二十四節気のひとつ、啓蟄(けいちつ)。
春の訪れとともに、虫たちが土の中から顔を出してくる時期のことを言います。
草花が一斉に芽を吹きだしてくる時期ですね。
昼と夜の長さが同じなのもこの時期です。
でも、啓蟄は虫が目覚める日という通説は真っ赤なウソだというのはご存知ですか?
そこで今回は
- 啓蟄が「虫が目覚める日」が間違いなワケ
- 「啓蟄の日」は2025年の何月何日?
- 啓蟄の語源や日時
など、まとめてご紹介していきましょう。
啓蟄は「虫が目覚める日」は真っ赤なウソ
啓蟄の日にどんな意味があるか?といえば虫が目覚めて活動を始める日とされています。
しかし、実際はその日が寒かったり、暖冬だったりで、雪が積もっていれば虫たちも出てきませんよね。
また、日本は南北に長い国ですから沖縄と北海道では気温も全く違います。
ですから、啓蟄の日だから虫たちが目覚める、というのは気候条件によって全くあてにはならず、あくまでも目安でしかありません。
啓蟄の日に虫たちが必ず申し合わせたように目覚める、というのは全くのウソになりますが、春分の日までの15日間まで含めるという解釈なら確率は高そうです。
啓蟄の由来と日本と中国で読み方が違う理由
啓蟄とは太陰太陽暦の2月前半のことで、えっ、2月?と聞けばまだ冬ですよね?
実際の暦と季節が違っていたことは昔の人も認識していて、その違いを調節するために二十四節気が取り入れられました。
太陰太陽暦の2月は前半15日が二月節啓蟄、後半の15日が二月中春分と呼ばれていて、この陰暦から啓蟄を使用したのが日本での始まりとされています。
二十四節気は元々は中国の節気ですから語源はもちろん中国なのですが、日本と違い中国では「驚蟄(きょうちつ)」と呼びます。
これは漢王朝6代皇帝の名前、諱(きょう)から伝わったもので、死後の称号が啓、その後、啓蟄から驚蟄に改められ今に至っています。
二十四節気のうち、中国と日本で呼び名が違うのはこの啓蟄だけです。
二十四節気はココロとカラダにも影響を与えています。
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啓蟄はいつ?2025年版(令和7年)
今年2025年(令和7年)の啓蟄がいつなのかというと、3月5日(水曜日)になります。
啓蟄という日は太陽の黄経が345度に達した日のこと。
毎年この日にちが啓蟄と決まっている訳ではなく、毎年少しずつずれていき、4年に1回リセットされます。
通常その日だけを「啓蟄」と呼ぶのが一般的ですが、啓蟄の当日から春分の日の前日までを「啓蟄の期間」だと考える風潮もあります。
ちなみに、2025年の春分の日は3月20日ですから、3月5~19日までが啓蟄の時期にあたりますね。
啓蟄の時期に行われる行事
春の訪れとともに、啓蟄の時期には各地で様々な行事が執り行われます。
主な行事をいくつか挙げてみました。
・菰はずし
・お彼岸
・卒業式
・いちご狩り
この時期になると、各地で松の木に巻いた菰(こも)を取り剥がす行事が多く見られます。
【こちらがその菰外しの様子です】
冬の寒さをしのごうと、菰の中で越冬する害虫たちを「目覚める前に駆除する」という昔ながらの知恵。
春の訪れを告げる風物詩となっていますよね?
しかし実際のところ、ほとんど効果がないことが分かりっています・・・・・。
枝からはずした菰を体に巻いて遊んでいた子供時代、友達の男の子に巻き付けたり…。
いやはや、我ながらやんちゃな子供でした。
いま考えるとゾッとしますね。
まとめ
啓蟄と言っても、東北や北海道などはまだ冬将軍が居座っていますから、あまりピンとこない人もいるかと思います。
この時期には出会いと別れがあり、新たなスタートが始まる新年度の準備にも何かと忙しい時期。
天気の良い日は花も桜も咲きだして、さあ、今からスタートするぞと、なにやら心がウキウキしだす時期ですよね!
また、急激な気温の変化による体調管理にも気をつけねばならない時期で、花粉症の人には憂鬱な時期でもあります。
食べ物も春の味覚、山菜、タケノコ、いちご、牡丹餅、桜餅に お花見弁当。
お酒も入って桜の下で宴会…う~ん、お腹が空いてきましたので…この辺で…失礼。
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