秋の七草について、私は大人になってから初めてくわしく知りました。
秋の訪れを一足早く知り、秋を楽しむための植物として日本人には古来から親しまれてきたんですよ。
でも現在では、春の七草よりも身近じゃないのが現実……。
そこで今回は、日本伝統の素晴らしい文化を絶やさないために
- 秋の七草を写真つきで紹介
- 秋の七草は食べられる?
- 秋の七草の覚え方
などをまとめます。
秋の七草を写真で紹介(全7種類)
まず秋の七草はどんな植物なのか?、写真つきでひとつずつ紹介します。
■尾花(オバナ)※ススキのこと
■桔梗(キキョウ)
■撫子(ナデシコ)
■藤袴(フジバカマ)
■葛(クズ)
■萩(ハギ)
■女郎花(おみなえし)
聞いたことがある植物(花)が大半ですが、中には「何それ?」というものもありますね。
▼女郎花については別記事にまとめていますのでご覧ください▼
秋の七草は食べられる?
古来より秋の野花が咲き乱れる花野(はなの)を散策して短歌や俳句が詠まれていました。
しかし、秋の七草は「何かをする」という行事は特にありません。
春の七草と違って秋の七草は「秋を彩る花々」であり、鑑賞用として親しまれています。
ですので、
春の七草のようにお粥にして食べることはしません!
あくまで観賞用です。
ですから「いつ食べる」という期日はなくて、ただなんとなく眺めるだけの存在です。
一部は毒がある種類も
かろうじてススキはイネ科なので、味はともかく天ぷらなどにすれば食べられかもしれません。
しかし、その他の植物は食べても問題ないのか不明……。
なかには毒性がある植物もあるので、細かく刻んでお粥にして食べようなどとしてはいけません。
葛は根っこのデンプンでいわゆる“葛”が作られますので、秋の七草を食べて感じたい場合は唯一、形だけでもクズ餅を食べれば良さそうですね。
ですが、基本的に「食べない」ということを頭に入れておいてくださいね。
秋の七草においては、秋の始まりから深まりを楽しむ為の植物散策、ということになりますね。
万葉集で詠まれていた秋の七草。
それだけ古くから親しまれていたので、この「秋」という季節は現代の暦ではなく旧暦の秋。
旧暦では、秋は7~9月です。
ススキはもう少し後になりそうですが、その他の花は咲き誇っています。
秋の七草の覚え方
秋の七草は春のようにお粥で食べたりしないせいか、なかなか覚えられないと思います。
覚え方は語呂合わせで、インパクトが強い文にするのがコツです。
まず最初に秋の七草の頭文字を把握しておいてください。
- は・・・ハギ
- す・・・ススキ
- き・・・キキョウ
- な・・・ナデシコ
- お・・・オミナエシ
- ふ・・・フジバカマ
- く・・・クズ
そのうえで、この頭文字を組み合わせて、語呂合わせにします。
こうしたルールで作った語呂合わせをいくつかご紹介します。
【秋の七草の覚え方:語呂合わせ】
- おすきなふくは?(お好きな服は?)
- おきなはすくふ(沖縄救う)
- おおきなはかまはく(大きな袴履く)
- はすきなおふく・ろ/(ハスキーヴォイスのお母さん)
ハスキーなクフ王という語呂合わせもありますよ。
または、五七五七七で覚える方法はどうでしょう?
「ハギ・キキョウ/クズ・フジバカマ/オミナエシ/オバナ・ナデシコ/秋の七草」
これを声に出してテンポよく繰り返し読んでみましょう♪
きっと頭にインプットされますよ。
秋の七草にある意外な漢方薬の効能
春の七草粥は、お正月で疲れた胃腸を休める為に食べる、言ってみればちょっとした治療のようなのものです。
その点で言えば、秋の七草にも漢方薬として用いられていたものが多くあります。
- 女郎花(オミナエシ)・・・排膿作用、消炎
- ススキ・・・利尿
- 桔梗(キキョウ)・・・咳止め、のどの痛み
- 撫子(ナデシコ)・・・むくみ、高血圧
- 藤袴(フジバカマ)・・・かゆみとり
- 葛(クズ)・・・葛根湯の主役、肩こり、神経痛
- 萩(ハギ)・・・咳どめ、胃痛、下痢
こうしてみると秋の七草もなかなかやりますね。
まとめ
秋の七草については、ご紹介してきました。
全7種類すべて食べるものじゃなく、一部は毒がある可能性があるのは意外だったのではないでしょうか?
夏にキンキンに冷たい物や、アツアツ激辛な食べ物を食べすぎて、秋のこの時期に一旦クールダウンしたくなります、気持ちも体も。
体が本能的にお茶漬けやお粥やお味噌汁のようなシンプルなものを欲しがります。
そして秋の味覚に向けてまた体をリセットするんですね~~人間の体ってスゴイです。
私は季節の中で秋、しかも秋晴れの日が最高に好きです!
寒くもなく、暑くもなく、空気も景色もキレイで非常に心地が良い。
秋は美味しいものもたくさん出回り、太る一方の季節でもあります。
はっきりした四季があるこの日本では木々も色づき始めるこの時期はとても貴重な季節なのではないでしょうか?
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