トクサを植えてはいけないってホント?
一度植えるとどんどん増えて、庭のあちこちに広がってしまいます。
それに地上部を引き抜いても地下茎が残るため、除草しづらいのも難点。
軽い気持ちで植えないほうがいい植物なのは事実です。
和風の庭はもちろん、ワンポイントで洋風の庭に植えても似合うトクサ。
しかし、「植えちゃダメ!」と警告する声も聞こえてきます……。
そこで今回は
- トクサを植えてはいけない理由
- トクサを庭で安全に育てる方法
を徹底解明します。
ガーデニングが趣味で狭い庭でいろんな植物を育てる私がご紹介しますね。
トクサを植えてはいけない3つの理由
トクサを植えてはいけない理由が、この3つです。
- 地下茎でどんどん勢力を広げるから
- 他の植物の成長を阻害するから
- 除草するのが難しいから
縁起が悪いとか風水的にNGとか、そんなフワッとした理由ではなくリアルでガチなものばかり……。
ではくわしくチェックしていきましょう。
地下茎でどんどん勢力を広げるから
まずこちらの動画をご覧ください。
玄関先に植えたトクサがワープするように家の中から芽を出しています。
これは家の構造(欠陥)による稀な例ですが、植えた場所から離れた場所に芽を出すことは当たり前なんですよ。
それがトクサの地下茎のパワー。
「地下茎」とは、地中に伸びる茎のこと。
茎は通常の植物であれば地上で伸びますが、トクサ人間の目に触れない地下でどんどん地下茎を伸ばしていきます。
その結果、庭の一画に植えたつもりのトクサが、思いもよらない離れた場所へと勢力を広げてしまうわけです。
自分の家の庭だけならともかく、隣家まで進出することも……。
これがトクサの最大のデメリットであり、この様子を目の当たりにした人が
絶対に庭にトクサを植えてはいけないよ!
と大きな声で警告するんですね。
他の植物の成長を阻害するから
トクサは地下茎で伸び、また土壌を選ばずに成長できます。
そのために「ここはこの植物の聖域」としたエリアにも進出し、そのエリアの主役である植物(樹木)の成長を阻害する恐れがあります。
土地の栄養分を横取りし、日差しをさえぎるなどやりたい放題……。
例えれば、恥も外聞もない人が他人の家に上がり込んで、勝手にご飯を食べたり、くつろいだりするようなもの。
そんな厚かましい様子を目撃したら
トクサなんて植えなきゃよかったわ
と後悔すること間違いなし。
除草するのが難しいから
トクサの地下茎がやっかいなのは、人目を忍んで勢力を拡大する点だけではありません。
もし、トクサの勢力拡大に嫌気がさして地上部を引き抜いても、地下茎だけは庭の地下に残ってしまうんですね。
その残った地下茎は生き残り、そこから地上へとまた芽を伸ばします。
ですから、手作業でトクサを除草するのは非常に困難な行為なんですよ。
もし完全に除去するならトクサが生えていた周辺を広範囲で掘り返して地下茎を根こそぎ取り除くか、強力な農薬を散布するしかありません。
つまり、トクサを植えて失敗したと思ったら、ただ抜けば済む問題ではないんですね。
トクサを庭で安全に育てる方法
トクサを庭に「地植え」するのは、あまりにリスクが高すぎます。
しかし、以下のどちらかの方法ならリスクを最小限にして庭でトクサを育てることが可能ですよ。
- 仕切り板で囲った範囲に植える
- 鉢植えにする(鉢ごと地面に植える)
根止めシートで囲った範囲に植える
やや手間がかかる作業が必要になりますが、これが一番の安全策。
トクサの地下茎が周囲に広がるのを防ぐために、株の周りをぐるっと囲むように根止めシートを張り巡らします。
トクサの地下茎は比較的浅い地中を伸びていくため、人工的に遮蔽物を作ればガードが可能です。
鉢植えにする(鉢ごと地面に植える)
いっそ庭に地植えするのは諦めて、縦長の植木鉢やプランターに植える手もあります。
生け垣のようにして目隠しにする用途には向きませんが、庭のワンポイントとして置きたい場合にはこれでOK。
また、裏技として、鉢ごと地面に植える方法も。
鉢の底の穴を「鉢底石」でピッタリふさぎ、トクサを植え付けます。
そして、その鉢ごと庭の一画に埋めてしまえば、さも地植えしているような見た目に!
そのくせ、地下茎を伸ばすことが物理的に不可能なので、勝手に広がるのを防ぐことも可能。
鉢の底からは地下茎は伸ばせませんが、水だけは出ていきます。
そのため、雨に当たる程度なら根腐れする恐れはほとんどありません。
まとめ
トクサを植えてはいけない理由は
- 旺盛な繁殖力
- 他の植物の成長を阻害
- 除草が困難
要するにすべての元凶は「地下茎」にあります。
それさえ抑え込めれば、一般家庭の庭でも安全に楽しむことができますよ。
また、もともと区切られている花壇に植えるか、庭全体を覆っても構わないとお考えなら全く問題ありません。
コメント