フッキソウを植えてはいけないと言われるのは、この3つの理由からです。
- 葉に毒が含まれるから
- 繁殖力が強くて庭全体に広がってしまうから
- 常緑樹なのに葉が変色する時期があるから
一年中、青々とした葉をつけるためグランドカバープランツとして人気のフッキソウ(富貴草)。
日本原産のため管理しやすく、和風の庭でも洋風の庭でもマッチします。
しかし、一部の人の間では
庭に植えるのはちょっと賛成しないわ……
という声もあります……。
そこで今回は
- フッキソウを植えてはいけない理由の詳細
- フッキソウを庭に植える際の注意点
などを解説します。
ガーデニングが趣味の私が書きましたので、信頼性についてはおまかせください。
フッキソウを植えてはいけない理由は3つあった!
世間で「フッキソウを植えてはいけない」と言われる理由は3つありました。
それぞれの理由について、くわしく解説します。
葉に毒が含まれるから
フッキソウを植えてはいけない理由のひとつは、その葉に毒が含まれているため。
フッキソウは
- ステロイド
- アルカロイド
といった毒性物質を含んでおり、これらが消化器系に刺激を与える可能性があります。
特に小さな子どもがいる家庭では、注意が必要です。
誤って口に入れると
- 吐き気
- 嘔吐
- 腹痛
などの症状が現れることがありますが、重篤な中毒症状は報告されていません。
口にしない限りは安全です。
一方で、フッキソウは乾燥させて胃腸薬や解熱剤として利用されたり、生薬として活用されたりすることもあります。
適切に処理されれば薬用や健康に寄与する可能性もありますが、素人判断では決して口にしてはいけません。
繁殖力が強くて庭全体に広がってしまうから
フッキソウを植えてはいけない理由のひとつは、その繁殖力が強く、庭全体に広がってしまうため。
フッキソウは成長が比較的遅いため、初めはその庭で管理しやすく感じられるかもしれません。
しかし、時間とともに地下茎を伸ばし、周囲に新しい植物を生み出します。
これが庭のある範囲を占拠し、他の植物にスペースを奪う可能性があるため、注意が必要なんですね。
庭の美観を損ねたり、他の植物の成長を阻害するわけです。
常緑樹なのに日当たりが強いと葉が変色するから
フッキソウを植えてはいけない理由のひとつは、この植物が常緑でありながら、強い日光にさらされると葉が変色するため。
フッキソウは本来、半日陰から日陰の湿った環境を好む植物。
そのため直射日光が強い場所では葉が焼けてしまい、見栄えが悪くなります。
この特性から、日当たりの良い場所にフッキソウを植えると、葉が変色してしまうリスクが……。
葉が美しくなくなるだけでなく、植物全体の健康にも影響を及ぼすことがありえます。
フッキソウを庭に植える際の注意点
フッキソウを庭に植えるには、リスクを承知の上で行うべきです。
そんな植える前に事前に知っておきたい注意点を3つまとめました。
小さな子供やペットがいる家庭は避ける
フッキソウにはステロイドやアルカロイドといった毒性物質が含まれており、これが消化器系に刺激を与える可能性があります。
小さな子供や好奇心旺盛なペットは、庭で植物を口に入れることがあるため、フッキソウを植えてしまうと誤って摂取する危険性が高まります。
したがって、小さな子供やペットがいる家庭では、フッキソウを植えないか、もしくは適切な場所に植え、子供やペットが触れられないようにするなど、安全対策を講じるべきですね。
人間の安全性を最優先し、事故や健康被害を防ぐための配慮が必要でしょう。
仕切りをつけて地下茎で広がらないようにする
フッキソウは地下茎を伸ばして繁殖し、庭の他のエリアにも広がる可能性がありますが、仕切りを設けることでその拡散を制御できます。
仕切りは、植物の成長を制限するためのバリアを提供し、庭全体をフッキソウに支配されることを防ぐ役割を果たします。
仕切りを設ける際には、適切な材料を選び、地下にしっかりと設置することが重要。
これにより、地下茎が仕切りを越えて広がるのを防ぎます。
仕切りを設けることで、フッキソウを庭で楽しみながら、庭全体の美しさや植物のバランスを保つことができるでしょう。
日差しが強い場所は避けて日陰~半日陰に植える
フッキソウは半日陰から日陰の湿った環境を好む植物です。
直射日光が強い場所に植えると、フッキソウの葉が焼けてしまい、褐色に変色したり、葉先が傷んだりします。
したがって、フッキソウを植える場所を選ぶ際には、半日陰から日陰の湿度が高い場所を優先しましょう。
これにより、フッキソウは健康的に育ち、美しい緑を保持できます。
日差しの強い場所では他の植物を選んで育て、庭全体の調和をとるといいですね。
フッキソウの基礎知識
フッキソウ(富貴草)とは? | |
---|---|
別名 | キチジソウ(吉字草) |
科名 | ツゲ科 |
属名 | フッキソウ属 |
分類 | 常緑小低木 |
原産地 | 日本/東アジア |
花言葉 | ・吉事 ・良き門出 ・祝意 |
フッキソウの花の時期
フッキソウの花は春に白い花を咲かせます。
日陰のグランドカバーとして植えてあるフッキソウ(富貴草)が花を咲かせていました pic.twitter.com/xLBnHLNarO
— 風の花 (@KoamwS1dPuzkYup) March 26, 2023
花言葉の「良き門出」も、ちょうどフッキソウが「春の門出の時期」に咲くためにちなんで付けられたとの説があります。
フッキソウの育て方
フッキソウの育て方のコツを解説します。
- 適切な場所の選定:
- 半日陰から日陰の湿度のある場所が最適です。
- 強い直射日光を避けましょう。日差しが強い場所は葉を傷つける可能性があります。
- 土壌の準備:
- 良く排水される肥沃な土壌が適しています。
- 有機質の堆肥を混ぜて土壌を改良し、水はけを良くしましょう。
- 植えつけ:
- 元気なフッキソウの苗を選んで植えます。
- 適切な間隔を保ち、地下茎が広がるスペースを考慮に入れましょう。
- 潅水:
- 乾燥に弱いため、土壌が乾いたら水を与えます。
- 適度な湿度を保つことが大切ですが、過湿を避けましょう。
- 剪定:
- 成長が過剰に広がりすぎた場合、刈り込みを行います。
- 地下茎から容易に新しい植物が生えるため、管理が必要です。
- 肥料:
- 基本的には追加の肥料は必要ありません。地道な成長をサポートします。
- 病害虫の管理:
- フッキソウは一般的に病害虫に強いですが、定期的な観察を行い、問題があれば適切な対策を取りましょう。
- 冬のケア:
- 寒冷地域では冬に葉が枯れることがあります。枯れた部分を春に刈り取ります。
フッキソウの長所やメリット
フッキソウにはこんなにも長所やメリットがあります:
繁栄と縁起の良さ
フッキソウはその名前からもわかるように、「富貴草」「吉事草」といった縁起の良い名前がつけられています。
その常緑の美しい緑葉は繁栄を象徴し、庭を華やかに飾ります。
低メンテナンス
フッキソウはほとんど手入れが不要で、成長が遅いため頻繁な剪定や肥料の追加が必要ありません。
庭の美しさを簡単に維持できます。
半日陰に適している
半日陰から日陰の場所を好むため、他の植物が育ちにくい場所でもフッキソウを育てることができます。
建造物の周囲や樹木の下など、陰になる場所に最適です。
美しい花と実
春には白い花が穂状に咲き、その下に雌花、上に雄花がつきます。
秋には白い実がなり、さらに庭を魅力的に彩ります。
フッキソウの実がめちゃくちゃかわいい つのつの pic.twitter.com/hiXIv4238t
— ざさ🐕 (@zasaba_) March 2, 2017
広がる性質
フッキソウは地下茎を伸ばして繁殖し、マット状に広がります。
これにより、庭の空いたスペースを埋め、地面を覆うグラウンドカバーとして優れた役割を果たします。
耐乾燥性
一度根付いたフッキソウは乾燥にも比較的耐性があり、水分補給が必要な頻度が低いです。
まとめ
フッキソウを植えてはいけない理由は、この3つでした。
- 葉に毒が含まれるから
- 繁殖力が強くて庭全体に広がってしまうから
- 常緑樹なのに葉が変色する時期があるから
しかし、適切に管理すれば、これらのデメリットはすべてカバーできます。
決定的に植えるのが危険だとする要素はないため、安心して植えてみてください。
コメント