グレコマは増えすぎてしまうため、植えてはいけないとされています。しかし、管理さえしっかりやれば緑の絨毯と香りを楽しむことができます。
安価なグランドカバーとして重宝されるグレコマ。
しかし「植えてはいけない」とのウワサも聞こえてきます。
そこで今回は
- グレコマを植えてはいけない理由
- グレコマの繁殖を抑えて栽培するコツ
- グレコマを庭に植えるメリット
を解説します。
ガーデニングが大好きな私にお任せください。
グレコマを植えてはいけない3つの理由
グレコマを植えてはいけない理由がこの3つです。
- 繁殖力が高い
- 先祖返りする
- 真夏の直射日光で葉焼けする
繁殖力が高い
グレコマを植えてはいけない1つ目の理由が「繁殖力が高い」ため。
グレコマはヤバいくらい繁殖力が高いと有名です。
雨水だけでお庭水没。大きな水たまり状態。
どうでもいいけど右下のグランドカバー、全部グレコマ。
1ポット植えただけのグレコマ。500倍くらい増えた。
こいつらの繁殖力、ホントにヤバかった。 pic.twitter.com/wqE89KB7Nd— ひっちゃんマン🌱多肉栽培8級 (@Obasan_H) August 8, 2021
増えすぎると、以下のような3つのデメリットがあります。
エリア外まで飛び出す
グレコマの和名は「垣通し(カキドオシ)」。
この名前の由来は、垣根を突き抜けるほど蔓がよく伸びる様子を表したものだと言われています。
植えた当人の家の庭で広がるのはまだしも、生け垣を通り抜けて隣家まで進出してしまったら?
親しい隣人ならいいですが、交流の無い場合はトラブルに発展するリスクも……。
他の植物の成長の邪魔になる
グレコマは踏みつけに強く、地面を這うように成長するためグランドカバーとしては優秀。
空いたスペースにグレコマを植えておけば、雑草が生えてくるのを防ぐことができます。
しかし、メリットがある反面、強すぎる繁殖力のために他の植物の成長を邪魔する恐れも……。
雑草と勘違いされる
園芸家のなかにはストレートにグレコマを「雑草」と呼ぶ人もいます。
庭の一画に生えているならまだしも、全域に広がってびっしりと覆うと、まるで雑草を抜かずに放置しているような見た目に……。
植物に詳しくない人からすると
あのお宅の庭は雑草だらけでだらしがない
などと思われるかもしれません
先祖返りする
グレコマを植えてはいけない2つ目の理由が「先祖返りする」ため。
植物の「先祖返り」とは、品種改良前の状態に戻ってしまうことを指します。
班入りのグレコマは品種改良されたものであり、本来は班が入っていません。
斑入りのグレコマに先祖返りの緑の葉っぱが出てきたので、分けて植えたんだけど、やっぱり先祖返りは丈夫で増えるのが早い pic.twitter.com/BbVec5UE4p
— = Killa Mica = (@killa_mica) January 25, 2021
植えてからしばらくすると、班が入っていない葉が生えてくることがあります。
これをそのまま放っておくと、せっかくの美しい班が入ったグレコマなのに見た目が地味な単色の緑の葉だけの状態に……。
しかも、先祖返りした状態が本来の姿なので、より繁殖力が増すという結果に。
ただ、緑の単色の葉が生えてきたらこまめに除去すれば、先祖返りを抑えることは可能です。
真夏の直射日光で葉焼けする
グレコマを植えてはいけない3つ目の理由が「真夏の直射日光で葉焼けする」ため。
グレコマは真夏の強い直射日光に当たると、乾燥や太陽光線によって葉焼けを起こすことがあります。
せっかくの美しい班入りの葉が葉焼けすると台無し……。
西日が当たるような一日中日当たりが良い庭には、ちょっと向かない植物なんですね。
グレコマの繁殖を抑えて栽培する2つのコツ
グレコマ栽培の最大の敵は繁殖力の強さ。
それを抑えるには以下の2つの対処法が有効ですよ。
- 切り戻しをこまめに行う
- ハンギングバスケットに植える
切り戻しをこまめに行う
グレコマはランナー(蔓)を伸ばして成長しますが、このランナーが地面に付くとそこから根を出してひとつの株となります。
開花期である4~5月を過ぎて花が終わったら、伸びてきたランナーをばっさりと切り戻しをしましょう。
グレコマの生命力は強いので、少々切りすぎてもまったく問題ありません。
切り戻しを行うことで
- 先祖返りを未然に防ぐ
- 株元が蒸れて枯れるリスクを下げる
といったメリットもあります。
ハンギングバスケットに植える
グレコマを地植えにすると、ランナーが地面に触れるため自然と増えていきます。
それを防ぐために鉢植えにしても、鉢からランナーが垂れ下がって地面に増える恐れも。
もっとも安全なのは「ハンギングバスケット」に植える方法です。
ハンギングバスケットとは、壁や柱などから吊り下げるタイプの鉢植えのこと。
吊り下げておけばランナーが地面には触れないため、自己増殖を完全にシャットアウトできますよ。
また、夏の強い日差しを避け、移動させるのも楽ちんです。
グレコマを庭に植える2つのメリット
グレコマはこんな2つの点でおすすめできる植物です。
- 初心者でも育てやすい
- 不要になったら除去は簡単にできる
初心者でも育てやすい
グレコマは夏の直射日光と乾燥に弱い点を除けば、耐寒性と耐暑性に優れた日本の環境にあった常緑多年草です。
霜が下りると地面から見えている部分は枯れますが根っこは生きています(マイナス10℃の寒さまでな大丈夫)。
病害虫の被害も少なく、園芸初心者でも簡単に育てられるでしょう。
冬場は葉が赤黒いような色に変化し、見た目にも変化があるのも嬉しいポイント!
不要になったら除去は簡単にできる
グレコマはひっぱると容易に抜けるため、不要になったら除去は比較的簡単です。
植物のなかには強く根を張ったり、地下茎が残って完全除去が難しい種類も多いですが、その点、グレコマは苦労しません。
一度植えたら後悔するほどの頑固さはないのは安心ポイントですね。
まとめ
グレコマを植えてはいけない理由は
- 繁殖力が高い
- 先祖返りする
- 真夏の直射日光で葉焼けする
以上の3つでした。
最大の理由はやはり繁殖力の高さ。
昔の日本人がカキドオシと名付けた通り、垣根を越えて伸びてしまうほどのやっかいさがあります。
しかし、切り戻しをするなど管理さえしっかりやれば、勝手に増えるのを防ぐことは可能です。
しかも、邪魔になったら除草はラクなので、気軽に植えてみてはいかがでしょうか。
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