お盆に食べてはいけないものは何ですか?
今の時代は特にありません。
この事実は、意外かもしれませんね。
お盆といえば、亡くなった先祖の霊が帰ってくる神聖な日。
先祖を迎える私たちも清い心で、普段の欲にまみれた行動を慎まないといけない気がします。
その最たるものが「食事」、つまり食べるもの。
血が滴るレアステーキとか、脂が乗ったトロなどの肉や魚をムシャムシャ食べるのは気が引けるのは当然です。
そこで、ここでは
- 現代のお盆に食べてはいけないものがない理由
- 昔のお盆で食べてはいけなかったもの
- 各家庭のお盆に食べない食べ物
こんな情報を昔のしきたりに詳しい義両親と同居する私がお伝えします。
現代のお盆に食べてはいけないものが無い理由
そもそも「お盆」は、仏教の教えに基づく行事です。
そのため、お盆の食事も仏教の教えに則って決めるのが正しい姿勢。
基本的に仏教では「不殺生(生き物を殺さない)」が、原則ルール。
この不殺生のイメージが強いため、お盆も「肉や魚類」を食べてはいけないと考える人が多いようです。
しかし、肉食をタブー視するのは一部の宗派だけであり、お坊さんでも肉食する人は多数います。
お葬式(お通夜)や法事の食事に、肉や魚を食べるのは当たり前の光景ですよね?
そこから分かるように、現代のお盆に食べてはいけないものは無いという訳です。
この雨の中☔️
お盆恒例
BBQです‼️明日の胸焼けが
心配なお年頃ですが🙄💭
気にせずに食いますけん‼️
…笑🤣🤣🤣 pic.twitter.com/Hhm4l295vX— YUKI (@my0819ahoaho315) August 15, 2021
お盆にBBQをする大胆な人もたくさんいます……。
昔のお盆に食べてはいけないものは「肉・魚・卵・五辛(五葷)」
現代のお盆では食にタブーはありませんが、昔はいくつか食べてはいけないものがありました。
それがこちらです。
- 肉・魚・卵
- 五辛(五葷)
肉・魚・卵は「不殺生」の教えに反するからNG
日本の仏教の主な宗派である「大乗仏教」では、動物性の食べ物をタブーとしています。
- 牛や豚や鶏などの肉
- 魚介類全般
- 鶏や魚の卵
これらは基本的に食べるのを良しとしません。
このルールは厳格であり
- 肉や魚を使った出汁(スープ)
- 動物性の脂肪(バターやラード))
これら動物由来の食品もすべてNG。
つまり現代で言うところのヴィーガン(完全菜食主義)の考えに近いわけですね。
五辛(五葷)は「煩悩」を刺激するからNG
五辛(ごしん)は辛味と臭みがある、以下の5種類の野菜のこと。
- にんにく
- ねぎ
- にら
- らっきょう
- しょうが(または山椒)
五辛(ごしん)の他に、五葷(ごくん)という呼び方もされます。
これらは煩悩を刺激し、修行の邪魔になるからと仏教では禁止されている食べ物。
肉や魚、五辛(五葷)を使わない料理として、昔のお盆には精進料理を食べていました。
精進料理を食べるのが正式
「精進料理(しょうじんりょうり)」とは、肉や魚、卵など動物性の食材を一切使わない料理のこと。
出汁を取るための用途でも、鰹節を使わないという徹底ぶり。
もちろん、五辛(五葷)に含まれる匂いが強い野菜も使いません。
もともとは仏教の僧侶の食事でしたが、お盆の食事として一般の家庭でも食べられていました。
現在でも昔からの伝統を重んじる家庭では、お盆に精進料理を作って食べています。
各家庭で違うお盆に食べてはいけない食べ物
結婚をして夫の両親と同居する場合や、お盆に規制して義両親と食事をともにする場合。
その地方の風習や相手の習慣に合わせて、食事内容を変えないといけません。
どんな料理を食べるのか?(または食べてはいけないのか?)は
- 両親(義両親)
- 自分や夫の祖父母
- 自分や夫の兄弟姉妹
などに訊いてみるのが一番ですね。
お盆のお供えは食べてはいけない?
お盆には仏前に故人の好きだった食べ物などの「お供物」をするかと思います。
このお供えは、下げたあとに食べても良いとされています。
ご先祖様と食事を分け合う行為であり、それが供養の意味を持つんですよ。
とはいえ、一部では「食べてはいけない」と頑なに拒む人もいます。
家庭や故人で考えが違うので、食べる際は年配の方の意見を聞いたほうがいいでしょう。
みんなの家で食べているお盆の食べ物
世間一般では、お盆の特別な食べ物といえば、やはり精進料理を用意する場合がほとんどのようです。
今夜はお盆の精進料理😊 pic.twitter.com/vvBb0fB8BY
— ひまわり (@himawari12sun) August 14, 2019
一口に精進料理といっても地域や家庭によって、メニューは様々。
こちらの方は盛り付けも種類も凝っていますね。
迎え火を焚き、蓮の葉に盛り付けた12種類の精進料理をお供えして、ご先祖様と交流する故郷のお盆。
私は今年も帰省出来ないので、亡くなった祖父や愛犬が寂しがらないか心配……
来年は会いに行けますように。 pic.twitter.com/afL9PcQj0u— ふくしひとみ (@vonchiri) August 13, 2021
このほかに、お盆に食べる代表的な食べ物といえばこちら。
- そうめん
- 豆ご飯
- お煮しめ
- 天ぷら
- 枝豆
- おはぎ
- 白玉団子
特に多いのがそうめんを食べる習慣。
お盆のお昼‥
定番そうめんです❗️
では‥頂きます🙏 pic.twitter.com/pFdD5TwRRz
— mh&padmaᕦ(ò_óˇ)ᕤ (@kazu30101102) August 14, 2021
そうめんは、細い麺の形状から連想して
- 喜びが細く長く続く
- ご先祖様がお供物を背負って帰る際の「背負紐」になる
といった理由から、お供えにしたり、お盆に食べる習慣があります。
まとめ
- 現在のお盆に食べてはいけないものはない
- 昔は肉・魚・卵・五辛五葷が避けられていた
- 今でも精進料理を食べる習慣をもつ家庭がある
私の実家ではお盆に人が集まると、鮨を取ったり、外食で焼肉を食べたりと自由に飲食しています。
でも仏教の教えに忠実に従うなら、お盆の期間中だけは動物性の食べ物は避けて、精進料理を食べるのがいいんでしょうね。
今年はどうしようか、今から迷っちゃいます……。
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