あなたは大事な洋服をどのように管理していますか?
毎日の普段着は別として、たまにしか着る機会のない礼服、よそ行きのコート、スーツなどは、案外クローゼットにしまいっ放しという人が多いのではないでしょうか?
そしていざ着ようと取り出した時…
「カビ」が服に生えてしまっていた!!
なんて経験をした方もいるのではないでしょうか?私もその一人です!
食べ物じゃないのになぜカビが生えるの??この服もう着られないの?
などと、初めてその現場を目の当たりにした時、訳がわからなさすぎて寒気がしました!
服にカビを生やさないようにするためには、どうしたらいいのでしょうか?
さっそく、服のカビの予防法について学んでいきましょう。
服のカビを予防するための6つのコツ
では、カビを発生させないための6つのコツを、ひとつずつくわしく解説していきましょう。
服は清潔にしてから収納する
この服は一度しか着ていないから、少し食べこぼしただけで汚れていないから…などの理由で洗わずに長期収納してしまうのは絶対NG!
カビはエサのあるところではあっという間に増えてしまいます。
次に出した時に愕然としないよう、しっかり洗う、またはクリーニングに出しましょう。
カビのエサを収納場所に「持ち込まない」のが鉄則です。
服の保管場所はこまめに除湿する
洗濯した服は、必ず完全に乾かしてからしまいましょう。
晴れた日は保管場所の扉をこまめに開けて換気したり、湿気がひどい梅雨の時期などは除湿機を使うのもお勧めです。
タンスに入れた「除湿シート」をこまめに替ええるのをお忘れなく!
服をタンスやクローゼットに詰め込まない
つい詰めたくなる服の収納ですが、そうすると「空気の通り道」がなくなり、カビが発生しやすくなります。
隙間を上手に作って収納しましょう。
あまり着ない服は思い切って捨てるか、メルカリや古着屋に売るなどして処分するといいですよ。
湿気の溜まりにくい場所に収納する
家の中は1階より2階の方が一般的に湿度が少なく、洋服の収納に向いています。
特に、お風呂場やキッチンなどの水周りは湿気が溜まりやすいので、離れた場所に保管しましょう。
東の方角が一日を通しての温度変化が少なく、安定した室温と湿度が保ちやすいためお勧めです。
北の部屋はじめじめとしやすいので出来るだけ避けましょう。
大事な衣類は上の段に収納する
タンスも家の中と同様、下の方に湿度が溜まりやすくなります。
そのため、洗濯機で洗いやすい普段着は下の段、大切な衣類やカビの好みやすい動物繊維は上の段に収納しましょう。
クリーニングから戻った衣類のビニールカバーは外す
クリーニングから戻ってきた衣類を、ビニールカバーがかかったまま収納している人が多いのではないでしょうか?
取らない方がいいと思い込んでいるパターンもありそうですね。実は私もそうでした。
実は、ビニールのカバーをかけておくと湿気が逃げず溜まってしまいます……。
ですから、通気性の良いカバーに取り換えて収納してくださいね。
今はドラッグストアや100円ショップなどに様々な種類のカバーが売られていますよ。
服がカビてしまう原因
服がカビてしまう原因の多くは、
- ×保管場所にカビの「栄養源」があったこと
- ×「湿度」が高かったこと
が挙げられます。
そもそもカビというのは
- 栄養
- 湿度
- 温度
- 酸素
という、この4つの条件が揃ったところであれば、どこでも簡単に増殖します。
そしてカビが元気になる条件は
- 湿度が70%以上
- 温度が約20~30度
と、人間が快適に過ごせる環境と「ほぼ同じ」なのです!
ですが、カビを撲滅するために酸素を無くすわけにいかないし、カビが生きられない温度では人間も生活できませんよね。
そのため、カビを抑制する決め手となるのは「栄養」と「湿度」、この2つが決め手となります。
カビというのは
- 炭水化物
- 脂肪
- タンパク質
- アミノ酸
などを好み、それらを栄養にして増殖します。
服に食べ物のシミや残りかす、人間の皮脂や汗などが付いたままだと、それらをエサにカビが集まり、格好の餌食となってしまうのです。
一度しか着ていないスーツをクリーニングに出さずにクローゼットに掛けたり、食べこぼしや皮脂汚れが落ちていない服をタンスに入れてしまったり……。
皆さん一度や二度は経験があるのではないでしょうか?
そして、服の収納場所であるクローゼットやタンスの中の湿度はカビが好む70%以上であることが多いのです。
鉄筋の住宅や、木造であっても梅雨の時期には80~90%台まで上がることも決して珍しくありません。
このような収納場所の高い湿度が、よりカビを活発にさせてしまう一因となっています。
服がカビてしまう原因が分かったところで、次の項目で具体的なカビ予防の方法について解説していきましょう!
要注意!こんな服(素材)はカビやすい!
カビはタンパク質を好むので、「動物素材」が大好物です。
中でも一番狙われやすいのは「本革」の製品。
家庭での手入れが難しく、シーズンが終われば次の出番が来るまで保管場所で眠っているパターンが多く、その間にカビに侵食されてしまうことが多々あります。
ウール・シルク・カシミア等もカビに狙われやすい素材です。
動物素材の服は気軽に家庭で洗えないことが多いため、目に見える汚れでなければ洗わずに収納してしまうケースが見られ、そのため余計にカビの被害に遭いやすいようです。
革製品や動物素材の服は、高額で上質なものも多いので、使い終わったらすぐクリーニングに出す習慣を付けると安心ですね。
【カビやすい素材まとめ】
- 本皮製品
- 動物素材(ウール・シルク・カシミア)
服がカビてしまったときの対処法(カビの種類ごとの取り方)
気を付けていてもカビを生やしてしまうことだってあります。
そんな場合の対処法についてもお教えしますね。
まず服の処置についてですが、カビの種類によって対処法が違ってきます。
白カビの場合
クローゼットでカビている服の多くはこの白カビが原因です。
服にほこりが付いたように白くなっているので、比較的わかりやすいです。
軽度なものであれば、しっかり洗えば家庭の洗濯機でも対処できます。
カビが完全に消えなかった場合はクリーニング店でも対応してもらえます。
その場合は必ずカビを落としてほしい旨を伝えましょう。
長く放置してしまうとカビの根によって生地を傷め、穴が開いたり脱色を引き起こしてしまいます。
こうなると修復が不可能なので、早期発見が何よりの対処法と言えます。
黒カビの場合
黒カビは、汚れた衣類を湿ったまま、あるいは湿度の著しく高い場所で放置することで発生することが多いです。
この黒カビは簡単に洗っただけでは落とせません。
頑張って家庭で漂白したりこすり洗いをしても落ちないことが多く、結果、生地を傷めたり脱色してしまうケースがよく見られます。
黒カビが付いてしまった場合は、無理せずクリーニング店に相談することをお勧めします。
ただ、プロの手によっても落としきれない場合があるのがこの黒カビです。
プロがやっても黒カビによる染み抜きは大変です・・・・・。
付いてしまうと厄介なので、そもそも発生させないように
- 衣類を漬け置いたまま放置しない
- 梅雨時期の室内干しは除湿機を活用する
など、工夫しながら予防していきましょう。
そして、カビの生えた服の周りで保管していた服についても、一見無事なようでもカビの胞子がすでに付着している可能性が十分あります。
カビは目に見えなくても、どんどん胞子を飛ばし増殖していくのです。
次に気付いた時に手遅れになってしまう前に、同じ保管場所にあった服はまとめて処置しましょう!
そして、カビの生えた服を収納していたタンス、収納ケースを掃除する際の注意点ですが、水を使ってしまうと余計カビが増殖してしまう恐れがあります。
古布などを使い、>消毒用アルコールでカビを丹念に拭き取り十分に乾燥させましょう。
また、盲点となりがちですが、掃除機でカビを吸い取ると排気口から菌をまき散らすことになってしまうので、絶対にやめましょうね!
まとめ
カビが人間と同じような環境で育ち、同じようなものを栄養源にしているというのは、個人的には驚きでしたね…。
なんだか親近感が湧いてしまいました(笑)
よく考えるとカビにもいろいろあって、人間のために頑張ってくれている菌もありますよね。
カマンベールチーズやブルーチーズはそれぞれ>白カビと青カビを使っているし、日本人の食卓に欠かせない醤油や味噌にはコウジカビが欠かせません。
服に付くカビにはお目にかかりたくないですが、人間に力を貸してくれるカビとはこれからも仲良くしていきたいなと思いました♪
…でも、カマンベールやブルーチーズにカビが使われていることを知ってからしばらくの間、私は食べることが出来ませんでした…(笑)
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