バコパを植えてはいけないと言われるのは、高温多湿の夏と霜が下りる冬に枯れてしまうことがあるためです。しかし、対策をすれば枯れることはなく、初心者でも丈夫に育てて楽しむことができます。
小さな花が長く咲き続けるバコパ。
別名「ステラ」とも呼ばれ、グランドカバーとして人気があります。
しかし、「植えてはいけない」とする意見もあるため、不安な方も多いはず。
そこで今回は
- バコパを植えてはいけない理由
- バコパを庭で枯らさずに育てる注意点
- バコパを庭に植えるメリット
を解説します。
ガーデニング歴が長い私にお任せください。
バコパを植えてはいけない3つの理由
バコパを植えてはいけない理由が、こちらの3つです。
暑さや寒さに弱くて枯れてしまう
バコパを植えてはいけない1つ目の理由が「暑さや寒さに弱くて枯れてしまう」ため。
バコパの原産地は南アフリカなので、夏は高温多湿でありながら、冬は氷点下に下がる日本の気候は過酷……。
長雨と直射日光でダメージ
バコパは高温多湿が苦手であり
- 6月~7月の梅雨による長雨
- 7月~9月の猛暑の直射日光
で大ダメージを受けて枯れてしまうケースもあります。
霜が下りる寒地では冬越しは厳しい
バコパは耐寒性があるとはいえ、霜が下りて凍ってしまうような寒地では冬越しは難しいでしょう。
極寒になる東北から北海道あたりは厳しいでしょうね。
広がりすぎて邪魔になる
バコパを植えてはいけない2つ目の理由が「広がりすぎて邪魔になる」ため。
バコパは生育に適した環境なら、10~20cmほどの低い草丈で地面を覆うように広がっていきます。
土がむきだしで殺風景な花壇などに植えるなら、グランドカバーとして適役。
しかし、他の植物が植えてあったり、計画をもって植物を配置していきたい場合には邪魔な存在になりかねません。
病害虫の被害に遭いやすい
バコパを植えてはいけない3つ目の理由が「病害虫の被害に遭いやすい」ため。
バコパは以下の2種類の害虫がつきやすいです。
- アブラムシ
- オンシツコナジラミ
アブラムシがつくと葉や茎がベタベタし、それを捕食しようとアリが集まるという二次被害が……。
オンシツコナジラミはさらにやっかいで、大量に発生すると「すす病」を引き起こす原因になる場合も。
バコパを庭で枯らさずに育てる3つのコツ
バコパの最大の敵は「高温多湿」と「氷点下の寒さ」。
これらからバコパを守って枯らさないようにするには、以下の3つの点に気をつけてください。
生育に適した場所を選んで植える
バコパの生育に適した場所がこちら。
- 半日陰(西日が当たらない)
- 風通しが良い
- 雨が当たらない
バコパも当然ながら日当たりを好むものの、真夏の直射日光が当たると傷みます。
すべての条件に合致するのは、庭植えだと非常に限られた場所………。
鉢に寄植えするなら、季節ごとに移動できて便利ですね。
切り戻しで夏の蒸れを防ぐ
枝がたくさん伸びた状態で梅雨や夏を迎えると、株の内部が蒸れてしまい、ダメージを受けます。
それを防ぐために梅雨の本格的なシーズンを前に、ばっさりと切り戻しをします。
また、害虫の発生を防ぐ効果もあります。
花が咲いているのにもったいない……と思いますが、夏越しには必要な作業。
大胆に切っても、また茎や枝が伸びて花を咲かせるから大丈夫ですよ。
寒地では鉢に掘り上げて冬越しする
霜が下りる寒地では、庭植えのまま放置すると枯れる可能性があります。
気温が氷点下に下がる前に鉢に掘り上げて、玄関や室内など暖かい場所に避難させるといいでしょう。
そして、春が来たらまた庭に植え直すわけですね。
バコパを庭に植える3つのメリット
バコパを庭に植えるのは、こんなメリットがあります。
常緑性の多年草
バコパは日本の気候には適さないため、一年草として扱われている場合もあります。
しかし、本来は多年草。
適した環境なら、一年中、青々とした葉を保つ常緑性の植物です。
つまり、枯らさないように育てれば、ずっと花と緑が楽しめるわけですね。
花が咲いている期間が長い
バコパの開花期は、9月から翌年の6月頃まで。
7~8月はお休みするものの、一年のほとんどの期間、花を楽しむことができます。
花が咲かないグランドカバーも多い中、庭に彩りを提供してくれるありがたい植物です。
花言葉が素晴らしい
バコパの花言葉をご覧ください。
- 小さな強さ
- 心が和む
- 愛らしい
- 家族
どれも素晴らしいものばかり。
小さな花が寄り集まっている姿はまさに「小さな強さ」をイメージさせますね。
家族がひとつ屋根の下に暮らす家には、ピッタリの花言葉を持つ植物です。
まとめ
バコパを植えてはいけないのは
- 暑さや寒さに弱くて枯れてしまう
- 広がりすぎて邪魔になる
- 病害虫の被害に遭いやすい
この3つの理由があるためでした。
ただし、どれも管理次第でカバーできる欠点だけ。
北海道など寒い地方の方はやや手間がかかりますが、多くの人が安心して植えられる植物だと思います。
コメント