ハゴロモジャスミンを植えてはいけない理由は、この3つです。
- 香りが強すぎて臭いほどだから
- 耐寒性が低いから
- ツルが縦横無尽に伸びるから
白くて可愛い花と、甘い香りが素晴らしいと評判の羽衣(ハゴロモ)ジャスミン。
でも、一部の人からは
庭に植えるのはちょっと良くないなあ……。
などと悪評も聞こえてきます。
そこで今回は
- ハゴロモジャスミンを植えてはいけない理由
- ハゴロモジャスミンを庭に植える際の注意点
を解説します。
十代のころから草花の栽培が趣味の私がお届けします。
ハゴロモジャスミンを植えてはいけない3つの理由
ハゴロモジャスミンを植えてはいけないと言われる理由が、この3つ。
- 香りが強すぎて臭いほどだから
- 耐寒性が低いから
- ツルが縦横無尽に伸びるから
それぞれどういうことなのか、くわしくご紹介します。
香りが強すぎて臭いほどだから
ハゴロモジャスミンを植えてはいけない理由のひとつは、その香りが強すぎて臭いほどである点。
ハゴロモジャスミンは美しい花を咲かせる一方で、花の香りが非常に強烈で、近くにあるとその香りが圧倒的に広がります。
ハゴロモジャスミンは百合に似た香りを放つけど、匂い成分に大便と同じスカトールというのが入ってると聞いた pic.twitter.com/HWo7hIgf5t
— キテ (@notata_kite) May 1, 2017
苗が小さいうちはほのかに香るかもしれませんが、数年経つと繁茂し、花数も増えるため、香りはますます強くなります。
そのため、香りに敏感な人にとっては不快に感じることも……。
息苦しく、たまらないほどの強烈な香りは、日常生活を不快にさせ、近隣の住人や通行人にも迷惑をかける可能性があるかもしれません。
「50m先でも臭い」なんて悪評もあるくらい……。
耐寒性が低いから
ハゴロモジャスミンを植えてはいけない理由のひとつは、その耐寒性が低い点。
ハゴロモジャスミンが欲しくてホームセンターに出掛けたが、売ってなかった
いつも今頃だと思ってたけど、、、
4度目の挑戦!
耐寒性が無いからか1年で尽きてしまう
2年目の花が咲かずに枯れてしまう
今年は暖冬だから成功させたい!
いつ店に出るんだろ。。。— ࿐࿐ (@redmoon_tonight) January 4, 2017
ハゴロモジャスミンは暖かい気候を好み、寒冷地では生育が難しい植物です。
0℃以下になると障害を受けるため、5℃以上の環境が理想的。
特に関東以北の寒冷地域では、冬の寒さに耐えることが難しく、葉が枯れてしまうことがあります。
また、蕾も寒さにやられるため、春に花が咲かない可能性が高くなります。
冬季に気温が0度を下回る地域では、葉が枯れてしまうので「常緑」とはいきません。
ツルが縦横無尽に伸びるため
ハゴロモジャスミンを植えてはいけない理由のひとつは、そのツルが縦横無尽に伸びる点。
ハゴロモジャスミンは成長すると非常に勢力的で、ツルがどんどん伸び、周囲の構造物や他の植物に絡みついてしまいます。
ポタポタ
老朽化著しい蔵に巻き付く#ハゴロモジャスミン
田舎では 屋敷にツル性植物を這わせる事を嫌う・・・家を締め付けるなどと言われているらしい
よう知らんけどぉ~ pic.twitter.com/3BAzZ2pKLz— 矢沢曖( 秋分 水始涸 10/3 – 10/7 ) (@yazawaai52th) April 22, 2021
支配的な性質を持つため、他の植物やフェンス、建物などに侵入し、それらを覆い尽くす恐れが……。
この縦横無尽な成長によって、庭やスペースの管理が難しくなるでしょう。
ハゴロモジャスミンを放置すると、庭や周辺の環境に乱雑さをもたらし、見た目も美しくありません。
さらに、他の植物と競争し、栄養や日光を奪うことがあり、庭の植物相に悪影響を及ぼす可能性もあるため、ツルの成長を管理する必要があります。
手入れが煩雑で時間を要するため、ハゴロモジャスミンは管理が難しく
- めんどくさがりの人
- 庭の美化を望む人
には不向きな植物と言えますね。
ハゴロモジャスミンに毒性はない!
ハゴロモジャスミンには毒性があるとの噂がありますが、これは完全な誤解!
- マダガスカルジャスミン
- カロライナジャスミン
には有毒成分が含まれているため、「ジャスミン」と名がつく章句物はすべて有毒のようなイメージがあります。
しかし、マダガスカルジャスミンもカロライナジャスミンは、ハゴロモジャスミンとは別科の植物なんですね。
ですから、ペットを飼っていたり、小さいお子さんがいる家庭でもハゴロモジャスミンを植えるのは問題がありません。
ハゴロモジャスミンを庭に植える際の3つの注意点
3つの問題点があるハゴロモジャスミンですが、植える際に配慮すれば、そのデメリットをカバーすることは十分可能です。
庭に植える際の注意点をそれぞれ解説していきましょう。
花の匂いが隣家に届かないように配慮する
ハゴロモジャスミンを庭に植える際の注意点のひとつは、花の匂いが隣家に届かないように配慮すること。
ハゴロモジャスミンは美しい花を咲かせる一方で、その花の香りが非常に強烈で、風に乗って遠くまで広がります。
「金木犀とバラの香りをミックスしたよう」と好意的に受け止める人もいますが、隣人にとっては不快に感じることがあるかもしれません。
そのため、ハゴロモジャスミンを植える際には、隣家の住人の意向を尊重し、花の匂いが隣家に届かないように注意することが重要です。
以下の方法で配慮できます。
植える場所の選定
ハゴロモジャスミンを植える場所を慎重に選びましょう。
隣家に近い場所に植えるのではなく、庭の遠い場所に配置することで、香りが直接隣家に届きにくくなります。
適切な剪定
ハゴロモジャスミンの成長を管理するために剪定を行いましょう。
過剰な成長や花の数を制御することで、香りの拡散を抑えることができます。
隣家とのコミュニケーション
隣家の意向を尊重し、ハゴロモジャスミンの植える予定や香りについて事前にコミュニケーションをとりましょう。
お互いに納得のいく解決策を見つけることが大切です。
このような配慮をすることで、美しいハゴロモジャスミンを楽しみながら、隣家との良好な関係を維持できますよ。
ツルを定期的に剪定する
ハゴロモジャスミンを庭に植える際の重要な注意点のひとつは、ツルを定期的に剪定すること。
ハゴロモジャスミンは成長が迅速で、ツルが縦横に伸びる傾向があります。
そのため、剪定は以下の理由からで重要なんですね。
成長の制御
ハゴロモジャスミンのツルは非常に勢いよく成長し、周囲の植物や構造物に絡みついてしまうことがあります。
定期的な剪定により、ツルの成長を管理し、庭全体を美しく整えることができます。
花付きの促進
適切な剪定は、ハゴロモジャスミンの花付きを促進するのに役立ちます。
古いツルを切り戻すことで新しい芽が育ち、豊富な花を楽しむことができます。
安全確保
ツルが伸びすぎると、通行路や窓、隣地との境界などに侵入する可能性があり、安全上の問題を引き起こすことがあります。
剪定によって、これらの問題を予防できます。
空気循環の促進
ハゴロモジャスミンの密集したツルは空気の循環を妨げることがあります。
剪定によって植物の通気性を向上させ、病気や害虫の発生を防ぐことができます。
剪定はハゴロモジャスミンを健康で美しい状態に保つために欠かせない作業。適切なタイミングで剪定を行い、植物の成長をコントロールしましょう。
0℃以下に下がる地方では鉢植えにする
ハゴロモジャスミンを庭に植える際の重要な注意点のひとつは、気温が0℃以下に下がる寒冷地域では鉢植えにすること。
ハゴロモジャスミンは寒冷に弱く、寒冷地域では地植えにすると冬季に葉が枯れることがあります。
鉢植えにすることは、以下のメリットがありますよ。
寒さを避けるために移動ができる
鉢植えのハゴロモジャスミンは、寒冷期に屋内や温室に避難させることができます。
これにより寒冷な気候から植物を保護し、冬季の生存率を向上させます。
温度調整が容易
鉢植えは土の温度が地植えよりも安定しやすいため、冷害から植物を守るのに役立ちます。
必要に応じて被覆を施すことで、ハゴロモジャスミンを寒冷地域で育てることができます。
配置変換ができる
鉢植えは庭のデザインを柔軟に変更できるため、季節や気象条件に合わせて配置を調整することができます。
これにより、ハゴロモジャスミンを最適な条件下で育てることができます。
寒冷地域ではハゴロモジャスミンを地植えよりも鉢植えにすることで、植物の健康と美しさを維持し、寒冷な気象条件から保護できますよ。
まとめ
ハゴロモジャスミンを植えてはいけないのは、この3つの理由からでした。
- 香りが強すぎて臭いほどだから
- 耐寒性が低いから
- ツルが縦横無尽に伸びるから
3つとも植えるのを取りやめるほどの欠点ではありません。
合わせてご紹介した注意点を頭に入れておけば、どんな庭でも安心して楽しむことができますよ。
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