アルストロメリアを植えてはいけない最大の理由は、地下茎で増殖し庭全体に広がってしまう恐れがあるためです。
花が大輪で、さまざまな色や模様が楽しめるアルストロメリア。
フラワーアレンジメントでもおなじみですね。
ふとしたことから球根の存在を知り、「家で育てたい!」と熱望する人もきっと多いはず。
しかし、「庭植えには向かない」とのウワサも……。
そこで今回は
- アルストロメリアを植えてはいけない理由
- アルストロメリアを安全に庭で育てるコツ
- アルストロメリアを庭植えするメリット
を解説します。
ガーデニングを生涯の趣味としている私にお任せください。
アルストロメリアを植えてはいけない2つの理由
アルストロメリアを植えてはいけないと言われる理由が、こちらの2つです。
- 増えすぎてしまう
- 球根に毒性を含む
増えすぎてしまう
アルストロメリアを植えてはいけない理由の1つめが、「増えすぎてしまう」から。
アルストロメリアは「地下茎」を伸ばして、勢力範囲をじわじわと広げていきます。
仏花にちょうどよいアルストロメリア。地下茎でめっちゃ増えるので増やしたくないなら定期的に掘って地下茎を縮小する必要があります。軽い気持ちで植えるとちょっと大変。 pic.twitter.com/RAZHWxYa1w
— モモッカ (@momo_cca) July 6, 2023
場合によっては庭全体がアルストロメリアだらけになってしまう場合も……。
増えすぎたアルストロメリアが他の植物の生育を阻害するケースも有り得ます。
そんな事実を知らない人が軽い気持ちで植えると
花壇にアルストロメリアが増えすぎて手に負えないわ
なんて惨状を見ることに。
地下茎とは?
地下茎とは通常の植物では地上部に伸びる茎が「地下」に伸びる茎のこと。
地下に適応して、まるで根っこのように養分を吸い上げたり、繁殖の役割を担います。
球根に毒性を含む
アルストロメリアを植えてはいけない理由の2つめが、「球根に毒性を含む」ため。
アルストロメリアの球根には以下の毒性が含まれます。
- ツリパリン
- ツリポシド
これらの毒成分は、球根を切り分けたときに出る汁に含まれます。
肌に触れると、アレルギー性の皮膚炎を起こす場合があるんですね。
ただ、肌についた場合でも皮膚に敏感な人以外は何事もなかったり、また念のために流水で洗い流せば平気なんだそうです。
猫や犬は要注意
猫や犬を飼っている場合、アルストロメリアの球根を誤食する危険性があります。
もし食べてしまうと中毒症状を起こすこともあるとか。
花や葉を食べても中毒は起こさないそうですが、それでもなるべく近づかせないほうが得策ですね。
アルストロメリアを安全に庭で育てる3つのコツ
アルストロメリアを無計画で植えるのは危険ですが、以下の4点を意識すれば庭で安全に育てることができますよ。
- 生育範囲を限定する
- 球根を扱う際はガーデングローブを着用する
- 鉢植えなら管理が楽
生育範囲を限定する
アルストロメリアは地下茎を伸ばすため、植える場所を選ばないと勝手に庭全体に広がります。
生育範囲を限定するには、「根止め」グッズでぐるっと囲い、それ以上広がらないように対策することがベスト。
土を高く盛って花壇風にすると、その範囲外には進出できません。
球根を扱う際はガーデングローブを着用する
球根を植え替えたりする際には汁に素手で触れる可能性があります。
かといって軍手では水分を通すので、防御にはなりません。
そこで球根を扱う前に、ガーデングローブを用意しましょう。
ガーデングローブとはガーデニング用の手袋であり、防水加工がされています。
うっかりミミズやナメクジなど、素手で触りたくない虫に触った場合でも安心ですよ。
鉢植えなら管理が楽
地植えには様々なリスクがつきまとうアルストロメリアですが、いっそ鉢植えにすれば諸々の心配事がすべて解消されます。
地下茎で庭一面に広がる恐れはゼロになりますし、適切な場所に置けば犬や猫が球根を掘り起こして誤食する危険性も減らせます。
アルストロメリアを庭植えする3つのメリット
アルストロメリアは庭植えすると、こんなメリットがあります。
- 花期が長い
- 切り花として楽しめる
- 初心者でも育てやすい
花期が長い
アルストロメリアの花期は5月から7月にかけて。
比較的長い期間、花を楽しむことができます。
しかも多年草のため、毎年その期間は美しい花を庭で鑑賞できることに!
切り花として楽しめる
アルストロメリアは花束や切り花として使われる機会が多くなっています。
庭に咲いているアルストロメリアを切って、室内の花瓶に活ければ更に身近で鑑賞することができますね。
約2週間くらいも日持ちする花なので、切ってしまうのも惜しくありません。
初心者でも育てやすい
アルストロメリアは園芸初心者でも育てやすい植物です。
日本の夏の高温多湿にはやや弱く、冬には地上部が枯れますが、基本的に植えっぱなしでも大丈夫。
病気は灰色カビ病、害虫はアブラムシやハダニが付く恐れがありますが、過度に心配する必要はないでしょう。
旺盛な繁殖力を長所ととらえて、グランドカバーのように庭に広げてしまうのもアリかもしれませんね。
まとめ
アルストロメリアを植えてはいけないと言われる理由は
- 増えすぎてしまう
- 球根に毒性を含む
以上の2点でした。
どちらもしっかり対策をすれば、回避できる欠点というのが本記事の結論。
普通のユリよりも多彩な花が楽しめるので、これから更に人気が高まりそうです。
ご近所に先駆けて、植えてみたいものですね。
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