ブルーベリーを植えてはいけない理由は、昔から「実がなる木を庭に植えてはいけない」という説が信じられているためです。
生食はちょっと酸っぱいけど、ジャムにすると絶品なのがブルーベリー。
見た目も愛らしいため、洋風の家の庭なら植えてみたいと思う人が多いハズ。
しかし、お年寄りからは
果樹の類は植えちゃいかんよ!
などと注意されることも……。
そこで今回は
- ブルーベリーを植えてはいけない理由
- ブルーベリーを庭に植えるメリット
- 家の庭に植える際の注意点
を解説します。
ブルーベリーを育てた経験がある私がお届けします。
ブルーベリーを植えてはいけない3つの理由
ブルーベリーを植えてはいけないと言われるのは、昔から庭に果樹を植えるのはよくないという説が信じられているためです。
ですから、ブルーベリーに限らず果樹全般がタブーなんですね。
庭に果樹を植えてはいけないと言われるのは、以下の3つの理由からです。
- 鳥や虫などを誘因するため
- 実が落ちる=首が落ちるの連想
- 他の果樹の影響
鳥や虫などを誘因するため
ブルーベリーを植えると、その実が鳥や虫などの動物にとって魅力的な餌となります。
特に実が成熟する時期になると、鳥たちが実を食べに飛んできます。
毎年この時期になると、ブルーベリーの甘い香りに誘われ鳥よけネットに引っかかってしまいます。
捕まえられると大人しくなるので、素手では触らずマスクを着用し、ネットを解いて下さると助かります。byムクドリ#ブルーベリー#鳥よけネット pic.twitter.com/GPqo5Pt1qX
— たかひと (@Shima_Takahito) June 16, 2022
これにより、庭や周辺の環境に鳥が集まることが増え、その結果、鳥の排泄物や騒音が増加する可能性が……。
虫もブルーベリーの実を好んで食べるため、女性が苦手な虫の生息数が増えるかもしれませんね。
また、野生生物が多い山野に近い場所では、野生生物が里に下りてくるきっかけになるかもしれません。
自分ちだけじゃなく隣家にも迷惑をかける場合も。
実が落ちる=首が落ちるの連想
ブルーベリーの実が落ちる様子は「実が落ちる=首が落ちる」という迷信的な連想を生じさせます。
この迷信は、果実が地面に落ちる様子が「人の首が落ちる様子」に似ていることから生まれたもの。
はるか昔の武家社会の考えが発端だとか……。
もちろん科学的な根拠はなく、果物の実が地面に落ちることが悪いことを意味するわけではありません。
実際には、果物の実が自然に地面に落ちることはその成熟の一環であり、植物の生態系において自然な現象です。
他の果樹の影響
日本では昔からビワやイチジクなどの果樹は、庭に植えると縁起が悪いと言われてきました。
その影響(とばっちり)のせいで、ブルーベリーも縁起が悪いのでは?と考える人が多くいるようです。
そんな「果樹は縁起が悪い説」が生まれた頃には日本にはまだブルーベリーはなかったはずですが、いっしょくたにされてしまったのですね……。
ブルーベリーを庭に植える3つのメリット
ブルーベリーは私も育てていた経験がありますが、初心者にも育てやすく、実も簡単に収穫できました。
そんなブルーベリーを庭に植えるメリットがこちらの3つです。
- 実の栽培が容易
- 病害虫に強い
- 落ち葉の管理がラク
園芸初心者の栽培が容易
ブルーベリーは比較的管理が簡単で、初心者でも育てやすい果樹のひとつ。
酸性土壌を好むため、酸性度の調整が必要ですが、専用の土壌改良剤を使用することで適切な環境を整えることができます。
定期的な水やりや肥料の施しも基本的なケアですが、他の果樹に比べて手間が少ないですね。
一度植えてしまえば、実をつけるのを楽しむことができるため、家庭菜園や庭のアクセントとして手軽に育てることができるでしょう。
病害虫に強い
ブルーベリーは、病害虫に対して比較的強い特性を持っています。
適切な剪定や管理を行うことで、木の健康を保ちつつ病気や害虫に対抗できる環境を整えることができます。
また、ウイルス病や灰色カビ病などの感染が発生した場合でも、迅速な対処と感染部位の切り取りなどで被害を抑えることが可能です。
落ち葉の管理がラク
ブルーベリーの枯れた葉は手で触ると簡単に落とすことができるため、風に吹かれて庭中に散らばる心配が少ないです。
また、他の木と比べて葉の量が多くないため、季節ごとの大掃除や片付けが楽チン。
これにより、庭の美しさを保つのに手間をかけずに済むと同時に、落ち葉による騒動を心配せずにすみます。
ブルーベリーを家の庭に植える際の注意点
ブルーベリーのみずみずしい実をたくさん結実させ、無事に収穫するには以下の2つの点には注意が必要です。
- 違う種類の木を2本植える
- 鳥害を防ぐネットの設置
違う種類の木を2本植える
多くのブルーベリー品種は自家受粉が難しく、異なる品種の花粉が必要です。
2本以上の異なる品種を植えることで、交配による受粉が促進され、実の品質と収量が向上します。
また、同じ遺伝子の苗は一斉に病気や害虫の影響を受けやすくなります……。
庭のスペースの問題もありますが、2種類以上のブルーベリーの苗木を植えることで、そうしたリスクを回避できるでしょう。
鳥害を防ぐネットの設置
ヒヨドリやムクドリなどの鳥がブルーベリーの実をつついてしまうことがありますが、鳥害ネットを使用することでこれを防ぐことができます。
ネットはブルーベリーの植物を覆うように張り、実を鳥から守りましょう。
適切な網目サイズを選んで鳥が侵入できないようにすることが大切です。
しかし、ネットの設置に際しては風や雪に影響を受けることや、鳥が絡まって死亡する可能性があることにも注意が必要。
費用や設置作業の手間を考慮しつつ、鳥害を軽減するためにネットの適切な導入がおすすめです。
いっそ鉢植えにして結実する頃には室内に避難させる手もあります。
まとめ
ブルーベリーを植えてはいけないのは
- 鳥や虫などを誘因するため
- 実が落ちる=首が落ちるの連想
- 他の果樹の影響
という3つの理由からでした。
庭に果樹全般を植えるのは縁起が良くないと昔の人は信じていました。
いまでも年配の人はその説を強く信じているようですが、ほとんどが迷信の類です。
鳥や虫などの食害対策をすれば、ブルーベリーは問題なく家庭の庭で楽しめる手軽な果樹ですよ。
コメント