ホワイトセージを庭に植えてはいけない理由は、日本の気候に合わず育てるのが難しいからです。
ネイティブアメリカンが儀式に使うというホワイトセージ。
日本でも乾燥させた葉が「お香」として使われています。
見た目にもオシャレなハーブなので家で育てたい人は多いはず。
しかし、「植えて後悔した」という人も……。
そこで今回は
- ホワイトセージを庭に植えてはいけない理由
- ホワイトセージを安全に庭で育てる注意点
- ホワイトセージを庭に植えるメリット
を解説します。
これまで様々なハーブを自宅で栽培した経験がある私にお任せください。
ホワイトセージを庭に植えてはいけない6つの理由
ホワイトセージを庭に植えてはいけないと言われるのは、この6つの理由からです。
- 日本の高温多湿の夏に弱い
- 寒冷地では冬の寒さに耐えられない
- 大きく育って邪魔になる
- 根腐れしやすい
- 病気にかかりやすい
- 香りが強く苦手な人もいる
日本の高温多湿の夏に弱い
ホワイトセージを庭に植えてはいけない理由の1つ目が、「日本の高温多湿の夏に弱い」ため。
完全に枯れたホワイトセージ…やはり素人には難しかったのかこの天候のせいか pic.twitter.com/6Ly8TLgFYX
— いせった (@yujisan99) August 10, 2022
ホワイトセージの原産地は、アメリカの南西部からメキシコの北西部の砂漠地帯。
そのため、日本特有の蒸し暑い夏の気候に対応できず、枯れてしまうケースも……。
寒冷地では冬の寒さに耐えられない
ホワイトセージを庭に植えてはいけない理由の2つ目が、「寒冷地では冬の寒さに耐えられない」ため。
ホワイトセージの耐寒性は「-5℃まで」と言われています。
東北や北海道などの寒冷地ではそれ以下に下がる場合があり、寒さに耐えきれず枯れてしまったという体験談をよく見かけます。
大きく育って邪魔になる
ホワイトセージを庭に植えてはいけない理由の3つ目が、「大きく育って邪魔になる」ため。
ホワイトセージは常緑の低木であり、高さが1.5mほどまで育ちます。
かわいらしい植物のハーブを想像してイメージすると、そのギャップに呆然……。
狭い庭だと通行の邪魔になったり、他の植物の成長を阻害する恐れもあります。
根腐れしやすい
ホワイトセージを庭に植えてはいけない理由の4つ目が、「根腐れしやすい」ため。
ホワイトセージは砂漠地帯が原産地のため、過湿には弱いタイプ。
鉢植えでは水のやり過ぎで根腐れするケースが多いとか。
庭植えでも例外ではなく、梅雨の長雨や庭へ散水をしすぎて根腐れを起こす可能性もあります。
病気にかかりやすい
ホワイトセージを庭に植えてはいけない理由の5つ目が、「病気にかかりやすい」ため。
ホワイトセージがかかりやすいのは「うどんこ病」。
うどんこ病になると、葉っぱの表面にまるでうどん粉のような白カビが発生します。
こうなると光合成ができず、株が弱ってしまいますし、当然ながら葉を収穫して利用することもできなくなります。
香りが強く苦手な人もいる
ホワイトセージを庭に植えてはいけない理由の6つ目が、「香りが強く苦手な人もいる」ため。
ホワイトセージは生えている状態でも、強い香りを放ちます。
よく言えばハッカのような爽やかな香りですが、人によっては苦手な場合も……。
その香りを嫌う人からは
ばかもん!、ホワイトセージなんて庭に植えるな!
なんて反対意見が出て、引っこ抜かれてしまうかもしれません。
ホワイトセージを安全に庭で育てる5つの注意点
日本の気候風土には適さないホワイトセージなので、庭で育てる場合にはちょっとした配慮が必要になります。
その具体的なポイントがこちらの5つ。
- 発芽率が低いので苗から育てる
- 風通しの良い場所に植える
- 蒸れないように剪定をする
- 寒冷地では寒さ対策をする
- 毒性はないが猫がいる場合は要注意
発芽率が低いので苗から育てる
ホワイトセージの種は発芽率が低め。
発芽率を高めるには
- 冷温処理(冷蔵庫に1ヶ月ほど入れておく)
- 浸水(1日ほど種を水に浸けておく)
といった作業の手間がかかり、初心者には難しいかと思われます。
ここはいさぎよく多少は高くついても、ホワイトセージは苗を購入して育てるのがベスト。
ある程度育っていれば、高温多湿や低温にも耐えやすくなるメリットもありますよ。
風通しの良い場所に植える
ホワイトセージは湿度が高い環境には向きません。
そのため、庭の中でもなるべく風通しのよい場所に植えましょう。
こうすることで多湿な季節でも、四六時中ジメジメとした状態にはならず、ホワイトセージにとって快適な状態が保ちやすくなります。
蒸れないように剪定をする
梅雨の長雨はホワイトセージにとって、天敵のようなもの。
梅雨時に枝や葉が密集していると、より蒸れてしまいダメージを負いやすくなります。
梅雨が来る前の早春のころに適度に剪定をして枝を空くようにしましょう。
寒冷地では寒さ対策をする
ホワイトセージの耐寒温度は-5℃ですが、小さな苗だともっと高い温度でも寒さにやられてしまうこともあります。
先週から気温が0度、氷点下と冬本番。冬場はトンネルに覆われたホワイトセージ畑の見回りと強風による破損の修理がメインです。北関東は-10度になる場合もあるので冬対策は必須です。#ホワイトセージ#ホワイトセージリーフ#ホワイトセージ畑#国産ホワイトセージ#オーガニック#無農薬#冬対策 pic.twitter.com/0cNDvwLwze
— ホワイトセージ栽培中 (@herb_white_sage) December 19, 2022
北海道や東北、または長野などの高知で栽培する場合は、上記のような寒さ対策が必要です。
寒い地域では地植えをあきらめ、鉢植えで育てるほうが楽かもしれません。
毒性はないが猫がいる場合は要注意
ホワイトセージには毒性はありません。
しかし、セージ類にはタンニンが含まれており、猫にとっては腎臓障害の原因に。
少量を食べるくらいなら平気だと言われていますが、庭で猫を放し飼いにする家庭では注意が必要です。
ホワイトセージを庭に植える3大メリット
いろいろとデメリットもあるホワイトセージの庭植えですが、身近で育てるとこんなメリットもあります。
- 浄化効果があると言われる
- お香やハーブティーとして使える
- 野良猫よけになる
浄化効果があるお香として使える
ホワイトセージはネガティブなエネルギーを祓って、ポジティブなエネルギーで満たしてくれる効果があると言われています。
そんな浄化効果は
- 室内の空間(ヨガを行うときなど)
- アクセサリー(天然石など)
といったものに対して利用されます。
収穫したホワイトセージの葉を乾燥させれば、このような目的でお香として利用ができます。
ハーブティーとして使える
ホワイトセージは料理に使えるほか、ハーブティーとして飲用もできます。
葉を乾燥させて細かく砕き、ティーポットにいれてお湯を注げばできあがり。
リラックス効果があるそうなので、寝る前などに最適でしょう。
野良猫よけになる
通常、猫はホワイトセージの匂いが嫌いです。
もし、庭の花壇などに野良猫がおしっこやフンをされ困っている場合には、ホワイトセージの葉を細かく切ってまいておきます。
こうすると野良猫よけになって、糞害を防止できます。
まとめ
ホワイトセージを庭に植えてはいけないのは
- 日本の高温多湿の夏に弱い
- 寒冷地では冬の寒さに耐えられない
- 大きく育って邪魔になる
- 根腐れしやすい
- 病気にかかりやすい
- 香りが強く苦手な人もいる
という6点でした。
要約すると原産地とは異なる日本の気候に合わないため、育てるのが難しく感じるためです。
園芸初心者が知識をもたずに植えると、枯らしてしまうことも多いはず。
しかし、ちゃんと特性を知っておけば、ご家庭の庭で楽しむことは可能です。
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