最近は読書にハマっていて、空いた時間に小説なんかを読んでるんです。
しかし途中のページで読めない漢字が出てきてしまい、この時は飛ばして読むことにしました。
しばらく忘れていたのですが、最近偶然にもこの読めなかった漢字をまた目にすることになったのです。
その読めなかった漢字が玄鳥去なんですが、読める人は珍しいはず。
そこで今回は
- 玄鳥去の読み方
- 玄鳥去の意味や由来
などをご紹介します。
皆さんも豆知識のひとつとして参考になさってください。
玄鳥去の読み方
まず「玄鳥去」の正しい読み方ですが
つばめさる
と読みます。
まずヒントもなく読める人はいませんよね?
玄鳥去の意味
この玄鳥去(つばめさる)は
燕が南へ帰って行く
と言う意味を持っています。
この言葉は季節を表す二十四節気「白露」の末候にあたる、七十二候の一つです。
元々は中国から伝わり、中国の『宣明歴』では羣鳥羞養(ぐんちょうしゅうをやしなう)と呼ばれていました。
意味は「多くの鳥が食べ物を蓄える」というものです。
これが日本の文化に適した意味合いへと変化していき、現在は「略本歴」の呼び名として残っています。
さすがに玄鳥去(つばめさる)は知らないと読めないですね。
ツバメが南へ去る理由
ところで、なぜツバメは南へ向かうのでしょう?
玄鳥去のこの時期は秋を迎え、だんだんと寒くなるためツバメ達は暖かさを求めて南に渡ります。
その様子を七十二候の名称に当てはめているんですね。
ちなみに燕尾服(タキシードスーツ)は後ろの裾がまるで「燕の尾」に見えるところからそう呼ばれます。
玄鳥去っていつ頃を指す?
玄鳥去は春夏秋冬の四季を6つずつに分けた「二十四節気」を、さらに
- 初候
- 次項
- 末候
の3つに分けた「七十二候」の内のひとつ。
二十四節気の「白露(はくろ)」の末候にあたります。
その年によって微妙に日にちが変わることがあるので、毎年同じ日と言うわけではありません。
玄鳥去の過去3年を遡って、何日頃だったのかご紹介します。
<2016年>9月17日
<2015年>9月18日
<2014年>9月18日
過去3年を見てみても分かるように、日にちのズレが大きくあるわけではありません。
毎年9月の17~21日頃は玄鳥去と覚えておくと、忘れる心配はなさそうですね。
玄鳥去の漢字の由来
ツバメは本来漢字では「燕」と書きますが、玄鳥(つばめ)とも書きます。
「玄」は細い糸を現していて「黒い」・「幻」などの意味があり、ツバメの色が黒いことから玄鳥(つばめ)と書くようになったのです。
以前は良く見かけることができたツバメですが、最近は身近にツバメを見る機会が少なくなったように感じます。
ツバメが軒下に巣を作るとその家は繁栄する
なんて年配の人は言いますが、なぜなのか、その理由には諸説あります。
【ツバメが巣作りする家は繁栄すると言われるワケ】
・ツバメは渡り鳥で、居心地の良い環境を選ぶ能力があるから(=巣を作った家は環境的に優れている)
・風通しの良い場所を選び、外的から身を守れるような所に巣作りすると考えられ、巣を軒下に作ったならその家は安全だということだから。
ツバメが巣作りをする時に、その環境を良く見ているという説があります。
例えば軒下に作った場合、その家に出入りする人が良い人か?家は丈夫か?を見極めているといいます。
動物には察知能力があると言いますが、ツバメにも同じことが言えるのです。
では、ツバメが家に巣を作ると、どんな良いことがあると言われているのかいくつかピックアップしました。
【ツバメが巣を作るとどんな良いことがある?】
・ツバメが巣を作る家は火事にならない。
・ツバメが巣を作るとその家は繁栄する。
・ツバメが巣を作る家に住んでいる人は、病気にならない。
・ツバメが巣を作ったら、クジに当たりやすくなった。
・ツバメが巣を作ったら子宝に恵まれる。
この中には言い伝えではなく実際に現実になった事柄もあるんですよ。
やはりツバメが家に巣を作るって事は“縁起が良いこと”なんです。
まとめ
今回ご紹介したのは、白露の末候にあたる七十二候の「玄鳥去(つばめさる)」でした。
「玄鳥」でツバメと読むとは、一つ勉強になりました。
この季節は仲秋で、言葉通りツバメが南へ去っていく頃を表しています。
また、ツバメにまつわる言い伝えが沢山あり縁起の良い鳥だということが分かりました。
この機会にせっかく覚えた「玄鳥去」と言う言葉を入れて、親しい人へ残暑見舞いのハガキなど送ってみてはいかがですか?
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