カレーのルーを入れるやつの名前は何?
「グレイビーボート」といいます。
あの魔法のランプみたいな容器の正式名称です。
他の呼び方として「カレーソースポット」・「ソースポット」・「ソースボート」・「ソシエール」などもありますが、すべて同じ物を指します。
ここでは、カレーのルーを入れるやつ「グレイビーボート」について
- どこで生まれた食器?
- 正しい使い方
- 英語ではなんて言う?
こんな情報をお伝えしていきましょう。
グレイビーボートとは?
カレーのルーを入れる「グレイビーボート」は、主にグレイビーソースをいれるために作られたピッチャーです。
「グレイビーソース」とは、肉を焼いた際に滲み出た肉汁を元に作られたソースのこと。
グレイビーボートの「グレイビー」は、このグレイビーソースから取られています。
「ボート」は単純に形状がボートに似ているために付けられました。
どこで生まれた?
グレイビーボートのようなソース入れは、古代から使われていました。
しかし、現代の装飾されたグレイビーボートは、イギリスで誕生。
なかでも陶磁器で凝ったデザインのグレイビーボートは、フランスのモードを取り入れて発展。
現代でもディナー用の食器類の一部として残っています。
カレーのルーを入れるのは日本オリジナル
グレイビーボートにカレーを入れるのは、日本だけです。
なぜグレイビーボートにカレーを入れるようになったかと言うと、高級が出たり、おしゃれな雰囲気に見えたためだとか。
要するに単純な思いつきやフィーリングだったんですね。
日本のレストランでカレーをグレイビーボートに入れるのは、高級な洋食店くらい。
CoCo壱番屋など庶民的なカレーを提供する飲食店ではまず見かけませんから納得がいきます。
そんなわけでカレー発祥の地インドではグレイビーボートにカレーは入れません。
そういえばインド人が経営している純インド料理店に行っても、使われていませんよね。
本場インドでは、カレーは大皿か小鉢に入れるのが普通ですから。
カレーを食べる際のグレイビーボートの正式な使い方
格式高いレストランでカレーを頼んだとします。
すると、グレイビーボートに入れたカレールーと皿に平らに盛られたライスが別々に供されることもあるでしょう。
そんなときの正しい食べ方を解説します。
まず絶対にやってはいけないのが
- グレイビーボートを傾けてルーをライスにかける
- スプーンですくったライスをグレイビーボートのルーに浸す
この2点です。
グレイビーボートに入れられたカレーには、必ず
- ソースレードル
- またはグレイビーレードル
という「ルーをすくう専用の食器」が付属します。
このソースレードルで適量のカレールーをすくい、ライスの端にかけて食べるのが正しい作法です。
決して一度に全部ドバドバとカレールーをかけるのは、マナー上、よろしくありませんのでご注意ください。
グレイビーボートは英語ではなんて言う?
意外と普通のアメリカ人は知らないのではないでしょうか?笑
英語で「カレーのルーを入れるやつ」は
- gravy boat
- sauce boat
このように言います。
ちなみに日本で使われる「ソースポット」では英語圏では通じません。
本来の意味で「ポット」は、深い壺など容器や鍋などの調理器具を指しますから、日本で作られたカタカナ英語のひとつだと推測されます。
グレイビーボートはどこで買える?
グレイビーボートは一般家庭では普通は使わないため、近場で取り扱っている店は少ないと思ったほうがいいでしょう。
専門的な調理器具を扱うお店か、ネット通販サイトなら間違いなく買えます。
まとめ
- カレーのルーを入れるやつは「グレイビーボート」
- イギリスで生まれのグレイビーソースを入れる容器
- カレーのルーを入れるのは日本だけ
ステンレス製で本当に魔法のランプみたいなグレイビーボート。
家で食べるカレーでもこれに入れたら気分がガラッと変わりそうです。
我が家にもひとつ欲しくなってきちゃいました。笑
コメント
グレイビーボートに入ってるライスにかけるアレは、「カレー」であって「ルー」ではありません。ルーは、小麦粉とカレーの香辛料を練って固めたものであり、我々がよく目にするのは、板チョコ状になっているものです。
たしかに言われてみればそうですね。ただ、NHK放送文化研究所によると出来上がったドロドロの食べられるカレー自体を「ルー」と呼ぶ人が若い世代に増えているそうです。私もその認識でいましたので、なんの疑問も抱かずにこのような呼び方をしてしまった次第です。