体にも良さそうだし、家族みんなが好きだからつい買ってしまうのが、とろけるチーズ(ピザ用チーズ)。
食パンに載せてピザトーストにしたり、最近ではチーズタッカルビに挑戦したりと使い道は様々あります。
しかし、全部使い切る前になんとなく飽きてしまい、冷蔵庫の奥に追いやられてしまうのがいつものパターン……。
久しぶりに取り出してみると、賞味期限が切れていた!なんて経験は誰にでもあるはず。
そこでこの記事では
- とろけるチーズの賞味期限(未開封・開封後)
- 賞味期限切れのとろけるチーズはいつまで食べられる?
- とろけるチーズが腐ったときの見分け方
- とろけるチーズの正しい保存方法
こんなとろけるチーズと上手に付き合っていくための知識を総まとめしていきましょう。
とろけるスライスチーズの賞味期限
「とろけるスライスチーズ」は、正方形で板状に薄く切られたチーズのこと。
大抵が7枚入りで売られており、主にピザトーストに使われるタイプです。
未開封のとろけるスライスチーズの賞味期限
各商品のパッケージに記載されている賞味期限がこちらです。
メーカー/商品名 | 賞味期限 |
雪印メグミルク「とろけるスライス」 | 210日 |
明治「北海道十勝とろけるスライスチーズ」 | 360日 |
小岩井「とろけるスライスチーズ」 | 240日 |
QBB「とろけるスライス」 | 8ヶ月 |
トップバリュ「とろけるスライスチーズ」 | 8ヶ月 |
セブンプレミアム「とろけるスライスチーズ」 | 4ヶ月 |
ほとんどが約1年~8ヶ月と、未開封なら長期保存が可能だと分かりますね。
開封後のとろけるスライスチーズの賞味期限
未開封なら1年近くも保つスライスチーズですが、一旦開封した後は、2週間以内に食べきるのが理想的です。
スライスチーズの外袋は非常に密閉度が高くピッタリしていますが、一枚ずつの包装は薄いビニールフィルムなので無防備なんですね。
そのため空気に触れやすくなり、たとえ冷蔵庫の中でも劣化のスピードが早くなります。
ですから、メーカーが言うように「なるべく早めに召し上がる」のがベストですよ。
とろけるチーズ(ピザ・料理用)の賞味期限
「とろけるチーズ(ピザ・料理用)」は、細かく切られたチーズが大きな袋にパックされているタイプです。
使う量を調節しやすいため、ピザやグラタンなど手の混んだ料理に向いています。
未開封のとろけるチーズ(ピザ・料理用)の賞味期限
パッケージに記載されている賞味期限がコチラになります。
メーカー/商品名 | 賞味期限 |
雪印メグミルク「とろけるチーズクッキング用」 | 100日 |
明治「北海道十勝とろけるチーズ脂肪分30%カット」 | 不明 |
QBB「とろけるチーズ」 | 3ヶ月 |
トップバリュ「脂肪分30%カット とろけるミックスチーズ」 | 90日 |
セブンプレミアム「北海道産チーズ100%使用ミックスチーズ」 | 50日 |
ほとんどの商品が3ヶ月程度と、短めなので早めに食べきらないといけません。
スライスチーズよりも賞味期限が短い点は覚えておきましょう。
開封後のとろけるチーズ(ピザ・料理用)の賞味期限
開封後のとろけるチーズ(ピザ・料理用)は、10日以内に食べ切るのがベストです。
元々とろけるスライスチーズよりも賞味期限が短いため、開封後に傷むスピードも早くなるのは容易に想像つきますね。
たくさん消費する予定がなければ、買う際になるべく内容量が少ない商品を選ぶといいでしょう。
とろけるチーズの「スライス」と「ピザ・料理用」の違い
とろけるチーズには、板状で7枚入りのスライスチーズと、細切れのチーズが大袋に入った「ピザ・料理用」の2種類あります。
ちなみに細切れのチーズは「シュレッドチーズ」と呼ばれ、板状のスライスチーズと区別されます。
- とろけるスライスチーズ⇒スライスチーズ
- ピザ・料理用のとろけるチーズ⇒シュレッドチーズ
この2つは、賞味期限にかなりの差がありますが、その理由は使っているチーズに違いがあるからなんですよ。
使っているチーズの違い
どっちも熱で溶けやすい特長がありながら、実はまったく種類が違うチーズを使っているんです。
- とろけるスライスチーズ⇒プロセスチーズ
- とろけるチーズ(ピザ・料理用)⇒ナチュラルチーズ
日本人はチーズの種類を説明されてもピンときませんし、興味も薄いとは思います。
ですが、それぞれの特長を知っておくと料理に合わせて使い分けがしやすいですよ。
簡単にこの2種類のチーズの特長を解説します。
プロセスチーズとは?
プロセスチーズは、ナチュラルチーズを加熱して成形したもの。
その加熱の過程で乳酸菌が死滅するため、長期保存が可能になります。
ちなみに給食で出た三角形の「6Pチーズ」もプロセスチーズに分類されます。
クセがなくて食べやすいため、日本でチーズと言えばこちらが一般的でしょう。
ナチュラルチーズとは?
ナチュラルチーズは生乳を固めて、発酵&熟成したチーズのこと。
カマンベールやモッツァレラなどがナチュラルチーズに分類されます。
ナチュラル(自然)な風味がある分、やや癖があるため、日本ではまだ苦手な人が多い印象がありますね。
ただ、ピザに使われるチーズは
- モッツァレラチーズ
- ゴーダチーズ
- ゴルゴンゾーラチーズ
以上3つのナチュラルチーズが一般的なので、意外と無意識に口にする機会は多いはず。
両者のチーズの違いまとめ
形の名称 | 賞味期限 | チーズの種類 | 用途 | |
とろけるスライスチーズ | スライスチーズ | 長め | プロセスチーズ | サンドイッチ ・ハンバーガー |
ピザ・料理用のとろけるチーズ | シュレッドチーズ | 短め | ナチュラルチーズ | ピザ・グラタン |
お家で本格的なピザトーストを食べるなら、スライスチーズよりもナチュラルチーズを使った「ピザ・料理用のとろけるチーズ」が向いています。
未開封のとろけるチーズは賞味期限切れからいつまで食べられる?
一般的に賞味期限が表示された食品は、ある程度の期間は、賞味期限が切れてからも食べることが可能です。
未開封のとろけるチーズの賞味期限が切れてからギリギリ食べられるリミットがこちら。
- 90日(3ヶ月)の商品⇒18日後~45日後まで
- 100日の商品⇒20日後~50日後まで
- 210日の商品⇒42日後~105日後まで
- 240(8ヶ月)の商品⇒48日後~120日後まで
- 360日の商品⇒72日後~180日後まで
パッケージに表示された賞味期限が切れてから、これくらいの日数が経っても食べられる可能性はあるんですね。
※賞味期限切れでも食べられるのは未開封のものだけです。
※賞味期限切れのチーズを食べる際は、腐敗の兆候がないかよくご確認の上、自己責任でお願いします。
賞味期限が切れても食べられる理由
実は賞味期限は、本当に腐って食べられなくなる日より短めに設定されます。
うっかり賞味期限が切れてから食べる人を見越して、安全性の観点から余裕をもたしているわけです。
その「余裕」は1.2~1.5。
つまり商品に表示された賞味期限の1.2~15倍までは食べられる可能性があるんですね。
もちろん、誰もそれを保証してくれるわけではないので、あくまで自己判断で腐っていないか、確かめる必要がありますが。
賞味期限と消費期限の違い
とろけるチーズに表示されるのは、賞味期限であり、消費期限ではありません。
非常にまぎらわしいですが、この2つは意味に大きな違いがあるんですよ。
- 賞味期限⇒おいしく食べられる限界
- 消費期限⇒安全に食べられる限界
つまりとろけるチーズの賞味期限が切れるということは、「本来のおいしさが失われる」ことを意味します。
なので、1日過ぎたところで食べてはいけないわけではないんですね。
一方、消費期限は1日過ぎると「もう食べるのが危険」という意味なので、絶対に食べてはいけません。
とろけるチーズが腐ったときの見分け方
とろけるチーズが賞味期限切れになると臭い・見た目・味の面で変化が表れます。
もし長く放置したり、賞味期限が切れているのに食べようとする場合は、以下の点をよくチェックしましょう。
匂いの変化
- 酸っぱい匂いがでてくる
- アンモニア臭がしてくる
とろけるチーズが腐ってくると、もっとも顕著に変化が現れるのが臭い。
チーズは元々が独特の乳臭いような臭気がありますが、それ以外の妙な臭い(酸っぱい・アンモニア臭)を感じたら、発酵が進んだり雑菌が増えている証拠。
食べるのは諦めましょう。
見た目の変化
- カビが生えてくる
- 変色してくる
- ベタベタと水分が出てくる
空気中には見えない雑菌が浮遊しており、とろけるチーズの袋を開けると、その菌が付着してカビが生える原因になります。
特に、ピザや料理用のシュレッドチーズ(ナチュラルチーズ)はカビやすく、早いと1週間ほどでカビてくることも……。
また、変色したり妙に水分がでてベタベタしてくるのも腐りかけている証拠です。
見た目の「ささいな変化」を見逃さないようにしてください。
味の変化
- 酸味が強くなる
- 苦味が出てくる
見た目や臭いには変化がないため、いざ食べてみたら、どうも味がおかしい。
酸っぱさや苦さを感じたら、危険です。
飲み込まないで吐き出して、そのまま生ゴミとして捨ててしまいましょう。
腐ったと誤解しやすいチーズの変化
一見すると腐ったと誤解する以下のような変化は、実は大丈夫なんですよ。
- スライスチーズの周りが白く固くなった
- シュレッドチーズに白い粉が出ている
四角いスライスチーズの周りの部分がぐるっと白く固くなるのはよくあることです。
これは単に保存状態が悪くて、水分が飛んだだけ。
シュレッドチーズに見られる白い粉は、製造段階でまぶしたセルロース(食物繊維)なので、まったくの無害。
カビと誤解しやすいですが、ご安心を。
腐ったとろけるチーズを食べるとどうなる?
うっかり知らずに腐ったとろけるチーズを食べてしまうと、こんな症状が出ます。
- 嘔吐
- 腹痛
- 下痢
いわゆる「食あたり」なので、しばらく様子を見ましょう。
あまりにも症状が治まらない場合は、かかりつけの病院へ行き診てもらったほうがいいでしょう。
とろけるチーズの正しい保存方法
とろけるチーズは未開封・開封後のどちらでも冷蔵庫で保存するのが絶対条件です。
まかり間違っても常温に置くのはやめましょう。
冷蔵庫での保存は乾燥が大敵
とろけるチーズがまだ未開封ならば、ただ冷蔵庫に入れておけば大丈夫です。
問題は、開封後のとろけるチーズ。
冷蔵庫内は非常に乾燥しているので、開封したとろけるチーズが乾燥しやすいですし、空気に触れる部分が多いとカビが生えやすくなります。
とろけるスライスチーズを冷蔵保存する場合
とろけるスライスチーズの個包装は、ガードが甘く乾燥しやすいので、ジッパー付きの保存袋(ジップロック等)に入れましょう。
ピザ・料理用のとろけるチーズを保存する場合
ピザ・料理用のとろけるチーズの大袋は、口を挟みできると、あとはもう輪ゴムやクリップで留めるしかありません。
それでもある程度は、乾燥やカビから守れますが、もっと万全な体制で保存するならジッパー付きの保存袋に移し替えるのがベストですよ。
とろけるチーズは冷凍できる?
市販で冷凍ピザがあるようにチーズを冷凍するのはまったく問題ありません。
特にピザや料理用のとろけるチーズ(シュレッドチーズ)は賞味期限が短いため、開封後に1週間以内で食べきれない場合は冷凍したほうがいいですよ。
冷凍すると約1年間ほどは保存ができます。
冷凍のやり方
とろけるスライスチーズは、個包装のままフリーザーバッグに入れます。
ピザ・料理用のとろけるチーズは、一度に使う分を小分けにしてそれぞれをラップで包んでからフリーザーバッグに入れます。
どちらも冷凍する前にフリーザーバッグ内の空気をよく抜くのをお忘れなく。
冷凍したとろけるチーズの解凍方法
冷凍したとろけるチーズは解凍する必要はありません。
カチカチに凍ったまま、ピザトーストの上に載せて焼いたり、グラタンやドリアとしてオーブンで加熱すれば食べられますよ。
なお冷凍したとろけるチーズは、解凍しても生で食べるのは避け、必ず加熱して食べるようにしましょう。
※冷凍したとろけるチーズは、必ず食べる分だけを解凍するようにします。
冷凍⇒解凍⇒冷凍を繰り返すと、チーズの品質を損ないますのでご注意ください。
使い切れないとろけるチーズの有効活用レシピ3選
とろけるチーズって、買ったはいいけど残りがちじゃないですか?
ドリアを作るために買ったけど袋の半分以上が余ってるとか、どの家庭でも「あるある」ではないでしょうか。
そこで、最後に使い切れなかったとろけるチーズを大量に消費するためのレシピを3つご紹介します。
チーズタッカルビ
数年前に流行ったチーズタッカルビですが、まだ一度も試したことがない人も多いはず。
我が家ではすでに定番化しており、古くなったピザ用チーズを一気に使い切れるので最高です。
ホットプレートでやるとアツアツが食べられますが、手を抜くならフライパンでさっと作るのが楽ですね。
チーズ芋餅
腹持ちが良いおやつとしてぴったりな芋餅。
じゃがいもがメインのところにピザ用チーズを足すと、さらにもちもちで楽しい食感になります。
チーズせんべい
とろけるスライスチーズが余ったときは、これ!
電子レンジで90秒加熱するだけでカリカリの煎餅に大変身。
お子さんもきっと大喜びするお手軽おやつが完成しますよ。
まとめ
とろけるチーズの賞味期限をご紹介してきました。
今回の内容をまとめましょう。
- 未開封のとろけるスライスチーズの賞味期限は約8ヶ月
- 未開封のピザ・料理用とろけるチーズの賞味期限は約3ヶ月
- 開封後のとろけるスライスチーズの賞味期限は2週間
- 開封後のピザ・料理用とろけるチーズの賞味期限は10日
- 賞味期限が切れても1.2倍~1.5倍の期間までは食べられる
- とろけるチーズが腐ると臭い・見た目・味に変化が出る
- 冷凍すると約1年間も保存が効く
とろけるチーズといっても、四角くて薄いスライスチーズと、いわゆるピザ用の細かいチーズでは、チーズの種類が違うため賞味期限に差があります。
それを知っておくだけでも、上手に管理ができるかと思います。
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