ミョウガを植えてはいけない理由
- 地下茎で伸びて庭を覆い尽くすから
- 他の野菜や植物の成長を阻害するから
薬味や味噌汁の具などに利用されるミョウガ。
クセがありますが、大人になると美味しさが分かってくる不思議な存在です。
しかし、園芸家のあいだでは「ミョウガは地植えしてはいけない」とも言われています。
そこで、ここでは
- ミョウガを植えてはいけない理由
- ミョウガを植えて良い場所
- 逆に植えたら悪い場所
こんな情報を家庭菜園で野菜を育てるのが趣味の私が解説します。
ミョウガを植えてはいけない2つの理由
ミョウガを「地植え」として植えてはいけないとされる理由は2つあります。
では、それぞれくわしく見ていきましょう。
地下茎で伸びて庭を覆い尽くすから
ミョウガは「地下茎」で伸びるタイプの植物。
地下茎とは、土の中で伸びていく茎のこと。
普通の植物なら茎の成長が地面の上で展開されるため、私たち人間側で切ったり(あるいは放置したり)コントロールがしやすいですよね?
しかし、地下茎で成長するミョウガの場合、目に見えない地面の下で伸びていくため、知らし知らず勢力を広げていって……。
しかも、ミョウガは多年草のため、一度植えると、4~5年は毎年元気に育ちます。
するとやがては植えた場所から離れたところに芽を出して、グングン葉を伸ばしている状態に……。
気がつけば庭がミョウガに占領されることもあるため、「植えてはいけない」と主張する人もいるわけです。
他の野菜や植物の成長を阻害するから
もし庭や家庭菜園にミョウガしか植えないなら、勢力を広げるのは収穫量が増えるため大歓迎のはず。
しかし、大抵の方は他の野菜や植物を同時に育てますよね?
勢力を拡大したミョウガのせいで
- 他の植物や野菜を植えるスペースがなくなる
- ミョウガの葉が生い茂り他の植物に日が当たらなくなる
といった弊害が出てきます。
ミョウガの葉は20~30cmあり、草丈は最大で1mまで成長します。
小さくて可愛いミョウガの実からは想像できませんが、他の植物を滅ぼす「侵略者」になりかねないため「植えてはいけない」説まで飛び出してくるわけですね。
■参考ページ:ウィキペディア「ミョウガ」
「食べると物忘れをする」という俗説も
ミョウガを植えてはいけないというウワサは、ミョウガを食べると
- 物忘れをする
- バカになる
といった俗説があるのもひとつの理由かもしれません。
- 庭にミョウガを植える
- たくさん収穫できる
- たくさんミョウガを食べてしまう
- 物忘れしたり馬鹿になる
ただ、これはもちろん俗説であり、なんの科学的根拠もありません。
ミョウガを植えてはいけない3つの場所
特にミョウガを植えてはいけない場所は、こちらの二箇所です。
- 狭い庭
- 隣家と境がない庭
- レンタル家庭菜園
同じ地下茎を持つ竹と同じように、抜いても地下茎が地面の下に残ってしまい、一度植えると根絶が難しくなります。
植える前に場所をよく確認しましょう。
狭い庭
狭い庭で、他の植物とくっつけて植えるのは危険です。
やがては全域に勢力を拡大し、他の植物の成長を妨げてしまいますよ。
隣家と境がない庭
前述した通り、ミョウガは人知れず地下のルートで勢力を広げます。
それはあたかも潜水艦のように、地上からは見えません……。
隣の家と接していて庭に明確な境がない場合は、お隣の庭にも芽を出してしまう可能性が!
レンタル家庭菜園
毎月(または年間)お金を払って借りられる家庭菜園スペースが増えています。
こうしたレンタルの家庭菜園は境界がなく他人とスペースを共有している場合がほとんど。
この場合もミョウガを植えると、勝手に進出して他人に迷惑をかける可能性があります。
ミョウガを植えて良い3つの場所と安全な植え方
やっかいなミョウガですが、植える場所を選べば一般の家庭でも問題なく栽培できますよ。
その植えて良い場所がこちら。
- プランターや鉢
- 庭の隅の日当たりの悪い場所
- 隔離された場所(意図的に隔離したエリア)
安全に植える対策もぜひご一読を。
プランターや鉢
ミョウガを個人が植えるのに最も安全で最適な場所は、ずばりプランターや鉢です。
どんなに地下茎が伸びようとも、プランターや鉢から飛び出すことは不可能ですから。
なお、ミョウガ栽培に向くプランターは
- 深さ:30cm
- 幅:75cm
- 奥行き:35cm
これくらいの大きさがある大型タイプ。
たっぷり目の土を入れて余裕を持って育てると、元気に育ちます。
土は「野菜用」として売られている培養土が適していますよ。
庭の隅の日当たりの悪い場所
ミョウガは半日陰の場所を好みます。
他の野菜や植物が育ちにくい場所のほうが好きという変わった性質。
ですから、通常なら植物の栽培に適していない「庭の隅の日当たりの悪い場所」を有効活用できます。
目立たない場所に置くと水遣りを忘れがちに鳴りますが、土の乾燥を嫌うため、いつも土が湿っている状態をキープしましょう。
隔離された場所(意図的に隔離したエリア)
ミョウガを植える上で怖いのは地下茎の進出。
ただ、庭の一角にレンガやブロック等で囲われた花壇があれば、そこは隔離されてるのでミョウガ栽培には最適です。
また、土に中に板状のストッパーを差し込んで、ミョウガをぐるりと取り囲んで意図的に隔離したエリアを作るのも良いでしょう。
ストッパーは木の板でもかまいませんが、ちゃんと市販品として「土のストッパー」が販売されています。
本来は花壇の土が流出したり、簡易的な花壇を作るために使用するもの。
これを土に打ち込んでおけば、地下茎の伸びを制限することができます。
まとめ
ミョウガを植えてはいけないと囁かれるのは、繁殖して庭を占領し、他の植物に悪影響が出るためです。
ただ、プランター等に植えたり、隔離した場所に植えれば、まったく問題はありません。
ある意味、アパートやマンション住まいでベランダしか栽培場所がない人にも向いた野菜と言えます。
私は百均で購入したミョウガの根株を育てていて、夏にはそうめんの薬味に、秋には天ぷらとして楽しんでいます。
一度植えれば毎年収穫できるので、ぜひトライしてみてください!
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