インスタントコーヒーとセットで使われるクリープ。
私の実家にも必ず置いてあるんですが、母親しか使わないので、いつ見てもカチカチに固まっています……。
いったい賞味期限はいつなんだろう?と思って母親に尋ねても
そんなの知らないわ
と他人事のようで……。
これは、ほんとに飲んで大丈夫かな?と不安になったので
- 開封後のクリープの賞味期限はどれくらい?
- 未開封のクリープの賞味期限は?
- クリープって腐ったらどうなるの?
- クリープはどうやって保存するのが正しいの?
などなど、母に教えるために正しい知識をまとめてみました。
けっこう知らないことが多くて、私自身、勉強になりましたよ。
開封後のクリープの賞味期限
開封後のクリープは適切な方法で保存すれば、1ヶ月間は飲むことができます。
森永乳業のウェブサイトにもこのように書かれています。
このような方法で保存した上で、開封後1カ月を目安に使い切ることをお勧めします。
つまり開封後の賞味期限は、1ヶ月以内ということ。
森永乳業のクリープには、85gと265gのプラスチックボトル入りと、詰め替え用の200g入の袋入りがあります。
一人暮らしだったり、家族で自分しか使わない場合は、これらの大容量だと開封してから一ヶ月間では使い切れないかもしれません。
そんなときは、「スティックタイプ」を選ぶといいですよ。
スティックタイプは個包装になっていて、1回分が使い切りなので、賞味期限切れを気にしないで済みますから。
開封後のブライトの賞味期限
ネスレが販売している「ブライト」も開封後は、1ヶ月ほどで使い切ることを公式で案内しています。
たとえば、10月1日に開封したとしたら、11月1日まで全部使い切るのが理想というわけですね。
パッケージに記載された賞味期限は、開封するともう関係なくなるので、開封した日を起点として1ヶ月以内に使い切りましょう。
未開封のクリープの賞味期限
未開封のまま常温で保存した場合のクリープの賞味期限がこちらです。
商品のパッケージごとに賞味期限は前後します。
商品名(商品の形状) | 賞味期限 |
クリープ(プラスチックボトル入り) | 15ヶ月間(1年3ヶ月) |
クリープ袋(詰替え用の袋入り) | 18ヶ月間(1年6ヶ月) |
クリープスティック15本入り(個包装の袋入り) | 12ヶ月間(1年) |
クリープスティック100本入り(個包装の箱入り) | 12ヶ月間(1年) |
意外にもプラスチックボトルよりも袋入りがもっとも長持ち!
スティックタイプはもっとも短いながら、1回ずつの使い切りなので気にならないでしょう。
その他のメーカーのクリープ(クリーミングパウダー)の賞味期限
森永乳業のクリープ以外にも、その他のメーカーからも同様の商品(クリーミングパウダー)が販売されています。
そんな他社のクリーミングパウダーの賞味期限がこちらです。
メーカー/商品名 | 賞味期限 |
ネスレ「ブライト」 | 24ヶ月間(2年) |
ネスレ「ブライトスリム」 | 24ヶ月間(2年) |
AGF「マリーム」 | 25ヶ月間(2年1ヶ月) |
AGF「マリームスティック15本」 | 25ヶ月間(2年1ヶ月) |
UCC「コーヒークリーミーカフェプラス」 | 18ヶ月間(1年6ヶ月) |
このようにほとんどの商品が約2年間と賞味期限は長め。
未開封なら、これだけの長期間、保存しておけるんですね。
未開封で賞味期限切れしたクリープはいつまで飲める?
ホントのことをいうと、未開封なら賞味期限が切れてからも、しばらくは飲むことが可能です。
なぜかというと、クリープに限らずあらゆる食品の賞味期限は「短め」に設定されているため。
本来の賞味期限は、1.2倍~1.5倍ほど長いんですね。
つまり商品に記載された賞味期限に1.2~1.5をかけた数値が本来の賞味期限。
では、実際に計算してみましょう。
商品に記載された賞味期限 | 1.2倍~1.5倍した本来の賞味期限 | 賞味期限切れした日から使える限度 |
12ヶ月 | 1年2ヶ月~1年6ヶ月 | 2ヶ月後~6ヶ月後まで |
15ヶ月(1年3ヶ月) | 1年6ヶ月~1年10ヶ月 | 3ヶ月後~7ヶ月後まで |
18ヶ月(1年6ヶ月) | 1年10ヶ月~2年3ヶ月 | 4ヶ月後~9ヶ月後まで |
24ヶ月(2年) | 2年5ヶ月~3年 | 5ヶ月後~1年後まで |
さすがに1.5倍した期間まで使うのは不安なので、せいぜい1.2倍した期間を目安に使い切ったほうが安全だと思います。
森永乳業のクリープの賞味期限が短い理由
森永乳業のクリープと他社のクリーミングパウダーを比べると、賞味期限が短いことが一目瞭然です。
それはなぜかというと、原料が違うため。
- 森永乳業のクリープの原料⇒乳製品
- 一般的なクリーミングパウダーの原料⇒植物性油脂
森永乳業のウェブサイトによると、森永クリープは日本で唯一、ミルク生まれの成分で作られた粉末クリームだそうです。
クリーミングパウダーは「粉末ミルク」とも呼ばれますが、乳製品由来なのはクリープだけというのは意外ですね。
私の推測では、植物性油脂で作られたコーヒーフレッシュが長持ちするように、クリーミングパウダーも植物性油脂で作るほうが長持ち。
しかし、クリープは風味を優先して乳製品から作っているため、賞味期限が短くなるんだと思います。
腐った(劣化した)クリープの見分け方
森永乳業のクリープは開封後は1ヶ月以内に使い切ってくださいと公式でもアナウンスしているように、一度開封すると劣化が進みます。
クリープはもともと水分がなくサラサラしていますが、空気中の水分を吸い込んで、それが原因で変化していくんですね。
その変化がこちら。
- カビが生える
- 変色している
- 異臭がする
また、油脂分が変化する恐れもあるので、少しでも違和感をおぼえたら使うのはやめて捨てたほうがいいでしょう。
カチカチに固まったクリープは平気
クリープは次第に湿気を吸着して、コロコロした固まりになったり、ガチガチに一体化して固まったりします。
でも、開封後1ヶ月以内なら固まったくらいでは平気で使えます。
スプーン等でガリガリと削ったり割ったりすれば、問題なくコーヒーに入れて飲めますよ。
クリープを長持ちさせる正しい保存方法
クリープは保存状態によって、日持ちがずいぶんと変わります。
容器に合わせて、正しく保管しましょう。
プラスチックボトルの場合
プラスチックボトルに入ったクリープはまず、口に貼ってあるアルミシールは全てきれいに剥がしてください。
シールを残した状態でフタを締めて保存すると、密閉性が悪くなり湿気やすくなります。
そして、直射日光が当たらず、1日を通して温度変化の少ない常温の場所に保管します。
トースターや炊飯器など熱くなったり湯気が出る機械のそばは厳禁!
私の家ではシンクのインスタントコーヒーなどをしまってある引き出しに入れていますよ。
袋入りの場合
袋入りのクリープは、一度開封したら、袋の空気を追い出して折りたたみ、クリップで口をしっかりと留めて保管します。
保管場所はプラスチックボトルと同じように、直射日光や高温多湿を避けた常温の場所で。
できれば、よく洗って乾かしたガラス瓶などに詰め替えるのがベスト。
プラスチックボトル入りのクリープを買ったら容器を捨てず、そこに詰め替えるのが一番でしょう。
スティックタイプの場合
スティックタイプのクリープは賞味期限がもっとも短いように、パッケージの都合上、湿気やすいのかもしれません。
個包装のままポーンと置いておくよりも、フリーザーバッグ(ジップロック等)のような口をチャックで締められる袋に入れておくといいでしょう。
洗って乾かしてある清潔なビンに入れておくのもいいかもしれませんね。
保管場所は他と同様に、日が当たらない常温の場所です。
スプーンは乾いたものを使用する
クリープは少しの湿気でも吸い込んで、固まってしまいます。
ほんの少し水気がついたスプーンを差し入れて取り出すだけでも、固まる原因に……。
クリープをすくうときは必ず清潔で乾いたスプーンを使うようにしましょう。
冷蔵庫に入れるのはNG
すこしでも長持ちさせたいと冷蔵庫に入れて保存したくなる気持ちは理解できます。
しかし、冷蔵庫に入れるのは逆効果。
冷蔵庫から取り出して常温に置くと、室温との温度差で結露が起こります。
それによってクリープが固まったりして劣化を早めることに……。
ですから、あえて冷蔵庫保存する必要はなく、あくまで常温保存で良いんですね。
余ったクリープの有効活用法
大量に余って使い切れないクリープ。
それをみすみす賞味期限が来れるまで放置するのは、もったいない。
コーヒーにはあまり入れないから……
とお困りの方も、なにも使い道はそれだけじゃないんですよ。
いろんなお菓子や料理作りに活用する使い道をご紹介します。
クリープで作るクッキー
クリープのみでクッキーが作れちゃいます。
クリープを型に流し込んで、オーブンで焼くだけ!
クリープ公式のおすすめチョイ足し
森永乳業がお勧めするクリープの「チョイ足し」レシピ。
この他にも
- インスタントラーメンに入れて、とんこつラーメン風にアレンジ
- 味噌汁に入れて、白味噌風にアレンジ
- カレーに入れて、まろやかカレーにアレンジ
などなど、いろいろと使えるんですね。
知ってる?クリープの基礎知識
身近な存在ながら、意外と知らないクリープの基礎知識をまとめてご紹介します。
クリープは商品名、クリーミングパウダーが一般名称
そもそも「クリープ」は、森永乳業の登録商標であり、クリープと言えば森永乳業の商品を指します。
クリープのようなコーヒーにクリームの代わりにいれる粉末は、「クリーミングパウダー」が一般名称。
ただ、クリープは1961年に日本で始めて発売されたクリーミングパウダーのため、商品名を越えて、他社製品さえその名前で呼ばれるのが現実ですね。。
クリープは体に悪い?
コーヒーにクリーム代わりに入れるクリープ(クリーミングパウダー)やコーヒーフレッシュはなにかと「体に悪い」と悪玉扱いされます。
しかし、森永乳業のクリープは自然由来の乳製品が主原料であり、香料や着色料などの食品添加物は使われていません。
健康面で問題視されるトランス脂肪酸を含むのは、植物性油脂を含む他社のクリーミングパウダーです。
ただ、このトランス脂肪酸も大量に摂取しない限り危険性はないとされ、コーヒーに数杯使って摂取する程度では悪影響はないといわれます。
まとめ
クリープの賞味期限についてお伝えしてきました。
最後に要点だけをピックアップしましょう。
- 開封後のクリープの賞味期限は1ヶ月以内
- ブライトも同様に1ヶ月以内
- 未開封のクリープの賞味期限は1年~1年半
- 賞味期限が切れても、その1.2倍~1.5倍までは使える
- 森永乳業のクリープの賞味期限が短いのは乳製品が原料のため
- クリープが劣化すると、カビ・変色・異臭がしてくる
- 固まったクリープは賞味期限内なら崩して飲める
- 開封後のクリープはフタ(口)をしっかり締めて常温保存
- クリープはお菓子や料理作りにも使い道がある
クリープに表示があるのは賞味期限。
お弁当やケーキなどに表示される消費期限と違って、厳密に守らなくても平気な期限です。
ただ、コーヒーはほんの少しの変化で風味が一変する繊細な飲み物。
メーカーが推奨するように、開封後は1ヶ月以内を目安においしいうちに飲みきりたいですね。
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