

剪定でコンパクトにキープする

もすべてはエゴノキを剪定でコンパクトにキープすればすべて解決します。

エゴノキは強剪定を行っても平気なので、定期的に行うようにすれば安全に育てられます。

まとめ

エゴノキを植えてはいけないのは

という5つの理由が原因でした。

縁起が悪いなどの迷信ではなく、実際に「やっかいだな」と思うものばかり。

しかし、ほとんどが剪定の習慣をつければカバーできる問題です。

古くは万葉集にも詠まれ、英語ではジャパニーズスノーベルなんて素敵な名前で呼ばれるエゴノキ。

花が咲けば近所の人からも褒められるほど美しい樹木なのは間違いありません。