コーヒーを飲んだら、うう……気持ち悪い。
私は小学生の頃からコーヒーを飲み続けてきたんですが、最近、気持ち悪くなるケースが続いていたんですね。
紅茶は平気なのに、コーヒーを飲むと頭がガンガンして、横になりたくなるくらい。
友達にも聞いてみたら、飲むと頭痛や下痢をするとか、けっこう悩んでいる人は多いみたいで……。
コーヒーって仕事上や付き合いで飲む機会も多いので、飲めないと色々と不便だと思います。
そこで、最近どうもコーヒーを飲むのが怖いという方のために
- コーヒーを飲むと気持ち悪いと感じる原因
- コーヒーを飲んで気持ち悪くなったときの対処法
- コーヒーを飲んでも気持ち悪くならない工夫やコツ
などなど、まとめてお伝えします。
コーヒーを飲むと気持ち悪くなる原因
コーヒーを飲んで気持ち悪くなると出る症状は
- 頭痛
- 胃もたれ・胸焼け・腹痛
- 下痢
大きく分けて以上の3つだと思います。
なぜそんな症状が出るのか、原因をチェックしていきましょう。
コーヒーを飲むと頭痛がする場合
カフェイン離脱頭痛が起こるため
コーヒーにはカフェインが多量に含まれていることは、誰でもご存知かと思います。
このカフェインは、体から代謝される際に血管が広がることで、頭痛を起こす場合があります。
カフェインの代謝による頭痛を「カフェイン離脱頭痛」と呼びます。
コーヒーを眠気覚ましや頭痛の緩和に飲む人も多いですが、それが逆効果になることも……。
コーヒーアレルギー(カフェイン過敏症)のせい
アレルギーとはそもそも、特定の食べ物に含まれる「アレルゲン」に体の免疫機能が過敏に反応することを指します。
この場合のアレルゲン(アレルギーの原因)は、コーヒーのカフェインですね。
ですから、コーヒーアレルギーとはカフェインに対して過敏に反応してしまう体質であり、以下のような症状が見られます。
- 頭痛
- 動悸
- 吐き気
- 痒み
- 幻覚・幻聴
最近までなんともなかったのに、コーヒーを多く飲む習慣ができたり、体調(心身とも)が悪いと突然出る場合もあるようです。
カフェイン中毒のせい
カフェイン中毒になると、しょっちゅうコーヒーを飲みたくなり、1日に何杯と飲んでしまいます。
するとカフェインの過剰摂取になり、頭痛やめまいなどの症状があらわれます。
最近ではカフェインを多く含むエナジードリンクでも、このカフェイン中毒が取り沙汰されていますね。
普段からたくさんコーヒーを飲む人、または普段あまりカフェインを摂らない人がコーヒーを飲む頻度を増やすとなりやすいと言われています。
コーヒーを飲むと胃もたれ・胸焼け・腹痛がする原因
胃酸が過剰に出たせい
コーヒーには、ポリフェノールの一種「クロロゲン酸」が含まれています。
実はカフェインよりもクロロゲン酸のほうが含まれる割合は高く、「コーヒーポリフェノール」という名前が付けられるほど。
ポリフェノールには抗酸化作用があるため、コーヒーを飲むことでワインやココアなどと同じような健康効果が期待できます。
しかし、ひとつデメリットがあり、それが胃酸の分泌を活発にしてしまう点。
胃酸は食べ物を消化するための消化液であり、主に食後に分泌されます。
しかし、空腹時にコーヒーを飲んで過剰に分泌されてしまうと、胸焼けや胃痛など不快な症状が出てしまうんですね。
コーヒーが古かった(酸化している)せい
買ってきたコーヒーを自分で淹れて、それを飲んだときに気持ち悪くなるのは、「酸化」を疑ったほうがいいかもしれません。
コーヒー豆を焙煎すると、その段階から酸化が進み、たとえ未開封でも時間の経過とともにどんどん酸化していきます。
そもそも「酸化」とは、コーヒーが酸素と反応した状態のこと。
簡単にいえば、「劣化」しちゃったわけですね。
コーヒーには「コーヒーオイル」という油脂分が、約15%ほどの割合で含まれています。
酸化した油を口にすると、胸焼けなど気持ちが悪くなることがあり、コーヒーの場合も例外ではないでしょう。
酸化したコーヒーの味って?
コーヒーが酸化すると、こんな味に変化します。
- 嫌な酸味がする(コーヒー本来の酸味とは違うもの)
- 渋みを感じる
- えぐみを感じる
- 舌がイガイガする
いつも飲んでいるコーヒーなのに、違和感をおぼえたらそれは酸化のサインかもしれませんよ。
コーヒーを飲むと下痢をする場合
コーヒーの飲みすぎ(カフェインの過剰摂取)のせい
コーヒーが眠気覚ましになる理由は、カフェインが交感神経を刺激するためです。
交感神経が興奮状態になるため、目が冴えて仕事や勉強への集中力が高まる仕組み。
しかし、コーヒーを飲みすぎてカフェインの過剰摂取になると、交感神経への刺激が過剰になってしまうんですね。
それが胃腸の活動を乱してしまい、下痢をまねいてしまいます。
コーヒーの飲みすぎによる弊害
コーヒーを飲みすぎると、下痢以外にも以下のような弊害があらわれます。
- 吐き気
- 胃痛
- 動悸
- 肌荒れ
消化器だけでなく、肌や心肺機能にも影響を及ぼすので注意したいですね。
コーヒーに入れる砂糖や牛乳が原因の場合も!
コーヒーを飲むと下痢をする方は、もしかしたらコーヒーそのものではなく、コーヒーに入れる砂糖や牛乳が原因になっている可能性もあります。
カロリーを気にしてダイエットシュガーを使う人も多いですが、こうした特別な砂糖は体に吸収されない(されにくい)タイプがほとんど。
こうした砂糖は、体が早く排出しようとするため下痢を起こすことも……。
また、「乳糖不耐症」という乳製品を腸で分解できない体質の方は、コーヒーに入れる牛乳でも下痢を起こす可能もあります。
缶コーヒーを飲んで気持ち悪くなる原因
いわゆるコーヒー豆から淹れたドリップコーヒーやインスタントコーヒー以外の「缶コーヒー」を飲んで気持ち悪くなる人もいらっしゃいます。
カップに入ったチルド飲料で気持ち悪くなる人もいるはず。
その気持ち悪くなる原因として考えられるのは、カフェインやクロロゲン酸以外にこんなものがあります。
- 砂糖(人工甘味料)
- 乳化剤
- 香料
缶コーヒーはだいたいが甘く、大量の砂糖や人工甘味料が入っています。
特に人工甘味料は胃もたれなどを起こす場合も報告されていますので、一度に大量に飲まないのが一番ですね。
コーヒーで気持ちが悪くなったときの対処法
コーヒーを飲んで気持ちが悪くなったら、以下の対処法を順番に試してください。
- 水か白湯(さゆ)を飲む
- 安静にする
- 軽く体を動かす(ストレッチ等)
- 食事をズラす
基本的に薬などに頼る必要はなく、体が回復するのを静かに待つしかありません。
お水か白湯(さゆ)を飲む
コーヒーを飲んで気持ち悪くなる主原因は、カフェインやクロロゲン酸の大量摂取やアレルギー反応にあります。
体内に入ったカフェインの血中濃度を下げて、早めに排出するのが手っ取り早い対処法。
お水か白湯(さゆ)をコップいっぱい飲んでみましょう。
クロロゲン酸のせいで胃酸過多になっていた胃にやさしく届くはず。
できれば冷たい水ではなく、ぬるめのお湯のほうが胃にムダな負担もかからず最適です。
まちがってもカフェインが入った紅茶・緑茶・烏龍茶は避けましょう。
お茶ならカフェインが入っていない麦茶がいいですね。
安静にする
お水か白湯を飲んだら、気持ち悪さが治まるまで安静にします。
スマホをいじったりせず、横になるといいでしょう。
横なるのが無理な場合は、椅子に座ってしばし目を閉じてリラックスできる体勢に。
軽く体を動かす(ストレッチ等)
安静にして気持ち悪さが治まったら、軽く体を動かしてみたほうがスッキリしますよ。
ラジオ体操っぽい動作、自己流のストレッチなどなんでも構いません。
大きく深く息を吐いて、吸い込んでの繰り返しで深呼吸も同時に。
こういった軽い運動と深呼吸には、副交感神経の働きを高めるため、カフェインのせいで興奮状態になっていた交感神経が鎮まり、正常なバランスに戻っていきますよ。
食事をズラす
コーヒーの飲み過ぎによる気持ち悪さが治まっても、しばらくは食事をしないほうが無難です。
クロロゲン酸によって胃酸が増えている状態で、食事をするのは更に負担をかける結果になりかねません……。
いつも食事をしている時間が来ても、まだしばらくは飲食を控え、食べるのはもうすこし我慢するようにしましょう。
コーヒーを飲んでも気持ち悪くならない6つのコツ
多少気持ち悪くなってもコーヒーが大好きだから、やめられない!
それくらい魅力のある飲み物をできるだけ体調に影響を与えないで飲むには、以下の6つのコツを実践してみてください。
- 適度な量を飲む
- 朝などの空腹時に飲まない
- アメリカンはやめてエスプレッソにする
- ブラックではなくカフェオレにする(牛乳多め)
- カフェインレスコーヒー(デカフェ)にする
- 新鮮なコーヒー豆から淹れる
適度な量を飲む
コーヒーの飲み過ぎが原因の気持ち悪さに悩む人は、当然ながら、1日に飲む量を加減しないといけません。
ようするに「カフェイン制限」が必要ってことですね。
コーヒー1杯あたりのカフェインの量は
- レギュラーコーヒー(ドリップコーヒー):60mg
- インスタントコーヒー:60mg
濃さや量によりますが、だいたいこれくらい。
そして、1日に摂取していいカフェインの上限は400mg。
そこから考えると1日6杯は飲んで平気に思えますが、カフェインを含むのは何もコーヒーだけじゃありません。
他の飲料や食べ物から摂取する分を計算に入れると、せいぜい1日3~4杯が適量です。
空腹時に飲まない
空腹時にコーヒーを飲むと、コーヒーの成分を吸収しやすくなります。
そのため、朝起きてすぐの時間や、食事と食事の間の空腹時にはコーヒーを飲むのを控えましょう。
コーヒーで気持ち悪くなる人にとって、最適な飲む時間は食後がもっとも適していますよ。
アメリカンはやめてエスプレッソにする
エスプレッソは黒々としていますし、苦味が強いのでイメージ通り同じ量なら、アメリカンよりもカフェイン量は多くなります。
しかし、エスプレッソをアメリカンと同じ分量だけ飲む人はまずいませんよね?
マグカップ1杯のアメリカンを飲むよりは、少量のエスプレッソを大事にちびちび飲むほうがカフェインの総量という意味では体に負担をかけません。
ブラックではなくカフェオレにする
喫茶店やコーヒーショップでいつもブラックを飲んだあと気持ち悪くなる人は、しばらくカフェオレに変えてみましょう。
エスプレッソの場合はカフェラテですね。
コーヒーに牛乳が入ると、胃への負担が減り、カフェインの吸収をゆるやかにしてくれます。
また、牛乳分だけコーヒーの量が減るので、その点でも効果あり。
ブラックに慣れた人は抵抗感があると思いますが、体のためと思って我慢しましょう。
カフェインレスコーヒー(デカフェ)にする
最近ではカフェインレスコーヒーがかなり普及しており、「デカフェ」という名前でコーヒーショップでも選ぶことができます。
もともとは妊婦向けに作られたそうですが、カフェインで頭痛や吐き気をもよおす人でもコーヒーを楽しめるとって人気が出ています。
インスタントコーヒーにもデカフェがあり、一般のスーパーでも店頭に並んでいますよ。
新鮮なコーヒー豆から淹れる
コーヒー豆は挽いてコーヒーの粉になると、どんどんと酸化していきます。
酸化が原因で気持ち悪くなる場合もあるので、できるだけ新鮮なコーヒー豆で淹れるのが大切ですね。
そのためのポイントは、少量ずつコーヒー豆を買うことと保存方法を変えることです。
少量ずつコーヒー豆を買う
コーヒーの豆は空気に触れると酸化が進みます。
そのため、袋入りで買ってきたコーヒーを一旦開封すると酸化は避けられません。
ですから、できるだけ短期間で飲みきれるように、少量入りのコーヒー豆を買うようにするのがベスト。
開封したら遅くても一ヶ月以内には使い切るようにしましょう。
コーヒーの保存方法を変える
コーヒー豆の酸化は、空気の接触と直射日光を避けることで、いくらか遅らせることができます。
コーヒー豆のパッケージを開けたら、密閉容器に移し、冷暗所などの日が当たらず温度変化の少ない場所に保存しましょう。
私の家では、冷凍庫に保存していますよ。
コーヒー(カフェイン)の感受性は個人差がある
コーヒーを飲んで気持ち悪くなったり、眠れなくなるなどの影響の受けやすさは「感受性」とも言い換えられます。
このカフェインの感受性は個人差があり、ある研究では3段階に分かれるとか。
ある人は1日5杯飲んでも平気なのに、ある人は1杯が限度だったりするわけですね。
ですから、他人に無理に勧めたり、人に付き合って無理に飲むようなことは避けるべきでしょう。
まとめ
コーヒーを飲むと気持ち悪くなる原因と対処法をお伝えしてきました。
最後に要点をおさらいしましょう。
頭が痛くなる原因は
- カフェイン離脱頭痛が起こるため
- コーヒーアレルギーのため
- カフェイン中毒(過剰摂取)のため
胃もたれ・胸焼け・腹痛がする原因は
- クロロゲン酸が胃酸を過剰に分泌させるため
- コーヒーが古かった(酸化していた)せい
下痢をする場合は
- コーヒーの飲みすぎ(カフェインの摂りすぎ)
コーヒーを飲みすぎて気持ちが悪くなったときの対処法は
- 安静にする
- 水か白湯(さゆ)を飲む
- 軽く体を動かす(ストレッチ等)
- 食事をズラす
コーヒーを飲んでも気持ちが悪くならないコツは
- 適度な量を飲む
- 朝などの空腹時に飲まない
- アメリカンはやめてエスプレッソにする
- ブラックではなくカフェオレにする(牛乳多め)
- カフェインレスコーヒー(デカフェ)にする
- 新鮮なコーヒー豆から淹れる
ファミレスのドリンクバーに行くと、つい何杯も飲んでしまいがち。
自分の体にあった量だけを美味しく飲みたいものですね。
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