モッコウバラを植えてはいけないと言われる最大の理由は、大きく育ちすぎる特徴があるためです。
しかし、適切に剪定をすれば一般家庭の庭でも楽しむことが可能です。
モッコウバラは美しい花と香りが魅力のある植物ですが
モッコウバラなんて庭に植えてはいけないよ
という噂を聞いたことがあるかもしれません。
そこで今回は
- モッコウバラを植えてはいけない5つの理由
- モッコウバラを安全に育てるコツ3選
- モッコウバラの代わりになる「つるバラ」の代替候補
こんな情報をお届けします。
自宅の庭に植えたいという願望を持っている方は、不安を感じる人もいるはず。
しかし、安全に扱う方法を知れば、安心してモッコウバラを楽しむことができます。
この記事を読むことで、モッコウバラについての不安を解消し、庭作りを楽しむことができますよ。
モッコウバラを植えてはいけない5つの理由
モッコウバラを植えてはいけない理由が、こちらの5つです。
- 大きく育ちすぎて庭全体を覆い尽くす
- 室内の採光を邪魔する
- 隣家の庭に進出して迷惑をかける
- 風通しが悪く湿気がたまりやすくなる
- 害虫が大量発生するリスクがあるから
これらの理由について、以下の段落でくわしく解説します。
モッコウバラを庭に植えようと考えている方は、必見ですよ。
大きく育ちすぎて庭全体を覆い尽くす
モッコウバラは非常に成長力が強く、放置すると庭全体を覆い尽くしてしまうことがあります。
そうなると庭の景観を損ねるだけでなく、周囲の植物や建物の成長にも悪影響を与えることがあるため、問題となります。
モッコウバラが満開w
朝自転車出すときにいっつも頭に当たって邪魔なんだけどwww pic.twitter.com/hcXTAta7SV— さそう アカウント移行済み (@isobki1210) April 28, 2014
また、モッコウバラが庭全体を覆ってしまうと、庭での作業や管理が非常に困難になります。
刈り込みや剪定など、日々の手入れが欠かせなくなるため、手間や時間がかかることに……。
さらに、モッコウバラは非常に強いつるを持っており、他の植物や建物にからまってしまうこともあります。
その結果、植物が窒息してしまったり、建物に損傷を与えてしまったりする可能性もあるため、注意が必要。
以上の理由から、庭の管理が行き届いていない場合や、管理が難しい場所には、モッコウバラを植えることは避けるべきですね。
室内の採光を邪魔する
モッコウバラが庭に大きく育つと、家屋の採光や日照を邪魔することがあります。
特に、庭が南向きである場合、日差しが豊富に入り込むため、モッコウバラが大きくなりすぎると、家屋に日陰を作ってしまいます。
このような状況は、家屋の中にいると日光が十分に取れなくなり、室内が暗くなってしまうことも……。
また、日差しを確保するためにモッコウバラの剪定を行っても、蔓が伸びすぎてしまって、すぐに日差しを遮ってしまうこともあります。
そのため、モッコウバラを植える場合は、庭の配置や大きさを考慮して、慎重に選ぶ必要があるでしょう。
庭に植える花木を選ぶ際には、将来的な樹形や大きさを予想し、周囲の環境に合わせた選択を行うことが重要ですね。
隣家の庭に進出して迷惑をかける
モッコウバラは成長が早く、長いつるを伸ばして隣家の庭や壁に進出してしまうことがあります。
隣家のモッコウバラ。誰にも見られないのが可哀想なくらい咲き誇っています。塀をこえて思いっきりうちの敷地で咲き暴れていますがモッコウバラ大好きなので問題ない。 pic.twitter.com/gjKaksgzVY
— oka (@mezasuhikarino) April 21, 2020
このような進出(侵略)は、隣家に迷惑をかけるだけでなく、庭の植物を圧迫したり、壁やフェンスを傷つけることも……。
特に、モッコウバラは根っこが強く、隣家の庭に根を張って侵入してしまうこともあるため要注意!
また、隣家の庭に進出したモッコウバラを自分で取り除くことは、非常に手間がかかり、また隣家とのトラブルに発展する可能性もあります。
隣家とのトラブルを避けるためにも、モッコウバラは植える場所や方法には注意が必要です。
風通しが悪く湿気がたまりやすくなる
モッコウバラは、成長すると多くの蔓を伸ばし、広い範囲を覆うことができます。
当然、これは庭にとって望ましい事態ではありません。
伸びた蔓や葉が風通しを妨げ、湿気がたまりやすい環境を作り出してしまうため、植物や庭全体に悪影響を及ぼすことがあります。
特に、梅雨や湿度の高い時期には、この問題が顕著に……。
また、風通しが悪くなることで、カビや虫の発生リスクも高まります。
隣接する家屋や建物との距離も考慮する必要があるため、モッコウバラを植える場合には庭の広さやレイアウトをよく考えることが重要ですね。
害虫が大量発生するリスクがあるから
モッコウバラには
- アブラムシ
- ハダニ
- チュウレンジハバチ
- イラガ
といった害虫がつきやすい傾向があります。
閑静な早朝のTLにモッコウバラを食害するチュウレンジハバチが pic.twitter.com/mdzQmkBlXa
— スヰカ🍉 (@sui_Camera1017) September 24, 2016
これらの害虫による被害は、葉や花が食われたり、黄変・萎縮・枯死したり、あるいは害虫が吸汁することによって蔓が衰弱してしまうなど、様々なものがあります。
そして、モッコウバラは大量の葉をつけ、また蔓が伸びて茂るため、害虫にとっては格好の隠れ場所になります。
特に、葉っぱが密集している場合、害虫の発生リスクは高まります。
そのため、モッコウバラを植えることは「害虫の大量発生リスク」があるのは避けられない事実。
害虫によってモッコウバラが枯れたり、花や葉がダメージを受けてしまったりすると、せっかくの美しいモッコウバラの姿を楽しむことができなくなってしまいます。
また、害虫駆除のために農薬を使用することも考えられますが、環境への影響や健康被害のリスクがあるため、適切な対策が必要になるでしょう。
モッコウバラを安全に育てるコツ3選
モッコウバラを安全に育てるためのコツを3つを紹介します。
以下がその3つのコツです。
- 広いスペースに植える(または鉢植えにする)
- 成長を抑制するため肥料を与えない
- 剪定と切り戻しを必ず行う
これらのコツを実践することで、モッコウバラを健やかに育てることができます。
それぞれのコツについて、詳しく解説していきます。
広いスペースに植える(または鉢植えにする)
まずは、モッコウバラを植える場所について考えてみましょう。
モッコウバラは元々、野生のつる性植物であり、広いスペースでの成長が適しています。
広いスペースで育てることで、日当たりや風通しもよくなり、病気や害虫のリスクも低減されます。
一方、狭いスペースで育てると、蔓が他の植物や壁面にからまって、それらを押し潰したり、日陰を作ったりすることがあります。
さらに、蔓の繁茂によって周囲の植物が日光不足に陥り、栄養失調や枯死につながることもあります。
ですから、広いスペースで育てるのが、モッコウバラの美しい花を存分に楽しむ最大のポイントなんですね。
鉢植えもいいが定期的な植替が必要
鉢植えでも十分に育てることは可能ですが、植物が成長するにつれて、根の部分が鉢からはみ出してしまうことがあります。
そのため、根の部分が狭い鉢内に収まるように、定期的な植え替えが必要となる場合もあります。
成長を抑制するため肥料を控える
モッコウバラは肥料をたくさん与えると成長が促進され、大きくなりすぎる傾向があります。
そのため、成長を抑制するために肥料を控えることが大切です。
肥料に含まれる窒素成分が多いと、葉や茎が多く生えて大きくなる一方、花を咲かせるための栄養分が不足するため、花の数が減ってしまうこともあります。
また、肥料を与え過ぎると、根が弱くなってしまうため、風や雨に弱くなったり、害虫の被害を受けやすくなってしまいます。
適度な量を与える
しかし、完全に肥料を与えないわけではありません。
成長期には少量の有機肥料を与えることで、根張りや花の成長を促進し、健康なモッコウバラを育てることができます。
肥料を与える際には、指示通りに適量を与えることが重要です。
剪定と切り戻しを必ず行う
モッコウバラは成長が早く、繁茂力が強いため、剪定や切り戻しを行うことで健康的な成長を促すことができます。
※剪定は、木の形を整えるために、生長点を切り詰めること。
※切り戻しは、全体的な成長を抑制し、植物を健康的に保つために、主幹や枝を切り戻すこと。
これらの作業を定期的に行うことで、モッコウバラの形を整え、花を咲かせる力を促進することができます。
また、剪定や切り戻しによって、植物内部の通風性がよくなり、害虫や病気の発生を防ぐことができますよ。
しかし、過剪定や不適切な切り戻しは、花の咲き方や成長に悪影響を与える場合も……。
適切なタイミングで行い、注意深く手入れをすることが大切です。
このように、剪定や切り戻しをしないと、モッコウバラは無秩序に成長し、病気や害虫の発生リスクが高くなるため、定期的な手入れが必要となります。
剪定や切り戻しの時期などモッコウバラの育て方のポイントは、こちらの動画が参考になりますよ。
モッコウバラの代わりになる「つるバラ」の代替候補
モッコウバラと似た「つるバラ」には、他にもたくさん候補があります。
モッコウバラを諦めるなら、こういった似た系統のつるバラを検討してみてはいかがでしょうか?
ナニワイバラ
ナニワイバラは中国南部や台湾が原産地の蔓性のバラ。
香りがいい白くて大きな花を咲かせるのが特徴。
つるアイスバーグ
白くて清楚な花が気品が高いと評判のつるバラ。
棘が少なくて育てやすいため、大変人気があります。
まとめ
モッコウバラを植えてはいけない5つの理由を紹介しました。
- 大きく育ちすぎて庭全体を覆い尽くす
- 室内の採光を邪魔する
- 隣家の庭に進出して迷惑をかける
- 風通しが悪く湿気がたまりやすくなる
- 害虫が大量発生するリスクがあるから
これらの理由から、モッコウバラを植える場合は環境や管理について十分な知識を持っていることが大切です。
適切な栽培方法を知ることで、美しい花を楽しむことができます。
しかし、注意を怠ると周りの環境や他の植物に被害を与える可能性が……。
モッコウバラを植えてはいけない(向いていない)場所や条件もあるのは事実ですね。
モッコウバラを植える際には、この記事で紹介した理由を踏まえて慎重に判断することが重要です。
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