半夏生に鯖?1人1本まるごと食べる地方はどこ?2019年

2019/05/06

半夏生に鯖(さば)?

半夏生。簡単だけど読めない漢字トップ10入りしそうな「ハンゲショウ」。

この漢字、なんて読むのと思ったあなたは関東の人でしょうか?、それとも東北の人?

「タコ」が頭にうかんだ人は、おそらく関西出身。

でも、私にとって半夏生は「焼き鯖」を食べる日なんです。

関東のスーパーで売られているような切り身の焼き鯖ではありませんよ。

実家の方では、焼き鯖といえば串刺しの立派な鯖が一本丸ごと焼かれているのを言います(もちろん切り身を焼いたのもありますが)。

さあ、私は一体どこの出身かわかった人いますか?

そこで、ここでは半夏生に鯖を食べる地方ってどこ?、なぜサバを食べるの?という素朴な疑問から

「いやいや、そもそも半夏生って何よ?」と思った人のために2019年の半夏生の日付けと、どういう意味の日なのか簡単に説明しますね。

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半夏生に鯖を食べる地方とその由来

水田で田植えをする人たち

まず、半夏生の食べ物として特別に「鯖」を食べる地方というのはどこかというと

⇒福井県の奥越(おくえつ)地方です。

奥越は福井県の北東部に位置し、大野市と勝山市のほぼ全域にあたる地域を指します。

ちなみに私はこの大野市の出身なんです。

東京に出てきても、あるいは関西出身の友達と話しても「半夏生に鯖を食べるなんて聞いたことがない」というので、このあたりだけに限られるピンポイントな風習(風変わりともいう)なんです。

私たち地元民の間では「半夏生さば」なんて言い方もしますが、半夏生の日に家族全員がそれぞれ丸焼きにした鯖を一人一匹ずつ食べるのが正しい風習になります。

ただ、鯖は秋に脂がのって美味しくなるので、本来であれば時期外れもいいところ・・・・。

なぜ、半夏生に鯖を食べるようになったかという由来をひもとくと、こんなエピソードがありました。

ときは江戸時代。

当時、農民にとって魚は高価な食べ物であり、食べられるのは病人くらいでした。

半夏生を過ぎて、本格的な夏がやってくると農民にとっては蒸し暑い中、大変な重労働が続きます。

そんな厳しい夏を乗り切るためにはどうしたいいか時の藩主が一計を案じました。

それが「スタミナを得るために鯖を食べる」ことの勧めだったんです。

それを知った町の魚屋が一斉に鯖の丸焼きを売り出し、農民たちは奮発して買い求め食べたそうです。

滅多に食べられない海の幸に農民たちは毎年この日を楽しみにするようになりました。

このように農民たちの間だけの風習でしたが、時代が遷るにつれて一般にも浸透し、現在では奥越地方全体の風習となっています。

2019年の半夏生はいつ?

それでは2019年(令和元年)の「半夏生」はいつでしょうか。

2019年7月2日(火曜日)です。

昔は夏至から数えて11日目だったそうですが、今は太陽が黄経100度を通過する日を半夏生と定めています。

「半夏生」って、どういう意味と由来がある日なの?

半夏生

いや、そもそも「半夏生」がどんな意味があるか分からないという方のために簡単に説明すると

例えば節分・彼岸・八十八夜・入梅なども暦日で半夏生の仲間なんですよ。

それでは半夏生というのが、どんな由来があるのかご説明していきましょう。

【半夏生の由来】
なぜこの頃を「はんげしょう」と呼ぶか?という由来にはふたつの説があります。

■「半夏」または「カラスビシャク」という名の薬草が生える頃だからという説

■「ハンゲショウ」別名「カタシロクサ」というドクダミの仲間があって、その草の葉っぱの緑が、この頃になると白っぽくなる頃だからという説

という2つがそれです。

※上の写真が葉っぱが白くなるという「ハンゲショウ」という植物です。

次に半夏生の意味をみていきましょう。

【半夏生の意味合い】
昔は、農家の人にとっては「半夏生」は田植えの目安になっていました。

農家の人の間では「チュウ(夏至)は外せ、ハンゲ(半夏生)は待つな」という言い伝えがあったそうです。

これは夏至が済んでから半夏生に入るまでに「田植えを終わらせるように!」という意味があります。

また、「半夏生」の日の天気で豊作か凶作かを占ったり、田の神を祭ったりしたそうです。

ただ現在は稲の品種改良もあって、田植えの時期は「半夏生」よりずっと先に行われています。

半夏生にタコを食べる風習の理由は?いつから?

ぶつ切りのタコ
今年の夏、近所のスーパーに「半夏生にはタコを食べよう」というpopが売り場にあって、タコが関東まで進出してる~と、非常に驚きました。

ちなみに実家の近所では、私の記憶では「タコ派?焼き鯖派?」とあったような。

では、なぜタコを食べるのかというと、その理由はタコの姿にあります。

稲の根がタコの足のように太くしっかりと大地に張って豊作を祈るという意味や、足の吸盤のように稲がたわわに実りますようにと祈る意味があります。

タコは食べる風習があるのは主に関西地方です。

いつ頃から食べるようになったのか調べてみましたが、定かではありません。

少なくとも、江戸時代の文献には食べたという記録が残っています。

【まとめ】地方で異なる半夏生の食べ物

さて、半夏生に「焼き鯖」を食べるのは福井県の奥越地方(大野市周辺)の風習です。

江戸時代に大野藩の藩主が「栄養つけるために食べよう~」と言い出したのだとか。

私は小さい頃からずっと食べていながら、その由来や意味については今回初めて知りました。

他では、香川県では「うどん」、長野県では「芋汁」を食べるところもあるようです。

企業戦略、情報の共有化など様々な理由で、土地に伝わる風習が全国区で同じになってきたような気がしますが、やっぱり地元の風習を守りたいな~なんて誓ったりするのでした。

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