ウツボグサは薬草としても使われています。
夏になると褐色に変色して、枯れたように見えるウツボグサ。
枯れて黒くなった花穂(花の部分)に素晴らしい効能があります。
この花穂の部分は「夏枯草(かごそう)」といいまして「生薬」のひとつなんですよ。
そこで今回は
- ウツボグサの効能や効果
- 奇妙な草の名前の由来や育て方
などを特集します。
ウツボグサの効能や効果は3種類
ウツボグサの夏枯草(生薬)を天日干しで乾燥させて煎じます。
それをウツボグサティーとして飲んだり、塗ったり、うがいをすると様々な効果・効能があります。
そんなウツボグサの効能がこの3種類です。
- 抗炎症作用
- 血圧降下作用
- 消炎作用
抗炎症作用とは?
ウツボグサの1つめの効能効果が「抗炎症作用」。
抗炎症作用とは、炎症を抑える効果のこと。
つらい口内炎やのどの痛みには、ウツボグサを煎じてうがいをしてみてください。
結膜炎には煎じた水の上澄み液で洗眼するという方法もあります。
血圧降下作用とは?
ウツボグサの2つめの効果効能が「血圧降下作用」
血圧降下作用とは、読んで字の如し、血圧を下げる効果のこと。
ウツボグサには利尿作用があるので、血圧を下げる効果が期待できます。
利尿作用とは尿の量を増やして排尿を促進する作用のこと。
この利尿作用により、体内の余分な水分を排除し、血液中の余分な水分も減っていくので、血圧を下げる効果につながるという仕組みです。
消炎作用とは?
ウツボグサの3つめの効果効能が消炎作用。
消炎作用とは、炎症を消し去る効果のこと。
煎じた液を湿布にして、痛みのある幹部に貼ると消炎効果が期待できます。
ねんざや打ち身などに、ウツボグサの湿布はいかがでしょうか。
ヨーロッパではお茶で飲まれている
その他、ヨーロッパではウツボグサティー(ハーブティー)として愛飲されていますし、強壮の目的で使われたりもしています。
あちらでは「セルフヒール」なんていう洒落た呼び方をするとか。
日本より欧米のほうが身近な草花なんですね。
ウツボグサの名前の由来
なんとなく…、花の雰囲気からすると少しもかわいさを感じない「ウツボグサ」。
「ウツボ」って聞くと、あの海にいる獰猛で可愛くない魚を思い浮かべてしまいますよね?
もう少し可憐な命名はできなかったものなのかな~と思ってしまうのですが、調べてみたらこんな意味があったんです。
ウツボグサ(靫草)のウツボ(靫)は、矢を収める細い筒を指します。
歴史ドラマの合戦シーンで見かける弓を持った武士が、背中にしょったり肩からつるして弓を入れている、あの筒のことですね。
ウツボグサの特徴である「花穂の形」がこの靫(ウツボ)に似ていたのでウツボグサと呼ばれるようになったと言われています。
だから海水魚の、あのウナギに似たようなニョロッとしたウツボが名前の由来ではないんですよ。
ウツボ(魚)は武士が使う矢を納める細長い筒の形に似ているからその名が付けられました(道具が先)。
ウツボグサもその武士が使う「ウツボ」という道具に形が似ているから、その名が付けられたというわけです。
ウツボグサの育て方は超カンタン♪
道ばたでも咲いているウツボザクラですので、家庭での育て方もとっても簡単!!
水はけのよい場所にさえ植えていれば、少々乾燥したってへっちゃらです。
鉢植えの場合は、土の表面が乾燥してきたら水やりをする必要がありますが、庭植えの場合はほとんど水やりの必要はありません。
庭植えをするなら完全に放っておいてOK!
病気の心配もほとんどなしで、肥料も逆に与えすぎはNG。
8月頃、花穂が茶色く枯れてきた時がタネが熟したころ、花穂ごとつまんで乾燥させておきましょう。
数日後に乾いた花穂を軽く振ると簡単にタネが取れちゃいます。
それをまた翌年また蒔けば無限ループですね(笑)
ただそれすら行う必要はなくウツボグサは多年草なので、枯れたと思っても、また翌年芽をだしてくれます。
まとめ
少し前から通っているお花の寄せ植え教室で「ウツボグサ」を扱いました。
生まれ育った田舎の道ばたには、レンゲやヒガンバナなどがよく咲いていたんですね。
そんな自然の風景の中に、ウツボグサらしき紫色の変わった形の花があったと思うのです。
花の形はとっても個性的なウツボグサ。
けれども、寄せ植えに使うとなんとも自然な雰囲気を作ってくれて、何とも素敵なアクセントに。
育てやすくて、花も楽しめて、おまけに薬草にもなっちゃうなんて、すごい!
しかも、乾燥させてお茶のように煮出しても効果的なのですから。
自分で育てた花を使ってハーブティーを楽しむ・・・。
私のあこがれる、素敵な奥さま像です。
味はというと「ほのかな苦味と辛味」とありました。
私も一度チャレンジしてみようかなぁ~~。
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