アリッサムを植えてはいけないと言われるのは、花の香りが「おしっこ臭い」と感じる人がいるためだと思われます。
小さな花をたくさんつけ、地面に低く広がって成長するアリッサム。
寄植えや花壇のグランドカバーとして利用される人も多い植物です。
しかし、「植えてはいけない」とのウワサも……。
そこで今回は
- アリッサムを植えてはいけない理由
- アリッサムを安全に庭で育てるコツ
- アリッサムを庭に植えるメリット
を解説します。
ガーデニングが趣味で、庭でいろいろ育てている私にお任せください。
アリッサムを植えてはいけない5つの理由
アリッサムを植えてはいけないと言われる理由が、この5つです。
- 花がおしっこ臭い
- ハエや蜂がたくさん寄ってくる
- こぼれ種で増えてしまう
- 真夏の暑さに弱い
- 霜にやられて枯れる場合がある
花がおしっこ臭い
アリッサムを植えてはいけない理由の1つめが、「花がおしっこ臭い」ため。
アリッサムには「スイートアリッサム」という品種もあるものの、その名とは正反対。
小さな可憐な花の見た目とは裏腹に、いい香りではありません。
「花がクサい」という悪評が多く、なかには
アリッサムの花はおしっこ臭いから苦手だわ……
といった辛口の意見も。
いい香りと感じる人もいる
一方でアリッサムの花を「甘くていい香りがする」と絶賛する人もいます。
人間の匂いの感じ方は人それぞれなので、100人中100人が「臭い」と感じるわけではないんですね。
ハエや蜂がたくさん寄ってくる
アリッサムを植えてはいけない理由の2つめが、「ハエや蜂がたくさん寄ってくる」ため。
まさか「おしっこ臭さ」に惹かれているわけではないと思いますが、アリッサムの花には蜂のほか、ハエが寄ってきます。
アリッサムにハチのような羽虫がとまってた
ついでにハエ pic.twitter.com/hlsIpYnBJV— こくあざやか C103 東4 ヤ57b 12/30(土) (@kokuazayaka) November 20, 2021
さらにそのハエを狙ってか、カエルも寄ってくることに……。
そんな惨状を見ると虫嫌いの人からは
アリッサムなんて植えるんじゃなかった
との声が漏れ出てしまうようです。
こぼれ種で増えてしまう
アリッサムを植えてはいけない理由の3つめが、「こぼれ種で増えてしまう」ため。
こぼれ種アリッサムです😌🌸💕
砂利の上でも咲くなんて、たくましい✊ pic.twitter.com/W18fdIVoo9— たけのこ@ガーデニング (@takenokogarden) May 8, 2022
アリッサムは花が咲いたあとに種をつけますが、この種が自然と地面にこぼれて翌年に芽を出します。
これがいわゆる「こぼれ種」と呼ばれる物/現象。
こちらが意図しない場所で勝手に育ってしまうため、迷惑に感じる人もいるでしょう。
また、隣家に飛んだ種から芽が出てしまうケースも……。
真夏の暑さに弱い
アリッサムを植えてはいけない理由の4つめが、「真夏の暑さに弱い」ため。
アリッサムは本来は多年草ですが、日本の夏の暑さに耐えられず枯れてしまうケースも……
そのため、一年草扱いされたり、一年草だと割り切って育てる人もいます。
原産地が地中海沿岸なので、日本の酷暑に弱いのは仕方ないですね。
霜にやられて枯れる場合がある
アリッサムを植えてはいけない理由の5つめが、「霜にやられて枯れる場合がある」ため。
アリッサムはある程度は耐寒性があるものの、霜が下りる真冬の極寒には枯れてしまう場合があります。
とくに北海道など降雪地帯では、冬越しは難しいかもしれません。
アリッサムを安全に庭で育てる3つのコツ
やや難点があるアリッサムながら、こんな点に気をつければ庭で安全に育てることができます。
- 耐暑性や耐寒性に優れた品種を選ぶ
- 遠目に鑑賞する場所に植える
- 花後や梅雨入り前に切り戻しをする
耐暑性や耐寒性に優れた品種を選ぶ
アリッサムの一般的な品種がスイートアリッサムですが、これを真夏でも開花するように改良したのがスーパーアリッサム。
-5℃の寒さまで耐えられる耐寒性も兼ね備えています。
遠目に鑑賞する場所に植える
匂いに敏感な人、過敏な人はアリッサムの香りを臭いと感じるかもしれません。
そんな人がアリッサムを植える場合は、人が行き来するアプローチや窓のそばの花壇は避けて、遠目の場所に植えるといいでしょう。
あくまで観賞用として、遠くから眺めるようにすれば匂いが気になりません。
花後や梅雨入り前に切り戻しをする
スイートアリッサムの花が咲き終わったあとには、「切り戻し」という枝を根本からバッサリ切る処置をします。
こうすると花がらを摘めるため、種がつくのを防げます。
また、乱れた形をリセットして、スッキリする効果も。
くわえて梅雨入り前にも切り戻しが推奨されます。
高温多湿の季節が来る前に切り戻しをすることで、風通しが良くなり株元が蒸れるのを防ぐ効果があります。
アリッサムを庭に植える3つのメリット
アリッサムを庭の彩りとして選ぶのは、こんなメリットがあります。
ガーデニング初心者でも育てやすい
アリッサムでもスーパーアリッサムを選べば、ガーデニング初心者でも非常に育てやすいです。
暑さや寒さもほとんど気にする必要もなく、多年草として長く楽しめるはずですよ。
地植えなら水やりの必要がない
アリッサムは多湿を嫌い、乾燥した環境を好みます。
そのため庭に地植えするなら、基本的に水やりの必要はありません。
真夏に長期間雨が降らないなど、特殊な状況の場合は水をやったほうがいいかと思いますが。
冬でも花が咲いて葉が青々としている
スーパーアリッサムは一年中、青々とした葉っぱをキープします。
いわゆる「常緑性」の性質なんですね。
また、うれしいことに冬でも花がつきます。
もちろん、真冬には花の数は減りますが、それでも通年で咲き続ける点は庭の彩りとしてありがたいですよね。
まとめ
アリッサムを植えてはいけない理由は
- 花がおしっこ臭い
- ハエや蜂がたくさん寄ってくる
- こぼれ種で増えてしまう
- 真夏の暑さに弱い
- 霜にやられて枯れる場合がある
この5つの欠点があるためでした。
ただ、匂いの感じ方は人によって違いますし、虫が気にならない方もいらっしゃるはず。
耐寒性や耐暑性は品種を選べば、かなり軽減できる欠点です。
こぼれ種で増殖する問題も花がらを摘めば回避可能。
そのようなわけでアリッサムを庭に植えるのは、条件付きながら問題はないといっていいでしょう。
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