アボカドは庭に植えてはいけない理由は、この5つです。
- 寒さに弱いから
- 実を成らすのは難しいから
- 高木に育つため
- 強風で折れやすいから
- 実をカメムシが食害するから
アボカドの種は大きくて立派なので、誰でも植えてみたくなるものです。
すると比較的簡単に芽が出て、立派な苗に。
そのまま庭に植えたくなりますが、止めたほうがいいというウワサも……。
そこで今回は
- アボカドを庭に植えてはいけない理由
- アボカドを庭で安全に育てる3つのコツ
を解説します。
約10年前からアボカドを育てている私におまかせください。
アボカドを庭に植えてはいけない5つの理由
アボカドを庭に植えてはいけないと言われる理由は、この5つです。
- 寒さに弱いから
- 実を成らすのは難しいから
- 高木に育つから
- 強風で折れやすいから
- 実をカメムシが食害するから
かなり深刻な問題が山盛りなので、ひとつずつ確認してみてください。
寒さに弱いから
アボカドを庭に植えてはいけない理由のひとつは、その寒さに弱い性質。
アボカドは熱帯や亜熱帯の気候を好み、低温に弱いため、寒冷地域では生育が難しいんですね。
アボカドの耐寒性は-0℃~-5℃くらいです。
真冬に氷点下にならない温暖な地域でも、-0度を下回る極寒の日が訪れることもありえます。
庭にアボカドを植える場合、寒冷地域では冬季の寒さに対する対策や保護が必要で、手入れが煩雑に……。
そのため、基本的に日本では、アボカドを庭に植えるのは適していないでしょう。
実を成らすのは難しいから
アボカドを庭に植えてはいけない理由のひとつは、実を成らせる難しさ。
アボカドは一般的に自家受粉が難しく、異なる品種のアボカドが近くにないと実が結実しません。
そのため、他の品種のアボカドを近隣に植える必要がありますが、それには広いスペースと複数の木を植える必要があり、家庭の狭い庭では現実的ではありません。
さらに、アボカドは実をつけるまでに長い時間を要します。
種から育てた苗木が成熟し、実をつけるようになるまでには5年以上かかるのが普通であり、その間に病気や害虫、気象条件などが影響を及ぼす可能性があります。
実をつけるまで適地では5年程度ですが、日本では十数年が目安だとか……。
高木に育つから
アボカドを庭に植えてはいけない理由のひとつは、アボカドが高木に育つ性質を持っているため。
アボカドは成長すると非常に大きな木になり、高さは20メートル以上にも達することがあります。
このような大きな木は、庭園や一般の家庭のスペースには適しておらず、他の植物や建物に影響を及ぼす可能性があります。
また、高木に成長するため、剪定や手入れが難しく、近隣の住宅や公共の場に支障をきたすことも……。
庭園のレイアウトや近隣への配慮を考慮すると、アボカドは庭に植えるのには適していないとされています。
強風で折れやすいから
アボカドを庭に植えない理由のひとつは、この樹木が強風で折れやすい性質を持つこと。
アボカドの木は大きく成長し、高い樹高を持つため、風圧に対して比較的脆弱です。
特に若いアボカドの木は細い茎や枝を持っており、風圧を受けると折れやすい傾向があります。
アボカドは根の張り方が「浅い」タイプの樹木。
台風などの強風の影響を受けた場合、アボカドの木は枝や幹が折れてしまい、成長が阻害されたり、実をつけることが難しくなることがあります。
また、折れた枝や幹から発生する傷は木を病害虫に対して脆弱にし、根本的な健康問題を引き起こす可能性もあるでしょう。
実をカメムシが食害するから
アボカドを庭に植える際の理由のひとつは、カメムシによる実の食害です。
カメムシはアボカドの実を吸汁し、傷をつけることがあります。
カメムシにやられるとボコボコします。アボカド。
今年はカメムシの飼育員です。 pic.twitter.com/76TReYm8bI
— けんゆー@アボカド作ってる人🥑 (@kenyu0501_) May 14, 2021
また、傷ついた実は追熟がうまくいかない場合があり、収穫した実が食用に適さなくなる可能性も……。
アボカドを害虫から守るためには、袋を使って実を覆う必要があり、手間暇がかかります。
そのため、庭でアボカドを育てる場合、実をカメムシから守る難しさ(大変さ)を思うと、農家並みに対策が必要になりますね。
アボカドは人間しか食べないと言われますが、例外がカメムシだそうです。
アボカドを庭で安全に育てる3つのコツ
アボカドを種から育てている私が思う、「一般家庭の庭」で安全に育てるコツを解説します。
鉢植えで育てる
アボカドを庭で安全に育てる際のコツの一つは、鉢植えで育てること。
アボカドは沖縄など温暖な地域以外で育てる場合、鉢植えがおすすめ!
まず、アボカドは寒冷地域での霜や寒冷な気象に弱いですが、鉢植えなら寒い季節には室内に移動させることができます。
これにより、アボカドを寒さから保護し、冬季の枯れを防ぎます。
また、鉢植えは「植木鉢の大きさ」で樹木の成長具合をある程度はコントロールできまし、剪定作業も庭木の状態よりも楽にできます。
さらに、鉢植えは害虫から保護するのに役立つ面も。
庭植えの場合、アボカドはカメムシなどの害虫に襲われやすいですが、鉢植えなら害虫からの保護がしやすくなります。
耐寒性の高い品種を選ぶ
アボカドを庭で安全に育てる際の重要なコツの一つは、耐寒性の高い品種を選ぶこと。
アボカドは一般的に熱帯地域に自生しており、寒冷地域では霜や低温に弱いため、耐寒性の高い品種を育てることが重要です。
耐寒性の高い品種を選ぶことで、寒冷地域においてもアボカドの栽培が可能に。
一部の品種、例えば「ベーコン種」は他の品種よりも寒さに強く、比較的低温でも生育が可能です。
また、国内で生産されているアボカドの中には日本の気候に適応した品種もあります。
これらの品種を選ぶことで、庭でのアボカド栽培を成功させる確率が高まりますよ。
実の収穫は諦めて観賞用として割り切って育てる
アボカドを庭で安全に育てる際の一つのアプローチは、結実を諦めて観賞用として割り切ること。
アボカドは一般的に熱帯や亜熱帯の気候に最適。
日本の多くの地域では結実までに長い年月を要することが多いため、収穫を期待せずに育てることは現実的な選択です。
アボカドの木自体は美しい緑の葉と特徴的な姿勢で、庭の景観に価値を加えます。
観賞用として栽培することで、庭の緑を楽しむことができ、実ができないことからくる期待感のプレッシャーも軽減されますよ。
私のアボカドの育て方(管理方法)
私は約10年前からアボカドを育てています。
食べたアボカドから種を取り出して洗い、水耕栽培で芽を出させました。
その後、鉢に植え替えて、いまでは約2m以上の樹高まで育っています。
関東に住んでいますが、真冬は0℃以下になる日も珍しくないため、11月下旬になると室内に取り込んでいます。
4月~11月までは戸外に出して直射日光に当てて、11月~3月までは温かい室内に取り入れるのが毎年のパターン。
室内に置いてもいても1~2月ごろになると葉っぱがたくさん落ちてしまいますが、それでも踏みとどまって、春になるとまた緑の葉をたくさん茂らせます。
アボカドの木は一本しか無いため、結実には期待していますが、現在のところまだ花をつけたことは一回もありません。
まとめ
アボカドを庭に植えてはいけないのは
- 寒さに弱いから
- 実を成らすのは難しいから
- 高木に育つから
- 強風で折れやすいから
- 実をカメムシが食害するから
という理由からでした。
アボカドは中央アメリカ原産のため、寒くて台風が多い日本の気候に合わないのは当然。
また、2本以上の木が必要で、なおかつ10年スパンで気長に待たないと結実は難しいときています。
私のように鉢植えの「観葉植物」として育てるのが正解ではないでしょうか。
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