冷凍ブルーベリーは体に悪いってホントですか?
食べ過ぎると体に悪いですが、品質が良いものを適量(1日60粒まで)を食べる分には栄養豊富なスーパーフルーツです。
本当は「生のブルーベリー」を食べたいけれど、仕方なく冷凍ブルーベリーを食べている人が多いのでは?
生は高いし、量が少ないし、傷みやすいですから。
でも、世間では意外と評判が悪いんですよね……。
「健康に悪い」とか「添加物や農薬が多い」とか……。
そこで、ここでは
- 冷凍ブルーベリーが体に悪いと言われる理由
- 逆に冷凍ブルーベリーが体に良い理由
- 安全な冷凍ブルーベリーの選び方&食べ方
などをご紹介し、誤解を解いていきましょう。
冷凍ブルーベリーは体に悪いと言われる6つの疑惑
世間で冷凍ブルーベリーが体に悪いと言われるのは、こんな6つの疑いがあるためです。
- 便秘や下痢を引き起こす
- 胃腸を冷やす
- 添加物が使われている
- アレルギーが出る
- 残留農薬の恐れ
- 甘いから太る(カロリーオーバーになる)
それぞれのくわしいワケをチェックしていきましょう。
便秘や下痢を引き起こす
ブルーベリーには2種類の食物繊維がたくさん含まれています。
その食物繊維の名前がこちら。
- 水溶性食物繊維
- 不溶性食物繊維
食物繊維が多いなら、便秘解消になるのでは?
と思うのは当然ですね。
しかし、2種類の食物繊維を摂り過ぎると以下のような理由で下痢と便秘の原因に……。
- 水溶性食物繊維:便の水分が増えてゆるくなる
- 不溶性食物繊維:便の量が多くなり排出を阻害する
どちらも適量では便通を良くしますが、摂り過ぎると便通の乱れにつながります。
胃腸を冷やす
当たり前の事実ですが、冷たい食品を食べるとお腹が冷えます。
胃腸が冷えると、胃痛や下痢の原因になるだけではなく
という悪い流れに……。
免疫力の低下は、風邪だけじゃなく様々な病気への抵抗力を落とすのでバカにできません。
添加物が使われている
添加物とは、食品の保存期間を伸ばしたり、味や色をよくするために使われるものの総称です。
一般的な食品添加物といえば
- 保存料
- 着色料
- 甘味料
- 香料
など。
冷凍ブルーベリーにもこれらの添加物が使われているんじゃないか?という疑惑があります。
ただ、食品添加物を使う場合はパッケージの「原材料」の欄に記載する義務があるため、確認するのは容易。
現在、スーパーで売られている冷凍ブルーベリーを見ると、保存料が使われていない商品がほとんどです。
アレルギーが出る
ブルーベリーは食物アレルギーの発症者が多い食べ物ではありません。
ただ、まれに
- 体のかゆみや赤み
- 口の中のかゆみやしびれ(口腔アレルギー)
などの症状が出る人がいます。
これは冷凍ブルーベリーも含まれるため、「体に悪い」と騒ぎ立てる人もいるようです。
もちろん、これまで食べた経験がない子供には注意が必要ですが、何度も食べて平気な大人なら何の問題もないでしょう。
残留農薬の恐れ
ブルーベリーを栽培する際に、農薬が使われるケースがあります。
冷凍ブルーベリーは基本的に洗わずに、そのまま食べるため、残留している農薬を口にするリスクを恐れる人がいるようですね。
ただの杞憂かと思いきや、こんな事例が報告されていました。
この度、安房保健所が収去したブルーベリーについて、千葉県衛生研究所で検査を実施したところ、残留農薬基準を超えるビフェントリンが検査されました。
■引用:カナダ産冷凍ブルーベリーからビフェントリン検出|残留農薬など検査,測定|つくば分析センター
カナダ産の冷凍ブルーベリーから基準値を越える農薬が検出され、回収されたケースです。
ビフェントリンとは?
ビフェントリンは、ピレスロイド系の殺虫剤。
主に防蟻(アリからの被害を防ぐ)目的で使用されます。
ただし、発がん性についての心配は不要のようです。
発がん性については、ヒトに対して発がん性を有する可能性は極めて低いと考えられた。
■引用:ビフェントリン-厚生労働省
甘いから太る(カロリーオーバーになる)
冷たくて口当たりが良いから、ついパクパクと食べてしまう冷凍ブルーベリー。
フルーツとアイスキャンディの中間みたいな存在で、罪悪感が薄いため食べすぎてしまいます。
しかし、ブルーベリーも立派な果物のひとつ。
他の果物とカロリーと糖質を比較した表がこちら。
カロリー | 糖質 | |
ブルーベリー | 48kcal | 8.6g |
いちご | 31kcal | 6.1g |
バナナ | 93kcal | 21.1g |
みかん | 49kcal | 11.1g |
特別高くはないですが、かといって低いわけでもありません。
お菓子じゃないから平気、いっぱい食べちゃお!
と食べすぎてしまった人が太ってしまい、冷凍ブルーベリーは体に悪い旨の発言をして評価を下げているのでは?
【真逆の意見!】冷凍ブルーベリーが体に良い5つの根拠
冷凍ブルーベリーは体に悪いどころか、逆に体に良い面がたくさんあります。
それがこちらの5つの根拠。
- 冷凍すると栄養が増える
- 目の疲れをやわらげる
- メタボの予防
- 便秘の解消効果
- 抗酸化作用がある
これだけ良い点があれば、食べない選択肢はないほど!
では、ひとつずつチェックしてみてください。
冷凍すると栄養が増える
外国の研究機関によると、フルーツは冷凍すると栄養が増えることが分かったそうです。
栄養素のなかでも特に
- ビタミンC
- 抗酸化物質
の含有量が高まるとか。
しかも長期間冷凍しても、栄養価は保たれることも判明。
とかく「冷凍」はネガティブなイメージが強いですが、堂々と胸を張って冷凍ブルーベリーは体に良いと言える証明ではないでしょうか。
目の疲れをやわらげる
ブルーベリーには「アントシアニン」という成分が含まれています。
アントシアニンには
- 目の筋肉の緊張をほぐす
- 視力の低下を予防
- 白内障や緑内障の予防
など「目」に関するうれしい効果があるんですね。
これは医者も言ってることなので、疑う余地はなし。
また、ブルーベリーには
- 目の粘膜の保護
- 網膜を丈夫にする
というビタミンAも含まれているため、普段から目を酷使する人にはうってつけの果物です。
メタボの予防
アントシアニンには「内臓脂肪」の蓄積を抑制する効果もあります。
最近よく耳にするメタボリックシンドロームは、日本語に訳すと「内臓脂肪症候群」。
内臓に脂肪がたまって、様々な生活習慣病の原因になるんですね。
アントシアニンは内臓脂肪の蓄積を抑えてくれるので、メタボを予防してくれる心強い味方なんです。
便秘の解消効果
ブルーベリーには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類の食物繊維が含まれています。
この2種類の食物繊維の働きがこちら。
- 水溶性食物繊維:便を柔らかくし善玉菌を増やす
- 不溶性食物繊維:便の量を増やし排便をうながす
摂り過ぎると下痢や便秘など逆効果になりますが、適正な量を食べる分には腸内環境を整えてくれ、便秘の解消につながります。
抗酸化作用がある
ブルーベリーは、抗酸化作用のあるポリフェノールを多く含みます。
「抗酸化作用」とは、体内に取り入れたのに使われなかった酸素(活性酸素)が体をサビさせてしまうのを防ぐ効果のこと。
この活性酸素は
- 肌の老化
- 生活習慣病
などを引き起こす原因になります。
ブルーベリーにはポリフェノールだけじゃなく、抗酸化作用のあるビタミンEも含まれているので、ダブルで効果的というわけなんです。
安全な冷凍ブルーベリーの選び方&食べ方
冷凍ブルーベリーは体に悪いんじゃないか……と少しでも不安な方は、こんな点に気をつけて選んだり、食べたりするといいですよ。
- 国産品を選ぶ
- 添加物不使用(無添加)の商品を選ぶ
- 食べすぎない
- 重曹で残留農薬を落とす
ここまで徹底すれば、安心して冷凍ブルーベリーを食べられるでしょう。
国産品を選ぶ
市販の冷凍ブルーベリーの多くが外国産。
外国産だからといって一概に危ないとはいいませんが、安全基準が明確な国産品を選ぶほうが安心なのは当然ですね。
少々割高になると思いますが、「安心感」を買うつもりなら納得できるかと思います。
添加物不使用(無添加)の商品を選ぶ
店頭やネット通販で冷凍ブルーベリーを買う際は、添加物不使用で無添加と記載されている商品を選びましょう。
パッケージを裏返すと「原材料」という欄があります。
そこにたったひとこと「ブルーベリー」と書いてあれば、添加物不使用の証明です。
食べすぎない
冷凍ブルーベリーによる健康被害の多くが「食べ過ぎ」にあります。
冷凍ブルーベリーを1日に食べていい目安は、60粒ほど。
そもそも果物の1日の摂取量の目安は、合計200gです。
他の果物も食べることも考慮し、くれぐれもオーバーしないように気をつけたいですね。
重曹で残留農薬を落とす
冷凍ブルーベリーの残留農薬は、食べる前に「重曹」に漬けると落ちると言われています。
用意する道具がこちら。
- 重曹(小さじ2)
- ボウル
- 水
やり方の手順がこちら。
- ボウルに適量の水と重曹(小さじ2)を入れて溶かす
- そのなかに冷凍ブルーベリーを30秒~1分ほどつける
- ボウルから引き上げて、流水でよく洗う
効果は目に見えませんが、用心深い人はこの方法をお試しください。
まとめ
- 冷凍ブルーベリーは食べ過ぎなければ体に悪くない
- 国産・無添加の表示がある商品を選べば安心
- 残留農薬は重曹で洗い流せる
- 1日60粒を目安に食べれば健康に良い
ヨーグルトに入れたり、スムージーにしたり。
冷凍ブルーベリーはそのまま食べるだけじゃなく、いろんな食べ方が楽しめます。
私はこれからもずっと食べ続けていきたいですね。
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