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終戦記念日の黙祷は何時に行う?その時間になった複雑な理由

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終戦記念日の黙祷は何時に行う?

第二次世界大戦を描いた映画は多くあり、終戦記念日が近くなると、地上波でも戦争映画が放映されます。

「永遠の0」・「私は貝になりたい」・「ひめゆりの塔」などなど、2000年以降の日本に絞っても20作品以上あるとか……。

アニメ映画「火垂るの墓」なんて、子供心にかなりのショックを受けたことを鮮明に覚えています。

最近だと「この世界の片隅に」がヒットしたのも記憶にあたらしいですね。

こういう映画を見ると反戦の気持ちと同時に、戦争で亡くなった人たちに祈りたい気持ちが湧いてくるのが自然。

そういえば終戦記念日には黙祷を捧げる習慣がありますね。

でも意外とそれが何時に行えばいいか時間は分からない人が多いのではないでしょうか?

そこで、この記事では

  • 終戦記念日の黙祷は何時に行うか?
  • 黙祷の正しいやり方
  • なぜ8月15日に黙祷を捧げるのか?

といった疑問にお答えしていきますね。

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終戦記念日の黙祷は何時に行う?

平和の文字

最近の若い人(20代~30代)に「終戦記念日は何日か知ってますか?」と訪ねても正確な日付を答えられる人は少ないそうです。

まして黙祷の時間となると知らない人のほうが多数派でしょう。

私はもう30代になりましたが、じつはあやふやだったりします……。

そこで終戦記念日に黙祷を捧げるのは何時か?調べたところ

⇒8月15日の正午(お昼の12時ちょうど)

だと分かりました。

黙祷を捧げる時間帯(長さ)は午後12時ちょうどから午後12時1分までの「1分間」となります。

甲子園で行われる高校野球の試合中でも、8月15日の昼12時になると試合は一旦中断され鳴り物の応援も止めて、1分間の黙祷時間が設けられます。

終戦記念日の黙祷が「昼12時」と決められた理由

では、なぜ終戦記念日の黙祷が「きっかり昼の12時」と決められたかというと

天皇陛下による「玉音放送」が放送されたのが昼12時だったから

これがその理由です。

玉音放送とは?

玉音放送とは本来は「天皇が肉声で語りかける放送」という意味です。

しかし、現在では1945年8月15日の正午から「日本が戦争に降伏します」と発表したラジオ放送を指すようになっています。

ちなみにこの放送は生放送ではなくレコード盤に記録されたものでした。

この放送で初めて国民は日本が戦争に負けて連合国に降伏すると知ったわけで、この瞬間をもって「日本の戦争は終わった」という区切りにしているんですね。

また、昭和57年4月13日に閣議決定された「戦没者を追悼し平和を祈念する日」において、その期日を8月15日とし

本式典中の一定時刻において全国民が一斉に黙とうをするよう勧奨する

と定められました。

この決定の「本式典中の一定時刻」は広島や長崎の平和式典では正午ちょうど(12時)となっているのも、全国的に「黙祷=昼12時」という理由になっていると思われます。

※勧奨とは、それを良いことだとして勧めたり励ますことなの強制ではありません。

なぜ8月15日が終戦記念日?

原爆ドーム

「終戦記念日」というからには、第二次世界大戦が終わった日じゃないの??

そう思いますよね?

遠い昔、歴史の授業で習ったような気がします。

8月14日に日本政府がポツダム宣言を受諾し日本軍の降伏を表明したことを、次の日の8月15日に玉音放送を通して昭和天皇が国民全体に公表した。

これが終戦の日が8月15日になった理由だと聞いています。

でも、調べてみると、ちょっと不明な点も正直あるようです。

■無条件降伏を求めたポツダム宣言を受託したのは8月14日

■それを受け、玉音放送によって日本の降伏が国民に公表されたのは8月15日

■停戦命令を陸海軍に発令したのは8月16日

■ポツダム宣言による降伏文書に日本政府が調印したのは9月2日

よくよく見れば、8月15日に玉音放送があったのは日本国内の話であって、世界的には何でもない日に思えてなりません…。

現に、アメリカでやイギリス、フランス、ロシアなどでは、9月2日を「対日勝戦記念日」と定めています。

いろいろ政治的な思惑がからんでいるのでしょう。

8月15日はお盆の行事として「戦没者追悼式」が全国中継で放送されることもあり、8月15日が終戦記念日として「誰も疑うことなく受け入れられている」ということらしいです。

そこから

「終戦記念日」=「玉音放送が行われた日」

これが日本人の常識となっていったわけですね。

【W杯やWBCで日本選手を応援するときに持っていたい国旗】

 

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黙祷の正しいやり方

黙祷というと「目をつぶって祈る」ことだと思われていますが、実は正確には間違い。

正確な意味においては

黙祷=だまって心の中で祈る

という意味なので目をつぶる必要は本来ないんですね。

ただ、世間一般のやり方を見ると目をつぶるのが当たり前になっているので、素直にそれに従いましょう。

それをふまえた「正しい黙祷のやり方」は

  • 目をつぶる
  • 口を閉じる(しゃべらない)
  • 頭を少し下げる(下を向いた姿勢)
  • 体を動かさない
  • 心の中で戦没者の冥福を祈る
  • そのまま1分間キープ

黙祷はなんとなく神道の祈りのように思えてしまいますが、実は海外のスポーツイベントなどでもたびたび見かける光景です。

悲惨な事故や天災が起きた後、スポーツの試合前に行われる光景を時々目にしますよね。

ですから、私はキリスト教徒だから仏教徒だからという壁は作らずに、先の戦争で亡くなった方を想う気持ちがあれば気軽に誰でも行ってみてはいかがでしょうか?

ただ、黙祷を一切行わない方もいても、それは個人の自由ですので注意するようなことは控えましょう。

黙祷を捧げるときは靖国神社の方角を向く

愛国心が強く、閣僚の靖国参拝のニュースを見ても「参拝は当然だ」と思う方は、黙祷を捧げる際は靖国神社がある方角を向きましょう。

戦没者を慰霊するために作られたのが靖国神社ですから。

靖国神社は東京都千代田区九段北3丁目1−1にあります。

関西圏の人からすると東の方角、東北や北海道にお住まいの方からすると南西の方角にあたります。

靖国神社ってどういう神社なの?

靖国神社

終戦記念日にいつも話題になるのは「首相の靖国神社参拝問題」。必ず物議をかもします。

反対運動があったり、アジアの国々から反発があったり。

なぜそんなにも諸外国から反発の声が聞かれるのか、靖国神社について知ってみましょう。

建立は意外とまだ新しくて、明治2年(1869年)。

明治天皇の勅使を受けて創建されています。

始めは「東京招魂社」と呼ばれていましたが、明治12年(1874年)に「靖国神社」と改名されました。

【靖国神社とは?】

国家のために尊い命を捧げた人々の御霊を慰め、その事績を永く後世に伝えることを目的に創建された神社です。

「靖国」という社号も明治天皇の命名によるもので、「祖国を平安にする」「平和な国家を建設する」という願いが込められています。

引用:靖国神社公式HP

【何がまつられているの?】

建てられた当時は、戊辰戦争の犠牲者の鎮魂のためでしたが、現在では、日清・日露・第二次世界大戦で犠牲となった軍人らがまつられています。

終戦記念日と靖国神社の関係とは?

だったら、誰がいつ靖国神社を参拝してもいいんじゃない?

そう思ってしまいそうですが、靖国神社参拝には「政教分離」と「A級戦犯の合祀」という問題がつきまとうのです。

【政教分離とは?】

政府が宗教活動にかかわることを憲法で禁じています。ですから「政治」と「宗教」を「分離」するという意味があります。

靖国神社は宗教法人ですので、首相が参拝するのは宗教活動となるので憲法違反じゃないか?といわれてしまうのです。

【A級戦犯の合祀】

A級戦犯とは、太平洋戦争の計画や準備、実行に主導的立場で取り組んだを指導したとして「重大戦争犯罪人」とされた人々のこと。

その時の軍の関係者ら28人が起訴され、死刑や終身刑が言い渡されています。

そのA級戦犯を、戦没者がまつられている靖国神社で合祀(あわせてまつること)をしているのですね。

つまり

戦争の犠牲者となった人と戦争を主導していた人を一緒になって合祀している

という状態なんです。

なので、A級戦犯となった人もまつっている靖国神社に政治家が参拝するということ=A級戦犯の名誉回復のためなんじゃないか!!という批判が出てくるわけです。

“A級戦犯の名誉回復=侵略戦争の正当化”

そう解釈されて、中国や韓国などアジア諸国が猛反発するわけです。

とっても難しい問題が横たわっているんですね……。

戦争に駆り出されてしまった「犠牲者」と戦争を指導した「加害者」が一緒になっているということが問題をややこしくしている気がしました。

靖国参拝って、戦没者に手を合わせ、平和を祈ることだと思っていましたが、ややこしい・・・・。

政治家が靖国神社に参拝することにどんな思惑があるにせよ、二度と過ちを繰り返してほしくないと祈るばかりです。

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まとめ

終戦記念日の黙祷は何時に行うか?という疑問から、靖国神社の話題まで幅広くまとめてきました。

あらためて要点をまとめると

  • 黙祷は昼12時から1分間行う
  • 目を閉じ黙って心の中で祈りを捧げる
  • 8月15日PM12:00なのは玉音放送が放送されたため

戦争や終戦について若い世代は無知と言っていいほど情報不足なのも事実なんです。

それをこうして毎年大勢で行う慰霊の行為を通して少しでも興味をもってもらい、過去の過ちやこれからの平和を考える時間を作ってほしいものですね。

子育て・教育
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