フサスグリ(レッドカラント)を植えてはいけないのは事実ですか?
繁殖力が強く、暑さや病害虫で枯れることもあるため、手間がかかるのは事実です。
しかし、トゲや毒があるわけではないので庭に植える選択が100%ダメというわけではありません。
小さな赤い果実は観賞用に優れ、食用にもなるフサスグリ(レッドカラント)。
しかし、「植えてはいけない」とのウワサも聞こえてきます。
そこで今回は
- フサスグリ(レッドカラント)を植えてはいけない理由
- フサスグリ(レッドカラント)は庭植えより鉢植えが良い
こんな内容を植物好きな私がお届けします。
フサスグリ(レッドカラント)を植えてはいけない5つの理由
フサスグリ(レッドカラント)を植えてはいけないと言われる理由が、この5つです。
- 繁殖力が旺盛だから
- 生で食べられない果実だから
- 暑さに弱いから
- 病気や害虫で枯れることがあるから
- 花言葉が悪いから
私が独自にリサーチした結果、5つも見つかりました。
「5つもある」と聞くと、植えるのに躊躇されるかもしれませんね。
それぞれどんな感想を持つか、ご自身でお確かめください。
繁殖力が旺盛だから
フサスグリ(レッドカラント)は繁殖力が旺盛な植物です。
苗を1本だけ買ってきて庭に地植えすると、こぼれ種で増えてしまうことも。
自宅の庭だけならまだしも、お隣さんの庭にまで繁殖の手を広げたら迷惑ですよね。
そんな様子を知っている人からすると
フサスグリは植えてはいけないねぇ
などと周囲に吹聴したくなるようです。
生で食べられない果実だから
フサスグリを漢字で書くと
となります。
「房」は実がフサ状につく様子を表しますが、問題は「酸塊(すぐり)」のほうです。
これは赤い果実が「すっぱいかたまり」なのを表しているんですね。
それくらいフサスグリ(レッドカラント)の果実は酸っぱく、生で食べるのには向きません。
イチゴやブルーベリーのように摘みたてをパクっと食べる光景をイメージして植えた人は、がっかりしたことでしょう。
そんな幻滅した経験から
酸っぱくて生で食べられないフサスグリは植えてはいけないよ
なんて陰口をたたいてしまうのかもしれません。
果実は加工すれば美味しく食べられる
フサスグリ(レッドカラント)の果実は生食は無理ですが、加工すれば利用価値は大アリです。
- ジャム
- 果実酒
- フルーツソース
などが代表的な食べ方。
フサスグリのジャムを作ってもらった。酸味が強いので同じ重さの砂糖を入れて丁度いいくらい。 pic.twitter.com/MV5sqkmrXm
— ぼんじん (@Bonezine) June 23, 2017
手間はかかりますが、せっかくなった果実は無駄になりませんよ。
暑さに弱いから
フサスグリ(レッドカラント)の原産地はヨーロッパ。
そのため耐寒性は強いものの、耐暑性は弱いタイプの植物です。
関東から西の暖地で一日中さんさんと日が降り注ぐ庭に植えてしまうと、暑さにやられて弱ったり、最悪枯れてしまうことも……。
もともと標高が高い冷涼地向きの植物のため「植える場所選び」が重要なのですが、それを知らない人からすると
フサスグリは夏に弱いから植えても枯れてしまうよ
などとつい愚痴りたくなるのでしょう。
病気や害虫で枯れることがあるから
フサスグリ(レッドカラント)は、病害虫が発生しやすい植物。
特に梅雨~夏にかけての高温多湿期には
- うどんこ病
- 斑点病
- カイガラムシ
- アブラムシ
などが発生します。
これらを放っておくと枯れる場合もあるので、風通しを悪くしないように予防策をとったり、ときには殺虫剤の使用も必要になります。
花言葉が悪い
フサスグリの花言葉には、こんな良いものがたくさんあります。
- 私はあなたを喜ばせる
- 新しい経験
- 珍しい
- 幸福の訪れ
しかし、一方ではこんな悪い花言葉もあるんですね。
- 予想を裏切る
- あなたの不機嫌が私を苦しめる
「予想を裏切る」の由来
フサスグリ(レッドカラント)の果実は、真っ赤でいかにも甘そうです。
しかし、食べてみると予想に反して酸っぱくて、生で食べるのには適しません。
そんな甘い予想を裏切るため、この花言葉が付いたと言われます。
「あなたの不機嫌が私を苦しめる」の由来
スグリ科の植物には枝にトゲがあるため、まるで「あなたは不機嫌でプンプン怒っている」ように受け取れます。
そして、その「あなたのトゲは果実の収穫や剪定作業のときに私の手を指して苦しめる」ようにも受け取れます。
そんなトゲの存在が由来となって付いたと言われています。
しかし、トゲがあるのはスグリ科のなかでもグーズベリーなどに限られ、フサスグリ(レッドカラント)にはありません。
なんらかの勘違い(手違い)で付いたのかもしれませんね。
フサスグリは庭植えより鉢植えがベストなワケ
もし私がフサスグリ(レッドカラント)を植えるとしたら、庭植えより鉢植えを選びます。
その理由がこの2つです。
- 成長をコントロールしやすい
- 強い日照を避けることができる
私は植物の専門家ではありませんが、だからこそ無駄な苦労とかしたくないので、ラクに育てられる方法を選びたい派。
ご賛同いただけるでしょうか?
成長をコントロールしやすい
すごく広い庭がある豪邸にお住まいの方は、この日本では一部のはず。
私の家もそうですが、隣の家とぴったりくっつき、庭は謙遜ではなく「猫の額」ほどの狭さ。
そんな狭い庭にフサスグリ(レッドカラント)を植えたら、収集がつかなくなりそうで怖いです。
だったら、最初から鉢植えで小さく育てたほうが良い気がします。
もちろん、地植えしたほうが果実の収穫量は多くなるでしょうけれど、それは不相応な望みと割り切って諦めますね。
真夏の日照を避けることができる
私の家の庭は狭いものの、日当たりはそこそ良くて午前・午後とも日が差します。
フサスグリ(レッドカラント)は半日陰くらいがちょうどよく、午前中は日が当たっても午後からの西日は避けたほうがいいとか。
もし庭植えにした場合、日当たりが良すぎることになるでしょう。
関東地方の高温多湿地域なので夏は特に要注意。
東北から北海道にお住まいの方は別として、暑い地方にお住まいの方は鉢植えにして、日差しをコントロールしてあげるのがベストだと思います。
まとめ
フサスグリ(レッドカラント)を植えてはいけない理由は
- 繁殖力が旺盛
- 生食に向かない果実
- 暑さに弱い
- 病気や害虫で枯れることがある
- 花言葉が悪い
という5つでした。
ただ、結論として目立った実害がないため植える行為が決定的にNGとはいえません。
剪定や病害虫の予防など手間がかかることを飲み込めるなら、どんどん植えちゃいましょう。
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