小説の「あらすじ」を書くのは得意ですか?
あらすじは、読書感想文を書く際にも一部に入れ込むため、うまく書けたほうがいいに決まっています。
私は嫌いではありませんでしたが、お世辞にも上手とは言えませんでした。
でも高校時代の担任の現代文の先生が、「あらすじと感想文をスラスラ書くコツ」を教えてくれて、それ以来、かなり早く書けるようになったんです。
夏目漱石の『こころ』は感想文のテーマになる鉄板ですが、いくつかのコツさえ知っていればもう怖くありません。
そこで今回は
- 『こころ』のあらすじ(200文字)
- 感想文をラクにスラスラ書くコツ
などを伝授しちゃいますよ。
『こころ』のあらすじを200文字で要約してみた!
物語をよく理解するためには「あらすじ」を書いてみることをお勧めします。
あらすじとは、要するに物語の骨組みのことです。
あらすじを書くコツを一言でいえば
物語の「大きな流れ」のみを書き、感情起因は削り落とす
これが大事なポイント!
そうすることで、作者の意図や物語の起承転結がわかりやすくなりますね。
今回の場合で言うと、200文字という小さな枠組みなので、小説のすべてを説明しきれるものではありません。
最低必要限なものだけを抽出します。
先生は人を寄せ付けない隠居生活を送っていたが、「私」はなぜか心を惹かれる。先生の過去を知りたい「私」だが、先生の妻ですら彼の心を知れずに悩んでいた。父親の体調が優れないため実家に帰省中の「私」に一通の分厚い手紙が届く。それは先生の遺書だった。「私」は父の危篤を知りながら東京行きの列車に飛び乗る。遺書には、心に傷を負った過去、自身が犯した罪が記されていた。そして遺言は「妻には言わないでくれ」だった。
読書感想文に組み入れるあらすじとなると、全体的な流れよりも、自分が特に言いたいところの補てんをするような書き方でもいいと思います。
『こころ』を例にした楽な感想文の書き方
次に夏目漱石の『こころ』を例題にして、楽な感想文の書き方を説明します。
楽に書くには、3つのパートという「型」にはめて書く方法です。
一番シンプルな感想文の構成は
- 「はじめ」=初めの部分
- 「なか」=中盤の部分
- 「おわり」=終わりの部分
という三部構成です。
1.「はじめ」初めの部分
感想文の「書き出し」になります。
ここに、本を読んだきっかけであったり、一番心に残っているシーンやセリフなどを書きます。
2.「なか」中盤の部分
「本に対する感想」を書きます。必要であればここにあらすじを書きます。
本を読んで感じたことや思ったこと、気づいたことなどを具体的に書いていきます。
あらすじは必要なら書く、必要なことだけを書くことを意識してみてください。
(例)「先生は卑怯なやり方で親友を裏切り、お嬢さんと結婚してしまった。そのことがきっかけとなり親友は彼を責めることなく自殺をしてしまう」
そんな経験を私がしたとしたらどうなるだろう。
今、私の頭に思いつく友人の恋人を好きだったとしたら。
私は先生と同じようにできる限りの手段を使って友人を出し抜き、恋人を奪おうとするだろうか。
仮に、奪ったとして私は先生ほどに自分を責めるだろうか。
…と、こんなふうに感じたことを書いていきます。
3.「おわり」終わりの部分
締めくくりになる部分であり、読書感想文の中で一番言いたいことをここに書きます。
読んでもらう人を意識した事などを書きます。
(例)この本を読んだことによって、私はなんだか特別な恋愛を経験した気持ちになっています。
それも自分のエゴイズム丸出しの、醜くても本当の恋愛経験をしたような気分になっているのです。
心に黒くて重たいものが突き刺さったような。
それでいて、まだ何も知らなかった無垢な自分も同時に思い出しています。
この不思議な感覚は、小説を読み終わった今もずっと続いています。
もし、「最近、心揺さぶられることがないな」と感じている方で、この本をまだ読んでいない人がいたら、是非お勧めしたい一冊です。
その本を読んで、自分の人生にどんな影響があったか、この感想文を読んでいる人に向かってメッセージを書くこともいい締めになると思います。
【この動画でも同じような解説がされていますね】
感想文をスラスラ書くための3つのコツ
『こころ』に限らず、あらゆる読書感想文を書くときは、本を読んでいる最中から「このあと読書感想文を書くぞ」ということを意識しておくことが大切です。
そのうえで、以下の3つのコツを知っておけば、以前より断然スピードアップして書き上げることができますよ。
本を読みながら、印や付箋を貼る
自分の心が動かされた場面があったらメモをしておく。
付箋紙(ポストイット)があれば貼っておく。
感想文を書くときに読み返しやすいです。
書き出しが大切
気になったセリフや、出来事などを「一番最初」に持ってきます。
こうすると自分が思ったことや体験したことに繋げ易くなり、読みやすくなります。
自問自答する
心に残った場面、好きな(嫌いな)登場人物、この本のテーマはなにか、この本の作者の書き方について、など考えてみる。
自分がどう思ったかということをひとつひとつ、たくさん思い浮かべます。
その中から自分が一番言いたいことを見つけて、心に残った部分のどれを使うかを選択していきます。
まとめ
読書感想文というものは、その本を読んで自分はどう感じたのか、どう思ったのかを書けばよいだけです。
本の内容を細かに紹介するのではなく「この本を読んだ自分はこう思った」という、自分の内面を紹介しましょう。
読んだ本から得た体験と、自分の実体験などを照らし合わせてみて、
「これからの自分はどうしたらいいと思うのか」
など、自由な発想をすればよいと思います。
そして、感想文の締めには、次につながるような事を書くと素敵な文章になりますよ。
「この本を読んだことで、私の人生はこれから○○となっていくでしょう」
と、読んだ本が自分の経験となり人生の糧になったことを伝えたり、読んでいる人に向けてのメッセージを書くのもいいと思います。
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