朝晩の風が涼しくなり、昼間の空が高くなってくると、山や街路樹の葉っぱが色づき始めます。
お外にお散歩が気持ちいい季節になってきましたね。
子どもたちは色とりどりの落ち葉をカサカサ踏み歩いたり、キレイな色の落ち葉を拾い集めるのが大好き!
子どもたちが一生懸命きれいな葉っぱを探す姿を見ると私もとっておきの一枚を探すのに必死になっていた事を思い出します。
ところで「葉っぱってどうして色が変わるの?」と子どもたちから質問されたらあなたは答えられますか?
なんだか遠い昔に高校の理科の時間に習ったような、習わなかったような…そんな記憶しか無い方がほとんどかと思います。
そこで!今回は紅葉(こうよう)の仕組みについて、子供に分かりやすく説明する方法をご紹介したいと思います。
葉っぱが赤や黄色に色づく理由
緑に見えている葉っぱは、クロロフィルという緑色の色素のおかげで緑色に見えます。
緑色に見えていますが、赤に見える色素や黄色に見える色素も葉っぱには隠れています。
そして秋になり、朝晩が涼しくなってくると葉っぱに含まれているクロロフィルが分解されてしまいます。
緑に見えるクロロフィルという色素が分解される事で、隠れていた「赤く見える色素」や「黄色に見える色素」が見えてくるのです。
木の種類によって、赤い色素や黄色い色素の量が違うため、赤や橙色、黄色の紅葉などの「紅葉の色の違い」が見られます。
ちなみに赤い色の色素はアントシアニン、黄色の色素はカロチノイドという名前の色素なんですよ。
でも、どうしてクロロフィルは分解されてしまうんでしょう?
しかも紅葉した葉っぱは落ちてしまいますよね。そして春にはまた新しい葉っぱを出します。
毎年これを繰り返すのはどうしてなのでしょうか?
秋に葉を落とすのは効率よくエネルギーを使うため
木は「光合成」というエネルギーの作り方で、成長するための養分を作り出しています。
光合成を行うには先ほどご紹介した緑色の色素であるクロロフィルを含んだ葉緑素が必要なので、日差しの強い春から夏にかけて緑の葉っぱをしげらせてたくさん養分を作ります。
秋になり、日差しが弱くなってくると葉っぱを維持するエネルギーよりも作り出すエネルギーの方が少なくなってしまいます。
【こちらの子供向け動画をご覧になりながら、続きをお読み下さい!】
そこでエネルギーを効率よく蓄えるため、木は葉っぱを落とす準備をします。
このとき、できるだけ葉っぱから養分を吸い取ってから落とすために、葉緑素も分解して、養分として取り込もうとします。
しかし、葉緑素の中のクロロフィルという色素は、光を吸収すると毒性の強い活性酸素を出してしまう性質があるんです。
そこでクロロフィルが分解されると同時に赤や黄色の色素で葉っぱを色付けることで、カーテンのように葉っぱを守り、活性酸素を出さないようにしているんです。
そうやって守りながら養分を吸い取った後は葉っぱを落としてしまいます。
蓄えた養分は冬を耐えるため、そして次の春に新しい葉っぱを出すエネルギーなどに使われるんです。
・・・・と、こんな仕組みになっているんですが、これだと子供には理解が難しいはずです。(汗)
子供に30秒で理解させる説明例
ここまでを大人向けにざっくりまとめると
・クロロフィルが日光に当たる際にできてしまう活性酸素を防ぐために葉っぱを色付ける事でカーテンの役割をしている
このような感じになります。この説明を小学生くらいのお子さんでも30秒で理解するように噛み砕くと
そのときに葉っぱを守るために葉っぱを赤や黄色にするんだよ。それが人間の目には「紅葉している」と見えるんだ。
と、こんな感じになります。これなら幼稚園児でも理解できるのではないでしょうか?
紅葉は、人間から見ると季節を感じさせる色の変化ですが、木たちからすると、エネルギーを効率よく使うための知恵だったんですね。
美しい彩りにも意味がある。
子どもたちに教えてあげるとさらに落ち葉探しに夢中になりそうですね。
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